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意識を変える難しさ
「女性の昇進を阻む男性たち」「人は何に従うか」の関連にもなります。
人の意識を変えるといった場合に、二つの状況があります。
例えば、「たばこのポイ捨てをやめましょう」という呼びかけは、たばこを吸う人向けです。たばこのポイ捨てがなくならず、エスカレーター問題に見られるように、呼びかけだけでは効果が少ない場合にどのように働きかけるか。これが課題です。
ところが、女性の昇進を進める場合は、呼びかける相手は女性ではなく、それを阻んでいる男性に向ける必要があるのです。すると、喫煙者向けより、難しくなります。
すなわち、本人の課題か、周囲の課題かです。
少子化問題についても、よく似た課題があります。生まれる子どもの数が減っています。しかし、夫婦から生まれる子どもの平均数は減ってはきていますが2人程度で推移しています。すると、夫婦に向かって「子どもを産みましょう」と呼びかけても、大きな効果はないでしょう。
結婚した夫婦から生まれる子どもの数が減っていないのに、子どもの数が減っているのは、結婚する若者が減っているからです。
夫婦に働きかける以上に、独身者に結婚する気になるように働きかける必要があります。「若者には結婚したい意識がある」という調査結果もあります。彼ら彼女らが結婚に踏み切れない課題を解決する必要があります。それは、彼らに問題があるのではなく、社会の仕組みに問題があります。
「サザエさん」や「ちびまる子ちゃん」のような昭和の標準的家庭は、過去のものになりました。非正規の若者は結婚が難しいです。それを変える必要があるのです。