カテゴリーアーカイブ:社会

一般ごみが3割減少 

2026年5月20日   岡本全勝

5月9日の日経新聞に「一般ごみピークから3割減」が載っていました。

・・・家庭などから出た一般廃棄物の2024年度の総排出量は3811万トンで、ピークだった00年度の5483万トンに比べ約30%減ったことが8日、環境省の実態調査で分かった。
人口減やごみ収集の有料化に加え、中古品取引の拡大など生活様式の変化が背景にあるとみられ、12年度以降、過去最少の更新が続いている。政府は、総排出量を30年度に約3700万トンまで減らす目標を掲げており、早期達成に向け、食品ロスの削減や再利用品の活用促進に力を入れる方針だ。
排出量が減る一方、収集や焼却にかかる処理費用は増え続けている。24年度は2兆4489億円で、10年間の増加額は約5千億円に上った。人件費や燃料費の高騰が要因。今後も増える見通しで、住民の負担増につながる可能性もある。

24年度の一般廃棄物のうち、家庭から出た「生活系ごみ」は2637万トンで、全体の約70%を占めた。店舗やオフィスからの「事業系ごみ」は1175万トン。
総務省の人口推計によると、日本の総人口は08年をピークに減少が続き、24年までの間に300万人以上減った。この間、粗大ごみの有償引き取りや、可燃ごみ収集の指定袋導入といった施策が拡大。24年度には市区町村の80%超で有料化を実施した。
フリーマーケットアプリによる中古品の個人間取引、衣服の共有サービスの浸透も削減につながったとされ、環境省は「限りある資源を有効利用する意識が定着しつつある」とみる。

焼却灰などとして埋められた最終処分量はかつて1千万トンを超えていたが、24年度は306万トンまで減少した。処分場が満杯になるまでの期間は24.9年となっている。国内に住む1人当たりが1日に出す量は平均839グラム。都道府県別では京都が736グラムで最も少なかった・・・

10代の7%SNS依存疑い

2026年5月16日   岡本全勝

5月6日の日経新聞に「10代の7%SNS依存疑い、若年層ほど割合高く 全国調査」が載っていました。
・・・SNSを使う時間を減らせないなど依存傾向があり「病的使用」を疑われる人が10代で7.0%を占め、他の世代より割合が高いことが、国立病院機構久里浜医療センター(神奈川県横須賀市)の全国調査で分かった。20代は4.7%、40代以降は1%未満だった。
調査は昨年1〜2月に実施。全国約400地点の住民計9千人(10歳以上80歳未満)を無作為抽出してアンケート用紙を送付し、4650人が有効回答を寄せた。

SNSの病的使用の疑いは海外で開発された手法を用いて評価。過去1年間に「使う時間を減らそうとしてもうまくいかないことがあったか」「費やした時間について両親や友人にいつもうそをついていたか」など九つの質問に「はい」か「いいえ」で答えてもらった。五つ以上に「はい」と答えた病的使用が疑われる人の割合を年代別にみると、10代7.0%、20代4.7%、30代1.1%、40代0.8%、50代0.6%などだった。
病的使用が疑われるグループでは、ネットの利用時間が1日に「6時間以上」の人が平日で30.0%、休日で62.0%を占め、そうでないグループより割合が高かった・・・

誰とも話さない日がある人、22%

2026年5月15日   岡本全勝

4月26日の朝日新聞「誰とも話さない日はありますか?」から。

・・・在宅勤務の浸透、ネット通販の拡大、セルフレジの普及……身の回りが大きく変わりつつあります。これらはすべて、会話する人の数や言葉の量を減らす方向で影響を及ぼしそうです。一方で人間は社会的な動物とも言われます。そこで、読者のみなさんにうかがいました。誰とも話さない日はありますか?・・・

週1日以上、誰とも話さない日があるか尋ねたところ、「いいえ」が78%。最大の理由は、同居する家族がいること。なかでも配偶者・パートナーと話す人が圧倒的だった。次には会社勤めが入った。同僚、取引先、顧客をはじめ、話し相手は数多いだろう。続いて近所の人とのあいさつや立ち話。散歩や買い物の途中で出会うことが多いようだ。
人間のほかに、会話相手にAIを選ぶ人は今や珍しくない。

一方で、「はい」は22%。理由の最上位は一人暮らしだ。配偶者・パートナーが亡くなる、子どもが独立する、といった例も多くみられた。2位は、みずから進んで一人で過ごすのが好きだとする声だ。趣味に没頭するほかに、休日ぐらいは息抜きしたいという。定年退職がきっかけだとする人も少なくない。勤めをやめ、社会とのつながりが細くなった印象だ・・・

