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震災から7年半

2018年9月11日   岡本全勝

今日9月11日で、震災から7年半になりました。新聞各紙が、復興の状況を伝えています。
岩手・宮城両県では、公営住宅と高台移転宅地造成が進み、9割を超えています。しかし、空き部屋もあります。長期間の避難で、戻ることをあきらめた人もいるのです。仮設住宅居住者は、減っています。
福島では、避難指示が解除された地域の復興が進んでいます。しかし、まだ避難指示が出ている地域もあります。

福島民報新聞1面は、「居住者昨年比1.7倍 11市町村の避難解除地域4182人増の1万人超」を伝えていました。
私たちは、しばしば居住者の数値を、帰還率で把握しています。住民登録者数のうち、何人が居住しているかという割合です。多いところでは8割になり、少ないところ・避難解除がまだ最近の地域では1割です。率でとらえるのも、一つの復興指標です。
他方で、この記事のように、実数でとらえると実態が見えます。地域の人口が、1年で4千人も増えているのです。1.7倍になっています。うれしいことです。
住民が増えると、学校、病院、介護施設、商店などのサービス拡大が必要です。働く場も重要です。市町村と民間企業の事業再開を、国や県で支援しています。町のにぎわいの基礎は、働く場だということを実感します

第一原発視察

2018年9月6日   岡本全勝

今日は、東京電力第一原発(正確には元原発ですかね)の作業を視察してきました。昨年は春(2017年3月17日)に行ったので、1年半ぶりです。
私の仕事の範囲は、原発敷地の外の復興です。とはいえ、原発敷地内でどのような作業が行われているか、どこまで進んだかを知っておく必要があります。しかし、視察に行くと、現場作業の邪魔になります。近年は、現場も落ち着いてきたので、1年に1度の頻度(その前2016年9月8日)で、視察に行っています。

現場は、がれきも片付き、作業棟も新築され、事故現場から通常の作業場になりつつあります。東京電力のホームページ7分間の動画。96%の区域は、作業服だけで立ち入ることができます。最初の頃は、食堂もなく、弁当でした。
いまも、毎日4000人を超える作業員が働いています。夏は暑くなるので、早朝から作業を始め、昼はお休みにしているそうです。ただし一部の区域ですが、作業中は水も飲めない・トイレも行けない作業場所があります。
私たち視察者の着替えも大げさでなくなり、手袋や長靴の履き替えも、簡単になりました。面体(顔を覆う透明カバー)をつけなくて良いのは、楽です。最初の頃に比べると、隔世の感があります。

今日一緒に行った復興庁の職員たちは、ほとんどが第一原発に入るのは初めてです。そうですよね。職員も入れ替わります。若い人たちにも、この事故の経験を知ってもらうことも重要です。

2018年秋学期・地方自治論Ⅱ

2018年9月1日   岡本全勝

2018年秋学期・地方自治論Ⅱ―自治体財政と地域の経営(金曜日1限)
9月28日開講。講義の記録

春学期の地方自治論Ⅰでは、地方自治の意義と地方行政の仕組みを学びました。秋学期は、役所の経営(特に地方財政)と地域経営をお話しします。
地方自治体には、大きく分けて2つの仕事があります。
1つは、役所を運営し、行政サービスを提供することです。もう1つは、地域の課題を解決することです。社会で生じているさまざまな課題、例えば子ども子育て支援、高齢者対策、産業振興などについて、住みよい地域をつくることです。
前者は役所という組織の経営であり、後者は地域の経営です。その仕組み特に地方財政と、地域の課題と取り組みを学びます。

1 授業計画の説明、地方財政の概要
2 自治体のサービスと財政
3 収入と支出
4 地方税
5 国家財政と地方財政
6 財政調整制度
7 地方債
8 地方公営企業
9 地方財政の役割と成果
10 日本の財政
11 地方財政の課題
12 地域経営1―地域の課題
13 地域経営2―地域振興
14 これからの地方行政

春学期の地方自治論Ⅰの成績評価について。
2017年秋学期・地方自治論Ⅱのページへ。

福島に移住し働く

2018年8月29日   岡本全勝

HOOK」というウエッブサイトがあります。福島に移住して働く方への求人サイトです。
日本中で労働力不足のようですが、福島の原発被災地も困っています。避難指示が解除され、各種の事業が再開されるとともに、新しい産業を呼び込んでいます。
ところが、住民が戻っていないので、労働力が不足しています。時給1,500円という、東京でも考えられない高額なアルバイト求人も有ります。

この地域は、かつては東電第一原発と第二原発が主たる産業でしたが、これらは廃止されます。すると、地域がにぎわいを取り戻すには、新しい産業を引き込むことが必須です。
過疎地域の課題は、働く場所がないので都会に出て行くことでした。ここでは、逆のことが起こっています。元住民に戻ってきてもらうだけでなく、新住民を呼び込むのです。
この地域の産業再開を後押ししているのは、公益社団法人 福島相双復興推進機構(福島相双復興官民合同チーム)です。国(経済産業省)と福島県が支援しています。事業は、求人の専門家である株式会社ビズリーチにお願いしています。
このほかにも、いろんな求人を紹介しています。

岡本正著『災害復興法学Ⅱ』

2018年8月21日   岡本全勝

岡本正さんが、『災害復興法学Ⅱ』(2018年、慶應大学出版会)を出版されました。『災害復興法学』(2014年)に続く第2弾です。
前作に引き続き、東日本大震災、熊本地震、広島土砂災害の合計5万件を超える案件を元に、法的課題とそれをどのように克服したか、さらに今後の課題を分析しておられます。
詳しくは、プロローグと、目次を見てください。

岡本さんは、慶應大学でも、この講座を持っておられます。大変な人数の学生が受講している人気講座です。
時に、教員控室でお会いします。7月にご本をもらっていたのですが、紹介が遅れました。