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男性会社員に見る働き方の変化

4月1日の日経新聞に、「新人とシニア、給与差縮む キミたちはどう働くか」が載っていました。
・・・多くの企業が1日、令和になって初めての新年度を迎えた。足元では新型コロナウイルスの影響が広がるが、働き方改革や人手不足を受けた仕事をする環境の変化も大きい。代表例が給料だ。年功序列型の見直しで、20歳代男性の平均年収は10年前に比べて4%前後増えた一方40歳代は10%弱減った。仮想の28歳男性会社員の生活シーンを通じ、令和の社会人が「どう働くか」を追う・・・

服装(スーツやネクタイの購入金額が20年間で大きく減っています)、在宅勤務、給料(20代の年収が増え、40代が減りました)、終業(飲酒の減)が取り上げられています。
この20年間で、かなり変わりました。働き方改革は始まったばかりなので、改革はこれからも、もっと進むでしょう。

肝冷斎、惜春

肝冷斎によると、「この時期は毎年、花冷えの季節です。二月の立春節から五月の立夏節の間が春ですから、もう春も半ばを過ぎてしまった」のだそうです。
4月に入って目次のカレンダーが代わりました。とても飛べそうにない鳥もいますが。

1日は、唐・杜牧の「惜春」です。いつもは、難解な仏教や道教の悟りの話が多いのですが、これなら私にも理解できます。
まさに、時宜を得た詩ですね。残念ながら、今年は花の下で酔うことはできません。

春半年已除 其余強為有
即此酔残花 便同嘗臘酒
悵望送春盃、慇懃掃花箒
誰為駐東流、年年長在手

春の半ばとなれば年はすでに除す。その余は強いて有りと為すのみ。
即ちここに残花に酔い、すなわち同じく臘酒を嘗めん。
悵望(ちょうぼう)たり春を送るの盃、慇懃たり花を掃うの箒(ははき)。
誰かために東流を駐(とど)めて、年年、長く手に在らしめんや。

春も半ばまでくれば、もう今年一年(のいいとき)は終わったようなものだ。
これからあとは、むりやりある、というぐらいの季節でしかない。
そこで、ここに衰え行く花に酔い、そして、みんなで暮れ仕込みの酒を飲もう。
春を送る酒杯は、うらみかなしみとともに、花を掃う箒は、とても親愛な者のようだ。
誰か、わたしのために東に流れる水をとどめて、毎年毎年、長くこの手に在らしめてはくれないものか。

4月1日

今日は4月1日。新年度の始まりです。
ところが、コロナウィルスのため、入社式をはじめとした儀式なども、縮小や中止になっています。残念ですが。

東北新幹線の窓からは、満開の桜がいくつも見えました。田んぼでは田起こしが始まり、野山も春らしくなっています。四季は、いつものように巡ってきます。
しかし、寂しく見えます。見ている私の方が、そのような気分だからでしょう。桜は、変わりないのです。

引きこもり、8050問題

3月30日の朝日新聞が1面で「孤立リスク、推計57万世帯 無職独身40~50代と生活費出す親の同居」を伝えていました。
・・・無職で独身の40~50代の子が高齢の親と同居し、生活費を親に頼っているとみられる家庭は2013年時点で推計約57万世帯あり、1995年からの18年で約3倍に増えていたことがわかった・・・
数値や具体事例が詳しく書かれています。原文をお読みください。

「8050問題」という言葉があります。親が80代、子が50代で、独身の子が親と同居し、親に養ってもらっている状態です。親の収入が少なく貧困に落ちっている場合や親が亡くなると共倒れになるのです。
内閣府は昨年、40~64歳で引きこもり状態の人が、61万人いるとの推計を公表しています。

働きがい、仕事への意欲、3

働きがい、仕事への意欲、2」の続きです。
日本の、一括採用、年功序列、終身雇用という労働慣行。そして意欲が低い労働者。私には、日本の労働者が「甘えている」と見えます。具体的な例を挙げましょう。

3月26日の日経新聞オピニオン欄で、村山恵一コメンテーターが「IT人材争奪戦は第2幕へ 急募デジタルミドル」を書いておられます。これから、情報技術人材が求められます。企業が内部で育成するとともに、外部からの採用も行われます。そこに、次のような話が紹介されています。
・自分の技術について、ネットで外に向かって発信する個人が増加していること。スキルを積み重ね、自分の価値を上げようとしています。
・ところが、情報技術の関するスキルの習得をしている社員は、海外では85%なのに対し、日本では29%です。そして海外では、59%の人が個人で習得しています。日本では17%です。

日本の労働者の多くは、自分の技術を上げて、自分の価値を上げようとしない。会社任せで、安住しているのです。
時に次のようなことも起こります。社員が希望通りに昇進しない、希望部署に異動しない際に吐く愚痴は、「会社は、私のことをわかっていない」です。
本人の努力でなく、会社が面倒を見てくれるものと考えています。厳しい言い方ですが、甘えているのです。本人が悪いと言うより、そのような意識にした仕組みに責任があるのです。
これも、一括採用、年功序列、終身雇用が生んだ負の面です。