今日は、日本大学大学院での、秋学期最後の講義でした。第7章組織の管理と、第8章大きな政府と小さな政府を、駆け足でお話しして、無事終えることができました。半年間おつき合いいただいた院生の諸君には、お礼を申し上げます。後は、レポートによる成績評価が、残っています。
中央政府と地方政府の組織管理については、いろいろ書かれたものがあるのですが、私には、どうももの足りません。実態、問題点、改善案。私は、これまでいろんな職場で、実際に経験させてもらい、考えさせられたので、様々なことが見えるようになったのでしょう。いずれ、これについても、考え方を整理したいですね。ただし、体験談、実践編、理論編が入り交じり、なかなか文章にするのは難しいです。
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2011.01.12
今日は午後から、慶應義塾大学法学部で講義。もう、あと1回で終わりです。時間が経つのは、早いですね。授業は順調に進み、現在の大きな課題である「財政再建」を、お話ししました。もちろんこれは、地方財政だけで解決できる問題でなく、国家財政と併せ改革しなければならない問題です。
講義はそれを含めて、現在の日本の経済・社会・政治の問題まで説明しました。
なお、今日の授業で言及した齊藤誠・一橋大学教授の本は、「競争の作法」(2010年、ちくま新書)です。また、平成23年度の地方税収の見込み、地方財政対策の詳しい内容は、総務省のホームページを見てください。
ところで、今日は学生が増えて、配付資料が足らなくなりました。合わせて配付している前回資料も、足らなくなりました。これについては、次回配付します。
書き取る授業と考える授業
朝日新聞は1月1日から、連載「教育、あしたへ」を始めました。1日は、1面と2面を大きく使っての記事でした。取り上げられていたのは、唯一の正解を教える授業ではなく、対話をして生徒が考える授業です。対話型と言えば、ハーバード大学のマイケル・サンデル教授の白熱教室が話題になりました。
決まったことを覚えるのなら、先生が言うことを書き取る、あるいは教科書を覚える学習が、効果的でしょう。その極致が、受験勉強の詰め込みです。この方法は、追いつき型の発展途上国には、最適です。みんなが一斉に、先生のまねをするのです。そして、最も合理的な方法を、最短で覚えることが、秀才なのです。
それに対し、先生や同級生と対話し、議論して考える授業は、時間がかかります。正解にたどり着くとも、限りません。しかし、世界の最先端に追いついた時に、正解と解き方を先生に教えてもらう授業は、機能しなくなります。自分で、新しいことを考えなければならないからです。大学生も、国家も同じです。
自治大学校でも、一方的な講義でなく、演習や対話型の授業を増やしています。覚えることだけなら、本屋にたくさん関係書が並んでいます。ビデオ学習も可能です。地方自治体の幹部は、これまでは国が示した制度を学び運用することが務めでした。しかし、世界一の先進国になった今は、地域で起きる新しい課題を拾い、自分たちで解決方法を考えなければなりません。朝日新聞の記事が、ここでも当てはまります。
自治大では、同僚と議論することで考え、また刺激を受けるのです。知識を学ぶのではなく、自ら考え解決する方策を学ぶのです。
ところが、時々「議論するのは、時間の無駄です。結論を教えてください」という研修生がいて、教授を困らせるそうです。
地方消費税充実の理論書
持田信樹東大教授、堀場勇夫青山学院大教授、望月正光関東学院大教授が、『地方消費税の経済学』(2010年、有斐閣)を出版されました。地方消費税が1997年に導入されて、10年以上が経ちました。次なる地方税財政の充実を考える際に、地方消費税の拡充は必須です。
この本では、理論と実際の両面について、世界の理論的・制度的な流れに立って、研究と提言をしておられます。特に、地方税としての性格をさらに強化するために、都道府県の産業連関表を用いてマクロ税収配分を行うことを提言しておられます。
地方税財政研究の必読文献です。ご一読をお勧めします。
2010.12.22
今日は、本年最後の、慶応大学での授業でした。今日から、第3部「地方財政の課題」に入りました。まずは、第9章「財政の分権、自立と自律」です。現在の現実の課題なので、実例を交えてお話しできます。
私の得意な分野なので、ついつい話しが発展し、時間が足りなくなります。でも、学生さんたちが食いついてくれると、うれしくて。また、制度や仕組みといった知識だけでなく、日本社会や経済の見方をお話しすることも、私の授業の重要な内容ですから。