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第一原発視察

2018年9月6日   岡本全勝

今日は、東京電力第一原発(正確には元原発ですかね)の作業を視察してきました。昨年は春(2017年3月17日)に行ったので、1年半ぶりです。
私の仕事の範囲は、原発敷地の外の復興です。とはいえ、原発敷地内でどのような作業が行われているか、どこまで進んだかを知っておく必要があります。しかし、視察に行くと、現場作業の邪魔になります。近年は、現場も落ち着いてきたので、1年に1度の頻度(その前2016年9月8日)で、視察に行っています。

現場は、がれきも片付き、作業棟も新築され、事故現場から通常の作業場になりつつあります。東京電力のホームページ7分間の動画。96%の区域は、作業服だけで立ち入ることができます。最初の頃は、食堂もなく、弁当でした。
いまも、毎日4000人を超える作業員が働いています。夏は暑くなるので、早朝から作業を始め、昼はお休みにしているそうです。ただし一部の区域ですが、作業中は水も飲めない・トイレも行けない作業場所があります。
私たち視察者の着替えも大げさでなくなり、手袋や長靴の履き替えも、簡単になりました。面体(顔を覆う透明カバー)をつけなくて良いのは、楽です。最初の頃に比べると、隔世の感があります。

今日一緒に行った復興庁の職員たちは、ほとんどが第一原発に入るのは初めてです。そうですよね。職員も入れ替わります。若い人たちにも、この事故の経験を知ってもらうことも重要です。

2018年秋学期・地方自治論Ⅱ

2018年9月1日   岡本全勝

2018年秋学期・地方自治論Ⅱ―自治体財政と地域の経営(金曜日1限)
9月28日開講。講義の記録

春学期の地方自治論Ⅰでは、地方自治の意義と地方行政の仕組みを学びました。秋学期は、役所の経営(特に地方財政)と地域経営をお話しします。
地方自治体には、大きく分けて2つの仕事があります。
1つは、役所を運営し、行政サービスを提供することです。もう1つは、地域の課題を解決することです。社会で生じているさまざまな課題、例えば子ども子育て支援、高齢者対策、産業振興などについて、住みよい地域をつくることです。
前者は役所という組織の経営であり、後者は地域の経営です。その仕組み特に地方財政と、地域の課題と取り組みを学びます。

1 授業計画の説明、地方財政の概要
2 自治体のサービスと財政
3 収入と支出
4 地方税
5 国家財政と地方財政
6 財政調整制度
7 地方債
8 地方公営企業
9 地方財政の役割と成果
10 日本の財政
11 地方財政の課題
12 地域経営1―地域の課題
13 地域経営2―地域振興
14 これからの地方行政

春学期の地方自治論Ⅰの成績評価について。
2017年秋学期・地方自治論Ⅱのページへ。

福島に移住し働く

2018年8月29日   岡本全勝

HOOK」というウエッブサイトがあります。福島に移住して働く方への求人サイトです。
日本中で労働力不足のようですが、福島の原発被災地も困っています。避難指示が解除され、各種の事業が再開されるとともに、新しい産業を呼び込んでいます。
ところが、住民が戻っていないので、労働力が不足しています。時給1,500円という、東京でも考えられない高額なアルバイト求人も有ります。

この地域は、かつては東電第一原発と第二原発が主たる産業でしたが、これらは廃止されます。すると、地域がにぎわいを取り戻すには、新しい産業を引き込むことが必須です。
過疎地域の課題は、働く場所がないので都会に出て行くことでした。ここでは、逆のことが起こっています。元住民に戻ってきてもらうだけでなく、新住民を呼び込むのです。
この地域の産業再開を後押ししているのは、公益社団法人 福島相双復興推進機構(福島相双復興官民合同チーム)です。国(経済産業省)と福島県が支援しています。事業は、求人の専門家である株式会社ビズリーチにお願いしています。
このほかにも、いろんな求人を紹介しています。

岡本正著『災害復興法学Ⅱ』

2018年8月21日   岡本全勝

岡本正さんが、『災害復興法学Ⅱ』(2018年、慶應大学出版会)を出版されました。『災害復興法学』(2014年)に続く第2弾です。
前作に引き続き、東日本大震災、熊本地震、広島土砂災害の合計5万件を超える案件を元に、法的課題とそれをどのように克服したか、さらに今後の課題を分析しておられます。
詳しくは、プロローグと、目次を見てください。

岡本さんは、慶應大学でも、この講座を持っておられます。大変な人数の学生が受講している人気講座です。
時に、教員控室でお会いします。7月にご本をもらっていたのですが、紹介が遅れました。

進化する災害復旧、個人や事業主への支援

2018年8月17日   岡本全勝

8月17日の日経新聞が、「西日本豪雨 個人・中小の再建 二重債務や廃業、金融支援策整う」を伝えていました。

・・・200人以上の死者・行方不明者が出た西日本豪雨から1カ月が過ぎた。広島、岡山、愛媛の3県では、がれきの撤去や交通インフラの復旧作業と並行して、個人や企業の金融支援ニーズが本格化しつつある。東日本大震災以降、再建を後押しする制度整備は進んできた。いかに周知し、迅速に使えるかが問われる・・・

詳しくは、本文を読んでいただくとして。かつては、個人や事業主の自己責任だったものに、公的支援が入るようになりました。これは、私が、東日本大震災の復興で痛感し、関係機関が頑張ってくれたことです。
それまで、特に阪神・淡路大震災までは、政府・行政の仕事は、極端に言えば、避難所の開設とインフラ復旧でした。それが、被災者の生活再開支援、まちの機能復旧、事業の再開支援にまで広がりました。
これらすべてを、行政が公的資金で行うことは無理です。金融機関、民間企業、ボランティア活動・NPOなどの協力が必要です。
どんどん、復旧支援が進化しています。ありがたいことです。