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近代経済学を越えて
私は大学で経済学や財政学を学び、その切れ味に目を開かされました。教科書はサミュエルソンなどでした。財政学は貝塚啓明先生でした。わかりやすかったです。価格が需要曲線と供給曲線の交わるところに落ち着くこと。国民経済計算の三面等価など。
地方財政を職業にしてからは、神野直彦先生に教えを請いました。財政の地方分権、三位一体の改革で、国税から地方税への税源移譲も、神野先生の理論的支えによって実現しました。
ところがその後、いささか不満を持つようになりました。
1つめは、経済学の教科書に載っている分析は、極端な単純化をしています。人はすべて合理的に判断行動し、商品はリンゴとミカンの2つだとか。すべての情報を手に入れて、瞬時に判断するとか。世の中、そんな単純ではありませんよね。「二つの脳、直感と熟慮」
2つめは、数式が多用されますが、その割には現実を分析しているとは思えないことです。専門家同士はそれで良いのかもしれませんが、多くの国民は「そんな難しい数式を使わなくても、もっとわかりやすい言葉で説明してくれよ」と思います。
3つめは、数式や分析が精緻化しているのに、現実の経済問題を解決している、あるいは経済問題に取り組んでいるとは思えないことです。日本では、30年間にわたって経済停滞が続きました。格差や子どもの貧困も大きな問題です。それらに取り組まずに精緻化しても、有用とは思えないのです。
4つめは、私が大学で経済学を学んで以降、目を見張るような革新や進歩があったようには見えないのです。
天気予報などは、観測技術とコンピュータによる計算が進んで、精度が向上したようです。このような数式の利用は納得できるます。
門外漢の感想です。経済学者からは反論が、そして「政治学や行政学も同じ、いやもっと有効ではないではないか」との批判が来そうです。