カテゴリー別アーカイブ: 2005年度

2005年度

目次詳細:第四章

第4章 地方行政と分権
1 国と地方の関係
1-1 中央集権と地方分権
1-2 地方自治の機能
①身近なところで判断すると、いい結果が出る
②中央政府は忙しい:国は国の仕事を
③中央政府では縦割りの弊害が出る:調整に手間取る
④民主主義の学校:受益と負担が見えやすい
⑤政治の安定化:地方の対立を中央に持ち込まない
1-3 明治維新
近代国家形成のために、中央集権化

2 分権
2-1 分権の必要性
①東京一極集中:中央集権で権限、財源、人間、情報が集中。地方は衰退
②新たな問題に対応できない中央政府:身軽にすべき
③行政依存体質:国民がお上頼りに
④豊かさを感じない画一性:多様性が生まれない
2-2 日本の分権の3段階
①事務の分権
②財源の分権
③規制の分権

3 三位一体改革
3-1 三位一体改革とは
(1)地方財政改革
①地方分権
②財政再建
3-2 これまでの成果
(1)経過
(2)進捗状況(目標と達成度)
3-3 その意味
(1)財政改革
①財政の分権
②財政の健全化
(2)政治改革
①政治主導
②地方団体の変身
3-4 残されたこと・これからの期待
(1)三位一体改革
①その1
②その2以降
(2)政治改革
3-5 これからの市町村財政
(1)財政再建がもたらすもの
(2)税源移譲がもたらすもの
(3)補助金依存脱却がもたらすもの

第5章 転換の方向
1 成熟国家の政治と行政
①官僚主導から政治主導へ:政と官
②中央集権から地方分権へ:国と地方
③規制改革:官と民
④依存から自立へ:国民と官

2 制度と運営
2-1 制度は輸入できるが運営は輸入できない
2-2 国民の成熟

3 政治にできること

目次詳細:第三章

第3章 政治と行政
1 統治の機構
1-1 憲法と政治
1-2 執政と執行
1-3 内閣と国会の関係
1-4 国と地方

2 行政改革
2-1 省庁改革
(1) 何を変えたか
①省庁の再編
②政治主導の強化
③スリム化
④独立行政法人の創設
⑤評価と公開
(2)なぜ進んだか
(3)残されたこと-「この国の形」
2-2 行政改革の歴史
① 膨張抑制・総量規制の時代
② 「小さな政府」の時代
③ システム変更の時代
2-3 行政改革の分類と位置付け

3 もう一つ先の改革へ
3-1 よりよいアウトプットを目指して
(1)仕事の改革1=スリム化
(2)仕事の改革2=国民の満足度アップ
(3)組織改革
(4)人の改革=公務員制度改革
3-2 行政改革の限界
(1)カイゼンは自分でできる、改革は難しい
(2)行政効率の問題ではない
3-3 役割の改革
(1)政治と行政の関係→「政と官」
(2)中央政府と地方政府の関係→「地方分権」
(3)官と民間との関係→「規制改革」
(4)行政改革と構造改革、社会改革

4 政と官
4-1 関係の見直し
(1)官僚内閣制
①これまでの内閣=内閣官僚制
②なぜそれでやってこれたか
③本来の内閣=議院内閣制
④執行と執政
⑤諸外国比較
(2)政治主導
①官僚主導批判への答
政は政の仕事を、官は官の仕事を
②官僚制の限界への答
4-2 政治主導のかたち1:経済財政諮問会議
4-3 政治主導のかたち2:行政改革
4-4 政治主導のかたち3:国会審議
4-5 与党と内閣

5 政治の役割
5-1 政治の役割とは
5-2 政治は何をしたか
5-3 争点設定

目次詳細:第二章

第2章 行政機構と官僚制
1 日本の行政機構
1-1 行政機構
(1)国家機構
(2)各省の組織
(3)定員
(4)地方自治体
(5)「子会社」
1-2 官僚制
(1)採用・昇進・退職
(2)1種、2種
(3)事務官、技官、研究職

2 官僚制批判
①「官僚の失敗」に対する批判:もっと働け
②「官僚主導」に対する批判:出しゃばりすぎ
2-1 問題1 転換できない
社会情勢の変化に対応できない
(1)ムダを指摘されている公共事業の続行、需要予測を誤った公共事業
(2)社会情勢の変化に、臨機応変に対応できない
2-2 問題2 縦割り
(1)業界と一体の行政
(2)政策の統合ができない、政策の優先順位をつけられない、変更できない
2-3 問題3 費用対効果の疑問、目標設定の問題
(1)優秀な官僚が毎晩遅くまで残業しているが、それだけの結果がでているか。
(2)他に重要な課題があるのではないか。取り組まなければならない仕事を放置して、「不作為の罪」を犯しているのではないか。
2-4 問題4 公務員制度
(1)省庁別採用
(2)早期退職制
(3)業績管理
(4)不祥事

