カテゴリーアーカイブ:著作と講演

連載「公共を創る」執筆状況

2021年4月1日   岡本全勝

連載「公共を創る 新たな行政の役割」の執筆状況報告です。
第76回(4月1日掲載)の続きを書き上げ、右筆に見てもらって完成させました。今回は、自信がないところもあったので、ほかに数人の専門家にも目を通してもらいました。
いや~、他人に見てもらうことは重要ですね。私の思い違い、欠けている事項、さらには単純な間違いまで指摘してくれます。ありがたいことです。

編集長に、きりの良い形で誌面にしてもらうと、4回分になりました。しかし、分量の均衡が悪いので、各回4ページ近くに編集し、はみ出す部分は文章を削除しました。一部は、次回に送りました。で、3回になりました、連載形式は、このような工夫も必要になります。

これで、5月13日分までができました。でも、次の締め切りが、追いかけてきます。いま書いている部分は、執筆に当たり調べなければならないことが多く、時間がかかるのです。
他方で、連載の完結に向けて、締めの部分に入っています。そこで、書いた「部品」をあっちへ持って行ったり、こちらに戻したりと、構成についても悩みます。

毎日新聞対談に出ました

2021年3月28日   岡本全勝

3月28日の毎日新聞対談「森健の現代をみる」「東日本大震災10年 今後の復興事業の課題は」に出ました。
・・・東日本大震災から10年、インフラなど復興が進む一方、被害の爪痕は各地に残っている。行政はこれまで何ができ、何ができなかったのか。今後の課題は何か。震災発生直後から9年半、復興事業に関わった元復興庁事務次官・岡本全勝さんに、ジャーナリストとして被災地取材を続けている森健さんが聞いた・・・。
森さんとは初対面です。栗原俊雄記者とお二人の的確な質問と構成で、読みやすい内容になったと思います。

指摘されている問題について、いくつか答えました。
人が戻らない点について。
・・・背景には戦後日本の社会通念と社会構造があります。子どもたちは都会に出ていって後継ぎがいない。津波で被災した後、借金してまで商店や工場を続ける気はない。高度成長は地方の農業や漁業、自営業者の子どもが都会に出てサラリーマンになることで支えられてきました。親も子もそれを望んでいた。その通念が変わらない限り過疎問題は解決できません・・・

産業が戻らない点については。
・・・工場の無料貸し出しや設備への補助金、ノウハウの提供など、これまでにないことに踏み切りました。国が直営する企業を作るわけにはいきません。国費で応援するとしても、銀行や投資家などが将来性のある事業に投資をして、産業が栄え雇用の場ができる、というのが望ましい。どこかで線を引かなければなりません。「ここまでは国費ですよ。ここまでは二人三脚ですね。ここからはあなたたちの責任ですね」と・・・

連載「公共を創る」第75回

2021年3月26日   岡本全勝

連載「公共を創る 新たな行政の役割」の第75回「社会の課題の変化―失敗しても再挑戦できる環境づくり」が、発行されました。

これまで説明した「人間らしい生き方への被害」には、古典的リスクなどとは違った対策が必要です。孤立や社会不適応といった不安は、新たな法律を作って取り締まりを強化しても、なくなりません。
今回は、私がこの問題に関心を持つことになったきっかけを紹介し、そこで考えた新しいリスクの特徴と行政の課題を説明します。少し古くなりましたが、第1次安倍晋三内閣(2006年9月〜2007年9月)での、再チャレンジ政策です。私は、その事務局の責任者(内閣官房再チャレンジ担当室長)に指名されました。その際に、この問題を通して、日本社会と行政の在り方を考えることになりました。

当時は1990年代のバブル経済崩壊後の長引く不況で、社会にさまざまな問題が出ていました。2000年代に入って景気は回復したのですが、それらの問題は解決されず、景気や経済の問題ではないことが分かってきました。
そして、さらにいろんな問題が見えてきました。例えば就職氷河期に正規社員になれなかった人たちは、景気が回復しても企業は新卒者を採用し、置いてきぼりになりました。そのほか、非正規労働者、ホームレス、引きこもり、自殺者、子どもの貧困、そして格差の拡大などです。