今日は、福島市で、「原子力被災自治体、福島県と国との意見交換会」と「原子力災害からの福島復興再生協議会」と、会議を2つ開催しました。前者は被災12市町村と県と国との会議で、後者は県と各種代表との会議です。
新政権になって、初めての会合で、さまざまな意見が出ました。初めて国と福島県との協議会を開いたのは、平成23年8月でした(2011年8月27日)。当時、市町村や県の国に対する不信は強く、意思疎通がうまくいきませんでした。そこで考えたのが、この協議会です。その後、法律で根拠を置きました。
あれから1年半が経ち、いくつかの項目は進みました。また、何が課題かを、お互いに議論できるようになりました。当時の厳しい雰囲気を思い出すと、感慨無量のものがあります。ありがたいことです。もちろんまだまだ復旧は進んでおらず、除染、賠償、復旧、帰還への準備と、しなければならないことばかりです。しかし、課題が明確になってきているので、手を打つことができます。
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復興庁発足1年
先日、記者さんから「2月10日で、復興庁が1年を迎えますが、何か行事をしないのですか」と聞かれました。私は、1年ということを全く意識していなかったので、「へえ、もう1年が経つんだ。いや、まだ1年しか経っていないのだ」としか思いませんでした。理由は、次の通りです。
1 復興は、被災地の現場で行われるものであること。復興の主役は住民であり市町村であって、復興庁はそれをお助けする立場であること。
2 現地の復興度合いが、「物差し」であるべき。復興庁ができて1年が経っても、何の節目でもないこと。それよりは、住宅の再建が進んでいるか、進むかの方が、重要なこと。
3 被災地では、起点は平成23年3月11日であり、24年2月10日は通過点でしかないこと。たぶん、被災者の方にとって、復興庁が1周年を迎えても、何の感慨もないであろうこと。
4 私にとっても、この仕事に従事したのは23年3月19日からです。引き続いて、被災者生活支援本部、復興対策本部、復興庁と切れ目なく復興支援の仕事をしているので、2月10日に何の感慨も浮かばないこと。毎日、忙しく走り回っているので、節目という気がしないこと。
もちろん、節目節目に、これまでの成果を評価し、進んでいないところや問題点を把握して、改善していかなければなりません。これについては、政権交代直後に、総理指示を受け政策の総点検を行い、当面取り組む対策を決めました(1月29日、復興推進本部)。また、この1年で復興が進んだ点と課題については、第三者機関である復興推進委員会から、報告(2月7日)をいただいたところです。
被災現場と行政をつなぐ民間登用国家公務員
月刊誌『世界』3月号(岩波書店)に、秋山訓子さん(朝日新聞記者)が、「内と外から世界を変えていく」を書いておられます。
今回のテーマは、「被災の現場と政府をつないだ民間登用国家公務員」です。公を官が独占するのではなく、民も担ってもらい、官はそれを後押しする事例として取り上げています。「新しい公共」の一事例です。
そこに、復興庁で働いてもらっている、田村太郎さんと藤沢烈さんの活躍が紹介されています。彼らがやってくれている、被災現場と市町村や国をつなぐ役割や効果を評価してくださっているのです。
記事でも紹介されているように、行政はいろいろと被災者を支援する制度を作っているのですが、住民の方には十分には理解されていないことが多いです。まず、どこにどのような制度があるかわからない、誰に相談して良いかわからない、書類を見ても「役所ことば」で理解できないなどです。
なるべくわかりやすい解説やパンフレットを作るようにしていますが、あまりにたくさんの制度があるので、私ですら全体を説明できません。いえ、どんなスーパーマンがいても、無理でしょう。住宅のこと、病院のこと、学校のこと、商店の再開のこと、ローンのこと・・
やはり「相談窓口」「相談に乗れる人」が必要なのです。また、現場での課題を吸い上げるにも、公務員だけでなく民間の方の力は大きいです。
復興本部と復興庁では、「ボランティア連携班」を作っています。NPOに活躍してもらうために、「活用可能な政府の予算一覧」「行政と民間が分担できる復興の分野」「NPOとの連携事例集」などを、提供しています。これらも、お二人の提言などを基にしています。
秋山さんの記事の中で、私も紹介してもらっています。行政とNPOとの間の敷居が高いときに、お二人が私たちに協力することのリスクを指摘しました。
・・・「あんたら、私に使われてもいいのか。(NPOからすれば)裏切り者かもしれないよ」
「違います。我々が岡本さんを使うんです」二人はそう答えたという・・・(p71)
この台詞には、私も一本取られました。詳しくは、雑誌をお読みください。
原発事故避難者の意向調査、その2
先日(5日)の3市町村に続き、今日8日に、楢葉町と富岡町の住民意向調査結果を公表しました。富岡町では、戻りたいという人が16%、戻らない人が40%、決めかねている人が43%です。避難期間中の住居は、持ち家希望が49%、公営住宅は26%です。町外コミュニティに住みたい人は24%、住まない人が24%、判断がつかない人が48%です。町外コミュニティの希望者は、高齢者が多いです。
これで、7市町村の調査を公表しました。浪江町と大熊町(2回目)は、現在集計中で、3月には公表する予定です。このほかの市町村は、調査を行う予定はありません。
民間企業による復興支援、広義と狭義
復興庁のホームページに「民間企業による復旧復興支援活動」を「その類型」と「主な内容」に整理して載せました。
そこにも書きましたが、義援金や物資の無料提供など支援事業(狭義)だけでなく、本業による復旧支援も大きかったです。電気やガス事業、通信や鉄道は各企業の本業ですが、早期に再開することで、被災地の復旧が進みました。また、商店など各種サービス業の再開は、地域での暮らしの再開に不可欠でした。事業所の再開は雇用を継続でき、被災地域内への事業所の新設や移転は雇用を創出しました。
支援活動(狭義)には、「資金、物資、施設の提供」「被災地の産物を買うなどの応援活動」さらには「人材やノウハウの提供」もあります。
今後の参考になると思います。職員が、取りまとめてくれました。なお、取りまとめに際しては、経団連が調べた調査結果を参考にさせてもらいました。