言葉は人をつなぐか、離すか

2026年5月10日   岡本全勝

人は、言葉を使って会話することで、他者とつながりをつくります。ところが、人を離す機能も持っています。
一つは、外国の方と話す場合です。言葉が通じず、困ります。

もう一つは、日本語なのに、意味が通じない場合です。私の意図と違って取られる場合があります。言葉足らずの場合もあります。同じ単語を、別の意味に取ってしまう場合もあります。
時には「そんなことを言っていない」と、険悪になる場合もあります。しかも、親しい人との間で起きるのです。

親しくない人との会話は、通じるかどうかを気を遣って話します。また、通じないこともあるので、それを織り込んで話します。なので、行き違いは減ります。ところが親しい人との会話は、お互いがわかっているだろうとの前提で話すので、行き違いが生じます。主語を省略することも多いので。親しいが故の、行き違いです。
みなさんも、そんな経験はありませんか。

SNSはたばこと同じ運命か

2026年5月10日   岡本全勝

4月24日の日経新聞、サラ・オコナーさんの「SNSはたばこと同じ運命? 喫煙、低所得者は抜け出せず」から。

・・・SNSは2026年に入って、かつての「ビッグ・タバコ・モーメント(たばこ業界が社会的責任を問われるようになった重大局面)」が到来したときのような論調に直面している。規制当局や裁判所によるテクノロジープラットフォームへの監視が厳しくなっていることが背景にある。そのためSNSを批判する人々が、たばこに対する世論が「よくない」という方向へ転じたように、同じような変化がSNSにも訪れることを期待するのもよくわかる。
20世紀中ごろの米国では成人のほぼ半数が喫煙者だったが、その割合は2020年には13%前後にまで低下した。しかし、喫煙率が低下したとはいえ、そこには1つ、不都合な事実があった。
最も貧しい人々の多くが、依然として喫煙から抜け出せずにいたという事実だ。では、SNSの利用についても同じことが起こるのだろうか――。

米国の医学史学者、アラン・M・ブラント氏が著書「たばこの世紀」(邦訳未刊)で指摘しているように、たばこはかつて「まさしく大衆が好む商品で、喫煙は人々の典型的な習慣行動だった」。米誌「アメリカンマーキュリー」は1925年に、たばこを「日常的に使われる最も平等な商品だ」と評し、多くの場合、銀行家も靴磨きもたばこの好みが一致していると記している。
しかし、喫煙と肺がんに因果関係があることを学者たちが指摘し始めると、その情報をいち早く受け入れたのは大学卒の人々だった。ある調査によると、米国ではこの問題が初めて一般メディアで取り上げられてから間もない1954年に、高学歴層の間ではすでに喫煙率は低下し始めていた。
その記事には、その後の動向を予測するコメントもいくつか紹介されていた。ある学者は、喫煙者が減っていくペースは一定ではないものの、「今後20〜25年の間に消滅するだろう」との見方を示していた。別の識者は、喫煙のパターンが社会経済的な格差をさらに固定・強化することになると指摘し、「喫煙に起因する疾患は、今後、ますます階層によって左右される現象になっていくことは間違いない」と語っていた。
そして今、後者の予測が正しかったことが明らかになっている。しかも、それは米国に限った話ではない。
十分な教育を受けられなかったり、支えてくれる仲間がいなかったり、適切な医療を受けられなかったりすると、依存性のある習慣を断ち切ることや、そもそもそうした癖が身につかないようにすることはさらに難しくなる。

SNSの利用も同じような道のりをたどっていく可能性があるのだろうか――。
「スマホとは無縁の子ども時代」やスマホの利用時間に制限を求める動きは、主に中間層の親が推進しているように思える。彼らは、SNSの利用が若者のメンタルヘルスに悪影響をもたらすことを示す新たな研究(ただし、依然として議論の余地はある)に極めて強い関心を寄せている。また、経済的に恵まれない若者がSNSで好ましくない体験をしやすいことを示す証拠もいくつかある。
それでも、喫煙とSNSの間には重要な違いがある。喫煙者になるかどうかを決定づける大きな要因の一つは、親が喫煙していたかどうかということだ。だがSNSの場合、たとえ子どもに利用を制限していても親自身が利用する習慣を断ち切っているということを示す証拠は(まだ)あまり目にしない。これはもっともかもしれない。

いずれにせよ、喫煙の減少が所得層の違いを超えて均一のペースでは進まなかったことは有益な教訓だ。中毒性のある製品は、あまり注目を浴びなくなっても長く存続する。そして、それらが中毒性があるうえに有害性も併せ持つ場合、それは社会の不平等を映し出す鏡となるだけでなく、それを増幅させる要因にもなり得るということだ・・・