カテゴリーアーカイブ:報道機関

学者や報道機関の無力

2026年9月25日   岡本全勝

高市総理が主導した、食料品の消費税減税を見ていると、学者や報道機関の無力さが目立ちます。既に、いろんな人が指摘していることですが。

消費税減税では、富裕層も減税になり、たくさん消費する金持ちほど恩恵が大きいこと。貧困層を支援するなら、対象者を絞って給付金を配る方が効果的で、早くできます。
景気はインフレになったと判断されていて、減税はそれを助長します。また、財源もなく減税だけを決定しています。税収中立を考えれば、減税と同額をほかの消費税で増税すべきです。

これらの点を、多くの人が指摘しています。学者や報道機関の多数説と言ってよいでしょう。しかし、総理は耳を貸さず、進んでいます。自民党内でも一部の議員が反対を唱えていますが、かき消されているようです。
後世、総理のこの減税判断はどのように評価されるでしょうか。

若い家庭は新聞を取っていない

2026年9月19日   岡本全勝

孫を保育園に送っていくと、扉に「古新聞を集めています」と張り紙があります。保育士さんに聞くと、工作などで使うとのこと。子育て中の若い親たちは、新聞を取っていないので、呼びかけても提供してもらえないのです。
で、何回か、古新聞を持って行きました。

私の近所では、2つの新聞配達店が月に1回、新聞紙を回収して、トイレットペーパーに交換してくれます。その朝には、いくつかの家庭で、古新聞が回収袋に入って玄関先に出されています。気になって見渡してみたら、高齢者家庭が多いですね。

両論併記は客観的な報道か

2026年7月13日   岡本全勝

6月20日の朝日新聞オピニオン欄「「係争中」がもたらすもの」から。
・・・「係争中」。その一言が、表現や報道の現場に萎縮と自粛をもたらすことがある。提訴が言論を封じる手段になる場合も。裁判で争われているということは、議論を封印する理由になるのか・・・

高田昌幸・専修大特任教授の「後ろから弾、恐れず真相へ」
・・・見解が対立する問題を取り上げる際、双方の言い分を両論併記する。それが「客観的な」報道だと思われています。しかしそれは記者にとって最も安易な道です。場合によっては一方の訴えに明らかに理があるかもしれないし、両者の主張の間に真実があるかもしれない。それを徹底的に調べる作業を怠り、どちらからも距離を置いた記事は公正な報道とは言えません。
特に、一方が政治家や官庁、大企業の場合、両論併記的な報道では、ジャーナリズムの本務である権力監視を果たせません。水俣病をめぐっては、1959年に熊本大研究班が原因を有機水銀と突き止めた後も、在京メディアは根拠薄弱な非水銀説を「中立的に」併記し続け、国とチッソによる原因確定引き延ばしに結果的に加担しました。
圧倒的な力の不均衡がある対立構造の中では、まずは弱き側の声なき声に謙虚に耳を傾け、調査報道によって真相に迫る。それが報道の本来の責務です。

しかし、調査報道はリスクや困難を伴います。権力は組織防衛のためにあらゆる手段を尽くす。そして企業メディアの記者にとって最も怖いのは、後ろから弾が飛んでくることです。
北海道新聞時代、道警の裏金問題を徹底的に報じました。道警側の「反撃」はすさまじいものでした。事件の取材は拒否の連続。道警の元総務部長からは名誉毀損で訴えられました。
その過程で最もこたえたのは、道新幹部らが道警との関係修復のため元総務部長と秘密裏に交渉し、記事について社内調査すると約束していたことです。道新は取材班による一部記事に非があったとして謝罪し、私は処分を受けました・・・

ハンガリー公共テレビ局「うそをおわび」

2026年7月8日   岡本全勝

NHKウェッブニュースに「ハンガリー公共テレビ局「うそをおわび」放送が黒画面に」が載っていました(7月8日朝)。潔いと言うべきでしょうか。

・・・ハンガリーの公共テレビ局は7日、黒い画面と文章を放送し、長年にわたりうそをついてきたとして謝罪したうえでニュース放送を一時的に休止すると明らかにしました。政権交代に伴い、メディアの刷新を掲げるマジャル首相の改革の一環とみられています。

ハンガリーの公共テレビ局は7日、放送が黒い画面に切り替わり、文章で「公共メディアはうそをついてはならない。長年にわたり、そのようなことを行ってきたことをおわびする」と告知しました。そのうえで「独立性と信頼性を確保するための改革の途上にある」として、ニュース放送を一時的に休止すると明らかにしました。

ことし5月に就任したマジャル首相は前のオルバン政権の意向に沿った報道をしていたメディアのニュース放送を停止する考えを示していたことから、今回の対応は改革の一環とみられています。
オルバン前首相のもとでは、政権に批判的な報道を行うメディアに対する圧力が指摘されてきました。
マジャル首相はSNSに「歴史的な日だ。公共メディアでのプロパガンダの放送はきょう終わった」と投稿し、公共ラジオ局の放送も停止したとしています・・・

テレビほぼ見ない、20代7割

2026年6月28日   岡本全勝

6月17日の朝日新聞に「テレビ離れ、急加速 ほぼ見ない、20代7割 NHK放送文化研究所調査」が載っていました。

・・・ テレビをほぼ見ない人の割合は16~19歳と20代で7割、30代では6割近く――。NHK放送文化研究所は16日、最新の国民生活時間調査の結果を発表した。多くの世代で「テレビ離れ」が急加速している実情が浮かび上がった。

研究所は1960年から5年ごとに国民の生活実態を調査。今回は昨年10月に、全国から無作為に選んだ10歳以上の7200人に調査票を郵送。52・7%にあたる3795人から有効回答を得た。
調査日(平日)に15分以上リアルタイムでテレビを見た人は71%で、前回(79%)よりも減った。世代別では、10~15歳は42%(前回2020年は56%)▽16~19歳は27%(同47%)▽20代は33%(同51%)▽30代は43%(同63%)▽40代は55%(同68%)▽50代は73%(同83%)▽60代は84%(同94%)▽70歳以上は92%(同95%)。
全ての世代で減ったのは、現在の調査方法となった95年以降初めて。研究所はこの結果について、インターネットの動画やSNSなどの利用が増えたことが要因だとみている・・・