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日本人がつくった社会通念・ゴミを捨てない
夏目漱石の有名な小説「三四郎」は、三四郎が京都から名古屋に列車で向かう場面から始まります。周りの乗客を観察しながら、駅で買った弁当を食べます。そして次の文章に続きます。
「この時三四郎はからになった弁当の折を力いっぱいに窓からほうり出した。」
この小説が新聞に連載されたのは1909年(明治42年)、まだ100年少し前の話です。
私が子どもの頃は、食べ終わった駅弁の空箱は、列車の座席の下に捨てました。車内清掃が効率的にできるように、そのように指導したとの説もあります。
2025年5月2日の朝日新聞「写真館 since1904」「あふれるごみ ポイ捨て、今は昔」に次のように書かれています。
・・・日本はかつて「ごみの国」だった。
そう書きたくなるような写真の数々だ。海水浴場や動物園、観光地に向かう列車内はごみであふれ、東京の川はごみ捨て場と化した。今ではポイ捨てを禁止する条例が各地にでき、道端のごみにも目を光らせる。時代は変わり、清潔が正義になった。5月3日は「ごみの日」・・・
そして、1969年の神奈川県鎌倉市の材木座海岸、1952年文化の日の東京・上野動物園、1968年の国鉄房総東線急行列車車内、1950年の東京・銀座などの風景写真が載っています。いずれも、びっくりするくらいのゴミであふれています。
日本人が公共の場でゴミを捨てなくなったのは、まだ最近のことなのです。