カテゴリーアーカイブ:著作

令和4年の回顧2、執筆や講演

2022年12月29日   岡本全勝

今年の回顧、その2は執筆や講演についてです。かつては「副業」と言っていましたが、最近は「第二の仕事」です。今年も繁盛しました。

まず、執筆です。連載「公共を創る」は、138回まで続きました。2019年4月から3年半以上、よく続いたものです。毎回、細かく手を入れてくれる右筆や、意見をくれる知人たちのおかげです。最近は原稿を書きためることができず、締め切りに追われる自転車操業です。来年中には完結しますかね。
今年から新しく、時事通信の「コメントライナー」の執筆を引き受けました。今年は8回寄稿しました。官僚の経験を生かして、報道では見過ごされている事実や、報道とは少し違った分析を書くようにしています。「このような見方もあるのだ」と知ってもらえればうれしいです。

講演は、今年も結構な数のお呼びがありました。ありがたいことです。新型コロナ下で、延期やオンライン方式や録画方式もありました。目の前に聴衆がいないと反応が分からず、いまいちですねえ。

このホームページも、毎日欠かさず記事を載せました。年間で合計700本を超え、累計では9600本を超えています。時間のあるときに書いておき、ホームページ作成サイトに予約投稿しておきます。すると機械が、決められた日時に公開してくれます。カウンターは年初に370万人でしたから、延べ19万人の方が見てくださいました。ありがとうございます。

生産ではないのですが、読んだ本についても書いておきましょう。通勤電車は時間があるのですが、新聞切り抜きなどを読むので終わってしまいます。原稿執筆に必要な本を読むのに精一杯で、好きな読書は寝る前の布団の中が主になっています。難しい本は進みません。「生産の読書、消費の読書、貯蓄の読書
その中でも今年は、近藤先生の新訳によるE・Hカー『歴史とは何か』とリチャード・J.エヴァンズ著『歴史学の擁護』が勉強になりました。歴史やものの見方がよく分かり、私の見方に自信を持つことができました。その点では、ミルズ著『社会学的想像力』も社会学と政治の役割を考えるに際して、役に立ちました。「実用の学と説明の学」。長谷川公一先生のおかげです。

ついでに、生産を支える器具についてです。自宅のパソコンやルーターを、10年ぶりに買い換えました。記録を見ると、前回の買い換えは、2012年でした。松島社長に、すべてをお願いしました。いくつか便利な機能もつけてもらったのですが、まだ慣れません。

コメントライナー寄稿第8回

2022年12月28日   岡本全勝

時事通信社「コメントライナー」への寄稿、第8回「それは首相に質問すること?」が、12月27日に配信されました。
今回は、10月の国会での、岸田文雄首相の答弁を取り上げました。宗教法人法第81条に定める宗教法人への解散命令について問われた首相が、1日で解釈を変更したことが話題になりました。しかし、首相はこのような個別の条文解釈を自分で考えたのではなく、事務方の用意した答弁案に沿って答えたのでしょう。

各法律は各省大臣が所管しています。細かい条文解釈は各省の担当者に聞けば正確に答弁します。大臣に聞くならその運用のあり方であり、首相にはそれを踏まえて大臣にどのような指示をするかという方針を問うべきでしょう。失礼ながら、この法律解釈を巡るやりとりは、国会の機能からみて「少し変だよ」と思わざるを得ませんでした。
官僚として、首相や大臣の答弁を補佐する仕事を続けて来ました。その経験からみて、国会質疑は政治家同士のやりとりの場であり、事務的な内容なら政府参考人から答えた方がいいものも多々あります。

あわせて、信教の自由をどのように議論するかについて述べました。国民の思想や世界観に関わる問題で意見の相違がある場合に、それを統合するのは国会の役割です。それは、既定の法律の解釈を確定するということではなく、問題となっている事柄に対して国家や社会がどう対処すべきなのかについての合意形成です。これは明らかに政治の出番です。その例として、脳死を例に出しました。

連載「公共を創る」執筆状況

2022年12月20日   岡本全勝

恒例の連載「公共を創る」の執筆状況報告です。
先日、1月19日号の原稿を、編集長に提出しました。これで、年内の原稿提出は終わりです。
今年も、締め切りを守ることができました。頑張ってくれる右筆のおかげです。
とはいえ、次の締め切りは1月6日。あまり余裕はありません。

連載「公共を創る」第138回

2022年12月16日   岡本全勝

連載「公共を創る 新たな行政の役割」の第138回「「ガバナンス改革─行政改革の分類」が、発行されました。
前回に続き、1990年代と2000年代に行われた行政改革の項目を説明しています。今回は、「官の役割変更・経済活性化」として、会社法改正、事前調整から事後監視へ、行政機関の改廃、規制手法の変化を取り上げ、「ガバナンス改革」として、公開と参加、訴訟手続きの改革、政治主導、公務員制度改革を取り上げました。

こうしてみると、これまでにない大きな改革が、たくさん行われたことが分かります。原稿を書いていて、改めて思い出し、大きな改革が続いたことをかみしめています。前後を経験した官僚の一人として、1990年代と2000年代の改革によって、行政はそれまでとは別の「世界」になったと思います。

私にとっては、これらの改革は参画した仕事であったり動きを見ていた改革で「同時代史」ですが、若い方には歴史に属することでしょう。しかしまだつい先日のことなので、学校でも職場でも、教えてもらっていないと思います。研究者が、わかりやすい本を書いてくださることを期待しています。

年内の発行は、これで終わりです。右筆と二人三脚で、今年も乗り切ることができました。新年の発行は、1月12日号からです。