3 官僚制の限界
3-1 官僚制の限界
官僚の失敗は有効性の裏返し
(1)社会情勢の変化に対応できない
→これは「与えられた任務を遂行する」という、官僚制の特徴の裏返し。大胆かつ迅速な意思決定が必要なのに、継続を重視する官僚制の欠点
(2)縦割り
→これは、官僚制の「部分に特化」によるもの。官僚制の「縦割り組織」によるもの
(3)費用対効果の疑問、目標設定の疑問
→これは、与えられた目標のために全力を挙げる官僚制の結果
3-2 問題を浮きだたせた背景
(1)近代国家の官僚
(2)総合輸入商社
(3)成熟国家の官僚
(4)改革への抵抗勢力

4 責任の所在と対応策
4-1 政治の責任:見えてきた政治の役割
4-2 官僚の責任:官僚はそれに答えているか
(1)官僚の問題
(2)養成の問題
4-3 官僚制の責任:仕組みの問題
(1)縦割りの打破
(2)早期退職慣行廃止
(3)人事制度管理機構

目次詳細:第一章

第1章 日本行政の機能不全
1 問題と視角
1-1 政治と行政の分析
① 問題の提示と解決策
② 政治(行政)のイメージ
③ 仕組みと実際
④ 入力と出力
1-2 政治学と新聞
1-3 「現在日本の行政」学
(1)学問の成果は
① 政策(アウトプット)を問う分析
② 現在の日本の分析
(2)政策・アウトプットの2つの観点
① 個別政策の課題(国民の期待と行政のアウトプット)
② 仕組みの課題(政策を生み出すあるいは生み出さない仕組み)
(3)期間という要素

2 戦後日本の成功
2-1 経済的発展
2-2 行政の成果
2-3 政治の成果

3 政治と行政の評価
3-1 小泉内閣の政策課題
(1)政策課題
①小泉内閣が取り組んでいる課題
②各省が取り組んでいる課題
(2)構造的課題=国家行政機構そのものの課題
3-2 近年の政治と行政の評価
(1)政府と行政は、「新たに」何をしたか
①サービス
②行政改革
③政治改革
④経済財政
⑤外交・安全保障
(2)何をしなかったか
3-3 問題その1 民主主義:負担を問う
3-4 問題その2 国際関係:貢献をする
3-5 成功が失敗に
(1)成功の条件が失敗の原因
(2)国民の不満、社会の要請に応えているか

一橋大学での講義

2005年7月25日から28日まで、一橋大学国際・公共政策大学院で「現代行財政論」の集中講義をしました。そのレジュメを載せておきます。いずれ、「日本の行政-官僚の現在と未来」として活字にしたいと思っています。公務員改革議論の整理については、公務員改革論議をご覧下さい。
2006年度の講義は、一橋大学講義2006年度

2005年一橋大学公共政策大学院・集中講義レジュメ

「日本行政の成功と失敗」
戦後の日本は、豊かな社会を達成し、また、平等・自由・平和・安定も手に入れた。その点では、日本の政治と行政は、成功したと言えるであろう。 しかし、これだけ豊かになったのに、日本人の多くは政治と行政に不満を持ち、経済の先行きも明るくなく、社会は閉塞感に満ちている。 そして、行政改革が大きな政治課題になるほど、日本の行政は問題視されている。世界で最も有能と賞賛された日本の官僚は、今や批判の対象となった。
本講義では、日本の行政を、その出力である政策や成果という観点、その成功と失敗という観点から分析する。

大目次
第1章 日本行政の機能不全
1 問題と視角
2 戦後日本の成功
3 政治と行政の評価
第2章 行政機構と官僚制
1 日本の行政機構
2 官僚制批判
3 官僚制の限界
4 責任の所在と対応策
第3章 政治と行政
1 統治の機構
2 行政改革
3 もう一つ先の改革へ
4 政と官
5 政治の役割
第4章 地方行政と分権
1 国と地方の関係
2 分権
3 三位一体改革
第5章 転換の方向
1 成熟国家の政治と行政
2 制度と運営
3 政治にできること