カテゴリーアーカイブ:人生の達人

家族サービスという言葉

2015年6月29日   岡本全勝

先日あるところで、指摘され批判されました。「家族サービスは大丈夫か?」というセリフです。
職場で仕事熱心な部下に対して、この言葉がでます。話している方(私)は、部下をいたわっているつもりです。でも、よく考えると、これは「夫は職場、妻は家庭」という固定観念に縛られた発言ですね。家族は、サービスする対象なのでしょうか。仕事を優先し、家庭は犠牲にしてもよいという発想からしか、出てこないセリフでしょう。という私も、家族サービスどころか夫や父親としての義務すら、果たしてきませんでした。すべてキョーコさんにお任せでした。今さら遅いですが、反省。

組織の不正隠し

2015年6月28日   岡本全勝

先日書いた「会計帳簿が変える世界の歴史、2」で、正確な会計とその公表が会社や国家にとって必須だと書き、他方で不正が後を絶たないことを書きました。日本を代表する企業である東芝の不適切会計(損失の過少計上など)が問題になっています。6月22日の日経新聞「経営の視点」で、中山淳史編集委員が、次のような指摘をしています。
・・・組織としては何重にもチェックする構造になっている。東芝はカンパニー制を採用し、それぞれ最高財務責任者がいる。その下の工場や事業所にも経理部がある。つまり、事業所経理部→カンパニー経理部→東芝経理部、さらには監査法人、取締役会と何か所も関所があるが、「現場が『見積もりは正しい』と主張すれば、反証は難しい」という・・
・・・だが、不思議な点がいくつかある。東芝だけになぜこうした問題が生じたのかだ。さらには「内部告発」とされる問題表面化の発端だ。東芝には内部通報制度があるが、最初に動いたのは金融庁だった。社内での報告体制に構造的問題はなかったか・・・
また、東洋ゴム工業では、建物の免震ゴム性能の偽装が問題になっています。こちらでは、経営陣が何度も性能不足の報告を受けながら、公表や出荷停止を遅らせていたことが明らかになりました。不正を防ぐはずの品質保証部門もデータを改ざんしていたとこのとです(6月23日、日経新聞)。

部下からの問題点の指摘を吸い上げる仕組み、あるいは組織の問題点を見つける眼、そしてそれを隠さず是正する決断。民間企業に限らず行政組織でも、管理職の大きな責任です。何度もお詫びの会見を経験した私にとって、他人ごとと思えません。

優秀な職員からの訴え

2015年6月23日   岡本全勝

先日「商店街の本格復旧、こんな支援もしています」(6月20日)を書きました。その中で、「復興庁の職員は、これまでにない課題に対し、新しい対策を考えるのが好きです。それも、机上の空論ではなく、現場に行って関係者と議論をして考えた案です。みんな能力とやる気のある職員なので、「前例どおり」や「できません」と言うより、新しいことに挑戦するのが好きなのです」と紹介しました。それを読んだ職員からの訴えです。
M君:ブログに取り上げていただいて、ありがとうございます。まさに私の××班は、この急先鋒に立つ班の1つではないかと自負しています。おかげさまで、今日も気持ちよく働かせていただいております。
O君:我々も、××班の次鋒くらいで頑張っています。今後とも、ブログで取り上げていただければ幸いです。
ちゃっかりしたものですわ(笑い)。

部下が鬱になる前に

2015年6月17日   岡本全勝

日経新聞には、サラリーマンに(この言葉も古いですね)、職場での行動を教えてくれる記事が多く載ります。私も若い頃から、参考にしました。職場での立ち居振る舞い、宴会でのマナー、部下との接し方は、高校でも大学でも教えてもらえませんでした。でも、私の経験では、職場では、大学で学んだ法学や経済学以上に、これら社会人としての振るまい方の方が、重要でした。
28歳で、50人の部下をもって、その難しさを痛感しました。先輩に聞き、また、その手の本もかなり読みました。で、ハウツー本や「古典に学ぶ人生術」には、次のようなことが書いてあります。
「君子危うきに近寄らず」「虎穴に入らずんば虎児を得ず」。これを読んだ私は、「結局どっちなんや」と、当てにならないことを勉強しました(苦笑)。

さて、本論に戻って。6月11日の日経新聞夕刊に「気付こう、心のSOS。部下がうつになる前に」が載っていました。
・・・最近、20代の男性部下の顔色がさえない。社運をかけたプロジェクトと任せて1か月。会議で発言が減り、以前は冗談が好きだったが、話しかけても反応が鈍い。遅刻をするようになり、以前はなかったシャツのしわや寝癖も目立つ。
こんな時、あなたが上司なら、どう接するだろうか。
対応1 プレッシャーを減らすため、プロジェクトから外して残業が少ない別の仕事に配置換えする。
対応2 仕事の進捗を尋ね、「月内にここまで進めたらいい」と大ざっぱな方向を指示。プロジェクトの意義を強調し、「だから君に頼んだ」と声をかける。
さて、日経新聞の言う正解は、本文をお読みください。

ちなみに、私の対応は、次の通り。
まず、20代の若手(A君)に、社運をかけたプロジェクトを任せるようなことはしません。そんな危ないことを、ようしませんわ。ここに、その組織の間違いがあります。A君が悪いのではありません。
そして私が、A君の上司(B課長)なら、1か月も部下を放置しません。毎日のように、A君に「どこまで進んだ?」と聞きます。そもそも、その前に、粗々の方向性を示して、それも紙に書いて議論して、「ここを埋めてくれ」と指示します。
上司Bのその上司Cなら、B課長に対し、罰点を付けます。もちろんその前に、B課長に対し、1週間に1度は進捗を報告させます。
社運をかけるようなプロジェクトを、20歳の若手に任せて、1か月も放置するようなことは、通常の会社では考えられません。それは、そんなことをした上司Bとそれを放置したCの責任です。部下を鬱にするのは、多くの場合、上司であり組織です。すると、そのような上司を放置した人事課やその上司が悪いのです。とはいえ、上司が気を配っているつもりでも、設問のような事態も起こります。
という私も、いろいろな失敗をして、このようなことを学びました。