投稿者アーカイブ:岡本全勝

本土の沖縄論

2023年5月25日   岡本全勝

5月16日の朝日新聞オピニオン欄「沖縄の語り方」、安里長従さんの発言から

・・・歴史をたどれば、薩摩藩による琉球侵攻は経済搾取でしたし、沖縄戦もあった。米統治下における人権の制限、復帰後も日米安全保障条約を維持するための装置としての沖縄振興の問題もある。歴史的に続く非対称な権力関係の中での貧困問題なのです。

本土の左派は沖縄に寄り添うと言いますが、日米安保に反対なので沖縄から本土への米軍基地移転に反対します。結果、基地は沖縄に置かれ続ける。沖縄の負担軽減が目的ではなく、自分たちの願望を実現するために沖縄を手段として語っているわけです。

ここには構造的な差別があります。本土が優先され、沖縄が劣後という構造的差別です。沖縄の貧困も基地問題も、「自由の不平等」という同じ根から生じた構造的な問題なのです。でも、本土の沖縄論はそこに触れません・・・

古語解説「灰皿」

2023年5月24日   岡本全勝

かつて、どの職場にもあった道具。たばこを吸う際に灰を捨てたり、吸いかけのたばこを置くための道具。灰を溜めるために、縁が盛り上がり皿状になっていた。またその縁に、火のついたたばこを置く溝があった。

幹部の部屋や個人宅の応接室の卓には、大きなガラス製のものが置いてあり、未使用のたばこ入れや、立派なライターがそろいで置いてあった。
会議室などでは、簡易なアルミ製の円盤状のものが置いてあった。これは時には、議論が激高すると投げつけれれ、宙を舞うことがあった。軽くて円盤状なので、よく飛んだ。この行為を「灰皿を投げる」と呼ぶ。
灰や吸い殻がたまった灰皿を洗うのは、若手職員か女性職員が朝に出勤して行う仕事とされた。

近年は、公共の場では喫煙が禁止され、灰皿も置かれなくなった。若手職員に聞いたら、「私が採用されたときには、灰皿はありませんでした。流し場の棚の上に置いてあるアレですか?」と答えが返ってきた。
古語解説「気配り

選挙を伴う権威主義

2023年5月24日   岡本全勝

5月10日の朝日新聞夕刊、東島雅昌・東京大学准教授の「権威主義の国、民主主義の国 現実の政治は何色か」から。

・・・一方において、独裁政治の特徴は近年大きく変化している。スターリンやヒトラー、毛沢東といった歴史上の独裁者たちは暴力と抑圧を用いて体制の力を誇示した。対照的に、シンガポールのリー・クアンユー、ベネズエラのチャベス、カザフスタンのナザルバエフなど現代の独裁者たちは、利益誘導によって人々の「自発的支持」を取り付け、選挙ルールを戦略的に変更して自らの望む選挙結果を得るなど、剥き出しの暴力と不正にできる限り依存しない統治手法をとる。権威主義も民主主義を装うようになっているのだ。

 他方、長らく安定した民主主義であった国々でポピュリスト政治家が台頭し、人々の権利や自由が脅かされている。政治指導者の横暴を抑止する権力の抑制と均衡の仕組みは、一部のエリートの既得権益を守り、「真の民意」を損なうものだと攻撃される。党派の異なる支持者たちの暴力的対立も起きている。

 公正で自由な選挙は現代民主主義の基礎であり、それが独裁制と民主制を分ける試金石だ。しかし、このことをもって、「抑圧=権威主義、自由=民主主義」という図式で世界を色分けすることはできない。「民主主義陣営」と「権威主義陣営」の二項対立が取り沙汰される今、我々が予断を排して現実の政治を観察する必要性は、これまでになく高まっている・・・

新型コロナウイルス予防接種6回目

2023年5月23日   岡本全勝

先日、新型コロナウイルスの予防接種をしました。これで6回目です。区役所からの指定をインターネットで変更して、近所の行きつけの病院で打ってもらいました。今回の副反応は、少なくてすみました。

医者からもらった接種済証によると、次のように書かれていました。
第1回、2021年6月
第2回、2021年7月
第3回、2022年2月
第4回、2022年7月
第5回、2022年11月

最初のころは、新型コロナの症状も心配でした。集団接種会場に行ったり、大変でしたよね。最近は慣れてきたのと、時間が経ったので、当時のことが遠い昔のことのように思えます。

連載「公共を創る」目次6

2023年5月23日   岡本全勝

目次5」から続く。「目次1」「目次2」「目次3「目次4」
全体の構成」「執筆の趣旨」『地方行政』「日誌のページへ

第4章 政府の役割再考
3 政府の役割の再定義
(1)社会の変化と行政の役割
5月25日 151政府の役割の再定義ー橋本行革における4分類
6月1日 152政府の役割の再定義ー試案─国家の役割と機能の分類
6月15日 153政府の役割の再定義ー課題の転換を迫る背景
6月22日 154政府の役割の再定義ー社会像と行政手法の転換
7月13日 155政府の役割の再定義ー「生活者省」設置の提言─「安全網」への転換を明確化
7月20日 156政府の役割の再定義ー福祉提供国家から安心保障国家へ
7月27日 157政府の役割の再定義ー官僚の役割─現状分析
8月3日 158政府の役割の再定義ー官僚の役割─行政改革の影響
8月17日 159政府の役割の再定義ー官僚の失敗─官僚機構の機能不全
8月24日 160政府の役割の再定義ー政策の失敗、政策転換の遅れ
9月7日 161政府の役割の再定義ー改革は「できるもの」─私の経験
9月21日 162政府の役割の再定義ーなぜ官僚は新しい仕事に取り組まないのか
9月28日 163政府の役割の再定義ー改革の仕組み方と官僚機構の転換方策
10月5日 164政府の役割の再定義ー公務員の「目標」
10月12日 165政府の役割の再定義ー組織の目標と幹部の役割
10月26日 166政府の役割の再定義ー組織の目標と評価ーそのあるべき姿を探る
11月2日 167政府の役割の再定義ー組織における評価のあり方
11月9日 168政府の役割の再定義ー日本の経済と働き方の特徴
11月16日 169政府の役割の再定義ー日本型の雇用・職場慣行がもたらした悪影響
目次7」へ続く