カテゴリーアーカイブ:地方行政

街路樹や公園の木の保存

2026年7月17日   岡本全勝

朝日新聞夕刊「現場へ」、今週は「緑の日傘」で、街路樹や公園の木の保存を取り上げていました。14日は「「インフラのため」で伐採」でした。
・・・今日、公共空間の樹木がわけもなく切られているわけではない。例えばインフラ整備のため。だが木が持つ存在価値を考えれば、看過できないという人々も少なくない。
東京都杉並区内を蛇行する善福寺川沿いの緑地は、散歩道や広場がある都の公園。広場の一つ、通称ロケット公園は、閉鎖される運命にある。都が地下に洪水防止の巨大調節池を造る計画で、シールドマシンを入れる直径30メートルの立て坑を掘るためだ。
都によると、工事で影響を受ける緑地の樹木は約100本に上り、42本を伐採、49本は移植するという。計画に反対する「善福寺川流域の自然と暮らしを守る会」の丸山ゑみさん(80)は「根っこが水を蓄える力など人間を守ってきた自然を犠牲にして、コンクリートの人工物を莫大な税金で造るとは」と批判する・・・

このロケット公園は、孫と毎週のように遊びに行く場所です。ロケット公園の名前は、滑り台のついた遊具がロケットの形をしているからです。階段ではなく、壁などを登らなければならず、子どもにとっては面白いのです。小さい子は登れません。
記事には、プラタナス写真がついています。滑り台の近くにあります。大きな木で、鈴掛の木といわれるだけあって、まあるい実をたくさんつけて、落とします。これがまた、子どもたちの遊び道具になります。滑り台の上から、転がすのです。

先日行ったら、工事の予告が出ていました。大雨の時は川があふれる恐れがあり、サイレンも鳴ります。工事は仕方ないのですが、残念です。あの大きなプラタナスを、移植できるのですかね。大工事になりそうです。

渋谷区 ポイ捨てに過料 1か月で324件

2026年7月4日   岡本全勝

NHKウェッブが「東京 渋谷区 ポイ捨てに過料 開始から1か月で324件」を伝えていました(7月3日)。

・・・ごみをポイ捨てした人に対し、先月から罰則として2000円の過料を科している東京・渋谷区は、開始から1か月で過料を科した件数が324件だったことを明らかにしました。

渋谷区は、渋谷駅や原宿駅周辺の繁華街を中心に路上などでごみが増えていることを受け、先月1日から、ごみをポイ捨てした人に対し罰則として2000円の過料を科しています。区の職員などおよそ50人が24時間体制で巡回していて、区によりますと、過料を科した件数は、先月30日までの1か月間で324件だったということです。
場所は渋谷センター街や道玄坂の周辺が多く、年代別では20代や30代が半数以上だったということで、過料が科された人のほとんどはその場で支払いに応じたとしています。また、ポイ捨てされたごみで最も多かったのはたばこの吸い殻で、そのほかペットボトルや空き缶などがあったということです・・・

過料を定める条例はありますが、それを実行しないと、効果は限られるでしょう。特に一般の人に制限をかける場合は、取り締まりと徴収を行わないと無視されます。「条例に定めてあっても、違反しても大丈夫」だと。それはまた、ほかの禁止規定と罰則に悪い影響を与えます。

駅前駐輪場

2026年6月16日   岡本全勝

地下鉄丸ノ内線新高円寺駅の真上に、有料駐輪場がありました。青梅街道沿い、駅の出口から20メートルほどです。ビルが取り壊されたあと、空き地を駐輪場として営業していたのです。108台を駐めることができました。毎日ほぼ満車でした。
ところが先日、営業終了の張り紙がでました。利用者は困るでしょうね。近くに杉並区が作った地下駐輪場もあるのですが、こちらの方が便利なのです。
このような土地を区役所が買い取って、区営の駐輪場にできなかったのでしょうか。

鉄道の駅は、駅前広場やバス停、タクシー乗り場があって、駅前という感じがします。ところが多くの地下鉄の駅は、道路沿いに出口があるだけで、駅前と呼ぶような風景や機能になっていません。雨の日には、傘を広げるのも大変です。「ランドマーク」になっていないのです。
街づくりの一つとして、駅前を整備する発想はないのでしょうか。地下鉄会社にそのような思想がないならば、自治体が乗り出すべきだと思います。

住居表示板の利用

2026年6月9日   岡本全勝

住居表示って、ご存じですよね。土地についている「地番」(不動産の登記)とは違い、建物についてる番号です。例えば「阿佐谷南1丁目15番1号」とです。

1962年に施行された「住居表示に関する法律」で始まりました。それまでは主に地番で、住所を表していました。ところが、土地が分割されると家が番号順に並ばず、一つの土地の上にたくさん住宅が建ったりすると特定できません。困ったのが、郵便配達だったそうです。法律は自治省が作り、現在は総務省が所管しています。
住居表示制度で、便利になりました。街角にある町名の表示板と、各戸につけてある住居番号の表示板で、たどり着くことができます。我が家は、迷惑行為を避けるため表札を出すことをあきらめ、門の郵便受けの横に住居番号板をつけてあります。欧米でも、家に表札はなく、番号がついていますよね。

法律には、住居表示義務の規定があります。
第六条 何人も、住居の表示については、・・・街区符号及び住居番号又は道路の名称及び住居番号を用いるように努めなければならない。

ところが困るのは、住居番号板をつけていない建物があることです。銀座などの繁華街で、指定された飲食店に行く際に、ビルに住居番号板がついていないことがあります。地図を頼りに探すのですが、迷ってしまいます。店の看板は、たくさん大きく出ているのに。
多くの人は、スマートフォンで現在位置と店の位置を表示して、たどり着くのでしょうか。

もう一つ気がついたのは、表示板が日本語表記のみのものが多いことです。銀座などでも、「銀座×丁目」が日本語表記で、その下の「2-2」は数字で表記されている場合があります。これは、外国人は困るでしょうね。
制度をつくったときは、外国人を想定していなかったでしょう。これからは、表示板は日本語と英語の併記が必要です。

地方分権、人口増と減少下での違い

2026年5月27日   岡本全勝

戦後の日本では地方分権が一つの課題でした。それが1990年代に大きく進み、2000年には分権改革一括法が施行されました(第一次分権改革)。国から地方自治体に権限を下ろす、市町村を地域の行政主体とするのです。これは大きな成果でした。他方でその後は、自治体が担いにくい事務について、国が行うこととする「調整」も行われています。大規模災害時での国の役割、災害復旧での国の代行事業など。

ところが、過疎地域での人口減少で、小規模自治体が行政事務を処理できなくなる恐れが出てきました。職員数の減少、定員が充足しないことも、問題を現実化しています。ゴミ処理や消防、介護保険など、市町村が共同で行うことも進んだのですが。新型コロナウイルス対策では、各省から大量の指示・依頼文書が自治体に向けて発出されましたが、小さな自治体ではすべてを処理することは不可能でした。

昭和の市町村合併では、中学校を持つことができるように8千人を目標としました。平成の市町村合併ではそのような人口規模目標を持たなかったので、大きな政令市ができる一方で、小規模自治体が残りました。私は地域の総合行政主体としては、例えば10万人の規模は欲しいと思います。
市町村合併ができないとなると、小規模自治体が処理できない、処理しにくい業務は、近隣の市に委託するか、県が補完するのが代案だと思います。県が補完する案は、第一次分権改革後に、西尾勝先生が私案として出されたのですが、当時は反対論が多かったようです。しかし、人口減少が進み、検討が始まったようです。