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官僚主導の負の遺産
2001年に実行された省庁改革から25年が経ちました。そのうち省庁再編の評価は、コメントライナー「省庁再編から25年 これまでとこれから」(1月5日)に書きました。問題は、もう一つの目的であった、官僚主導から政治主導への転換です。首相による行政機構の政治主導は進みました。しかし内閣・国会・政党での政治主導は、ほとんど進んでいないように見えます。この点は、連載「公共を創る」第252回「求められる将来の日本を考えた政策議論」で「官僚主導の負の遺産」として説明しました。
政治主導が進まないのは、「官僚主導」の負の遺産(代償)ともみることができます。
その一つが、国会での議論です。
・野党は政府を追及することに力を入れ、与野党が議論して政策を作っていくという思想が欠けています。
・事前に官僚が質問を取りに行き、それを基に政府側の答弁案は官僚が作ります。これでは、政治家同士の議論になりません。
・政府側では、官僚が「今回提出した法案は正しい」「現在の政策は間違っていない」という答弁案を書きます。それでは、政策論争になりません。
政党との関係においても、官僚が政治家の代行をしています。
・政治家間(与党内、与野党間)の調整を官僚が担っています。与党の部会や野党の調査会などで説明をするだけではなく、異論を挟む与党議員には官僚が「ご納得のいくまでご説明する」ことも求められます。
・法案の多くは官僚が立案し、政治家が政党において政策を作るという意識が薄くなっています。
このように、いまだに官僚が政治家の仕事を代行しているのですが、そもそも官僚にはできない政治家の役割があります。それは、国民に負担を問うことです。もう一つは、政策を大きく転換することです。官僚は、与えられた範囲で考え、従来の延長で考えます。国民の立場ではなく、業務から考えるのです。「第244回 政治家と官僚とのずれ」
ところが、政治家が官僚化し、官僚は官僚の視野で考えるので、政治本来の議論がなされません。
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