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日本人がつくった社会通念・時間厳守
「日本人がつくった社会通念・ゴミを捨てない」の続きです。
日本社会は時間に正確です。鉄道は数分遅れただけでお詫びの放送を繰り返し、学校や会社では少しでも遅れると叱られます。これも明治以降のことのようです。
幕末に、長崎海軍伝習所教官として海軍教育を行ったオランダ人のウィレム・カッテンディーケ(後に海軍大臣)は、著書「長崎海軍伝習所の日々」(原著1860年。1964年、平凡社東洋文庫)で、「日本人の性癖」について具体事例を挙げて「日本人の悠長さといったら呆れるくらいだ」と嘆いています。
江戸時代はお寺の鐘が時刻を伝えていて、それも日の出から日の入りまでを6等分する不定時法ですから、分単位どころか一時間の観念はなかったのでしょう。街や家には、時計はなかったのです。明治時代になって、鉄道が定時運行することに始まり、学校や会社での時刻厳守に従っているうちに、時間に正確な国民性ができあがりました。
日本人の時間意識の変化については、橋本毅彦・栗山茂久編著「遅刻の誕生:近代日本における時間意識の形成」(2001年、三元社)、織田一朗著「日本人はいつからせっかちになったか」 (1997年、PHP新書)があります。「かつて日本人は時間にルーズだった」も。
成沢光著「現代日本の社会秩序: 歴史的起源を求めて」(1997年、岩波書店)は、時間観念のほか、集団行動(整列、行列、号令)、空間(整理・整頓、清潔)、身体(健康、清潔、姿勢、動作)、人間関係(上下関係)などの日本的と言われる社会秩序が、明治維新後の近代化・西欧化の過程で、わずか30年ほどで形成されたと指摘しています。
西欧起源とともに、武家社会から引き継いだもの、禅宗寺院から引き継いだものもあると考察しています。