
お知らせ
- 2026年3月27日連載「公共を創る」目次11
- 2021年9月20日「明るい公務員講座」3部作の解説
- 2017年3月1日主な著作
最近の記事
- 2026年4月9日学問は二度目が美味しい
- 2026年4月8日ヴェトナム政府幹部研修
- 2026年4月8日利用しにくい病児保育
- 2026年4月7日世界銀行のウクライナ復興支援講師
- 2026年4月7日「東大教師が新入生にすすめる本」2026年
- 2026年4月6日板垣勝彦著『分権改革の現在地と法』
- 2026年4月6日世界と異なる日本の通知表
- 2026年4月5日シン・みらいチャレンジプログラム交流会
- 2026年4月5日中学生の英語力が低下
- 2026年4月4日クレジットカードのポイントに苦闘
学問は二度目が美味しい
3月21日の日経新聞の書評欄、井上義和・帝京大学教授による、橋爪大三郎著『社会』の書評「「当たり前」問う知の移動能力」から。
・・・学問は二度目が美味しい。忙しいビジネスパーソンが「教養」を求めて読書する大きな理由の一つがここにあると思う。
大学入学後に生まれて初めて学問に触れた。抽象的な概念や用語を覚えるたびに世界の解像度が上がっていく気がした。後から振り返れば、それはバラバラに穿(うが)たれた幾つもの小窓から外を観察するようなものだった。卒業後、かつて小窓から窺(うかが)っていた外のリアルに触れる。さまざまな現場で当事者として具体的な経験を重ねるにつれ、借り物でない自分の言葉で物事を把握できるようになる。小窓の死角に隠れて見えなかったものの存在にも気づく。そして多くの人はここで満足する。
しかし、それに飽き足らず再び学問の門を叩(たた)いてみた人は驚くだろう。視界が開け自分で運転して自在に動き回ることができる。かつて小窓から見える断片的な景色を頭のなかで合成してなんとか想像しようとした世界が、車窓からパノラマとして広がって見える。二度目の学問の効用である・・・