「明るい課長講座」カテゴリーアーカイブ

生き様-明るい課長講座

頑張るより結果

日経新聞3月22日「働きかたNext」「日本、こう変えよう」、新浪剛史・サントリーHD社長の発言「頑張るより結果で語れ」から。
・・・これからの日本人の働き方はただ頑張ろう、だけではだめだ。企業としては生産性を上げていかねばならない。
私はあえて社員に「頑張るな」と言っている。朝早くから「ひたすら頑張り抜く」という発想は古い。働いた時間に関係なく結果を出すことが大事だ。これからの日本は「ミッションコンプリート型」の働き方が重要になる・・・

スマートフォンのマナー

古くなって恐縮です。2月29日の日経新聞夕刊「常識ナビ」に、スマートフォンのマナーが載っていました。そこに紹介されている非常識は、次のようなものです。
・深夜0時過ぎに、部下が上司に送ってくるメール。
・送るメールに、タイトルも名前も書かない人がいる。
・会社を辞めたいという話を、メールで会社に伝える人がいる。
・商談や打ち合わせの最中に、スマホを使う。
・スマホには会社の情報や個人情報が詰まっている。他人が勝手に閲覧できないように画面ロックをかけておくことは社会人として必須。

人事異動

多くの職場で、人事異動の季節になりました。先日、楠木新著『左遷論』(2016年、中公新書)を読みました。で、今日は趣向を変えて、人事について書きます。この本は、左遷を軸にした、日本の企業での人事の仕組み、慣行を論じた本です。読んでいただくとわかりますが、日本の組織では、左遷はめったに起きません。よほどの失敗をしたか、ワンマン経営者ににらまれたときくらいでしょう。
本人は自分の希望のポストにつけないと、「左遷」と感じます。しかし、人事当局や上司からすると、組織の論理で人事異動を決めます。空いたポスト群に対し、異動対象となる職員群から、最適解を考えるのです。その際、個人個人の最適(部分最適)をすべてかなえることは難しく、全体として最適と考える人事異動(全体最適)を考えます。正確には、「不満を最も小さくする組み合わせ」を考えます。
他方で、異動対象の本人は、自分の実力を客観的評価(周りの評価)の1.3倍くらいに過大評価しているというのが、世間の通説です。この2つの要素によって、左遷でない異動を、本人だけが「左遷だ」と受け取ってしまうのです。この本の副題にあるように、「組織の論理、個人の心理」のずれが起きるのです。
さて、そこでの課題や対処方法は、2つあります。一つは、組織側の対策です。上司が異動対象者に、「これは左遷ではないのだよ」と、教えてあげることです。異動対象者がすねることが予想される場合は、難しい対話になります。
もう一つは、本人側です。自分の実力は、自分では見えないものです。いえ、見たくないものです。口では「私はそんなに優秀ではありませんから」と謙遜していながら、多くの人は内心で「俺様の実力は、こんなものではない」と自信(過信)を持っています。
まあ、人間とはそんなものです。自分自身に自信を持つことはよいことです。変に卑下する必要はありません。しかし、自信を持ちつつ、仕事場では困難な仕事から逃げていては、周りの人からは評価されません。実力は、仕事で発揮してこそ、評価されるのです。「内に秘めた能力」は、職場では、能力がないのと同じです。
もし、自分の意に反した異動があったら、つべこべ言わず、新しい職場で頑張りましょう。そこで腐っているようでは、あなたの評価は、ますます下がります。後は、ダウンスパイラルに陥ります。新しい職場で実力を発揮して、人事当局や上司に、「彼は、良くできるじゃないか」「今度は、××の仕事をさせよう」と言わせましょう。連載「明るい公務員講座」では、第14回(3月14日号)から、この話に入っています。

アドラー、コンプレックスを越える

アドラーの心理学、今日は劣等コンプレックス優越コンプレックスから脱却する方法について。テキストp52~。
・・・劣等コンプレックスや優越コンプレックスから脱却するためには、まずは今、自分が優越性についてどう解釈しているかを意識化することが必要です。自分では正しい優越性の追及を行っていると思っていても、実は間違っているケースが非常に多いのです。
多くの人が陥りやすい間違いの一つは、優越性の追求を「競争」だと思ってしまうことです。私たちは普段、競争社会で暮らしているため、ともすると優越性の追求を「他者よりも優れていようとすること、他者を蹴落としてまで上に登ろうとすること」と考えてしまいます・・
・・しかし、アドラーのいう優越性の追求とはそういうものではありません・・
・・健全な劣等感とは、他者と比較して自分が劣っていることで感じるものではなく、理想の自分との比較の中で生まれるものであり、健全な優越性の追求とは、先に引用したアドラーの言葉を使うならば、自分にとっての「マイナス」から「プラス」を目指して努力するということです・・・
・・・アドラーは、人間の悩みはすべて対人関係の悩みであると考えていますが、対人関係の軸に「競争」があると思っている限り、人は対人関係の悩みから逃れることはできません・・・
劣等コンプレックス、優越コンプレックスがある人の問題は、自分のことだけを考えて生きているという点にあります。自分を大きく見せようとする人は、他者を意識しているように見えますが、他者から認められたいと思っているということなので、自分のことしか考えておらず、他者のことを考えていません・・・

生意気な新入社員

3月1日の日経新聞朝刊に、2面見開きの広告が出ていました。「青い商人」です。生意気な新入社員が、お荷物な部署で、新しいビジネスモデルを生みだします。しかし、別会社に出向します。話を読んでいるうちに、この生意気な新人は、岡藤社長の若い時代だなと、気づきました。伊藤忠のホームページを開いたら、トップページが、この広告でした。
・・・伊藤忠商事は2010年、彼、岡藤君を社長に迎えた。ところで岡藤君。最近あの頃のきみのような、生意気な眼をした若者に会ったかい?・・・全文をお読みください。