今日、「復興金融ネットワーク」を設立することを発表しました。被災地での産業再生のために、ファンドや銀行の協力を得て、投資を促進しようという趣旨です。
発表資料(4枚目)に、産業振興施策を整理した図をつけました。図の下段(紫色)が、初期の応急復旧段階で、緊急保証や特別貸し出し、グループ補助金や店舗の無料貸し出し、二重ローン対策です。これは主に政府主導で行いました。中段の橙色は、企業の新たな取り組みを支援するもので、「新しい東北」の先導モデル事業支援、企業連携支援、企業のマッチングなど、ソフト面についての官民連携の取り組みです。
そして、上段の黄色が、資金の供給(リスクマネーの供給)です。いくつかのファンドや、経済界による支援、金融機関による融資や経営相談があります。この部分は、民間主導の取り組みです。
わかりやすい図です。ご利用ください。個別施策の詳しい説明は、こちらに載っています。
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学生の夏休みボランティア
日経新聞7月14日朝刊が、「社会貢献で成長の夏休み。海外ボランティアや被災地支援」で、大学生に向けて夏休みを利用した被災地ボランティアを取り上げていました。
復興庁でも、呼びかけています。「今夏の学生ボランティア促進キャンペーン」です。ポスターもつくって、大学や東京の地下鉄に張り出しています。
藤沢烈さんのブログ(7月11日)から、転載します。
・・ボランティアのピークは2011年5月の18万人。3年経過した2014年5月には7500人と、96%減少しています。
もちろん、支援はいつまでも続くものではありません。地域は自立が求められます。しかし、今だからこそのボランティアもあります。
例えば、引越にともなう清掃ボランティア。三県では災害公営住宅ができ始め、仮設住宅から離れる方が増えました。入居者の減少により仮設住宅も集約されつつあります。そこで出てくるのが引越ニーズ。仮設住宅の多くは高齢者。単身の方も多く、引越しが物理的に難しい方も少なくないのです・・
CSRと復興支援
田久保善彦・グロービス経営大学院研究科長の「企業経営から見たCSR」(東京財団レポート、2014年6月25日)から。
・・広く知られるようにCSR(corporate social responsibility)を日本語で表すと、「企業の社会的責任」となる。そもそも企業とは社会に対し責任を果たしつつ、何らかの価値を提供する事によってのみ、存在できる主体であるという観点に立てば、CSRとは「企業経営そのもの」であることは明らかである。つまり、CSRを何か特別なものかのごとく切り出して議論したり、取り組んだりするものではないという認識を持つことが、健全なCSRの議論を始める第一歩となる。
ここ数年、日本においても、「CSRは経営そのものである」という考え方が広がりを見せてきている。しかしながら、企業の経営者がその概念を頭で理解することと、日々の経営にどれだけ落とし込んでいるかは、別問題であり、従来型のメセナ活動などの延長線上にあるカギ括弧付きの切り離された「CSR」に終始してしまっている企業は未だに数多く存在する。
日本でCSRの議論になると、必ずといって良いほど引用されるのが、『日本には昔から、「三方良し」という概念があり、昔から社会のことを考え上手くやってきた』という話である。「売り手よし」「買い手よし」「世間よし」と、三方それぞれが発展するように商売をすべきという近江商人の哲学と呼ばれるものであり、この哲学自体は、時代を超え、未だに輝きを失わずにいる素晴らしい考え方である。
例えば、各地に存在する工場では、多くの雇用を維持しつつ、様々なコミュニティーの発展に資する活動を展開しているケースが少なくない。時に驚くほど深く地域と関わり合いを持ち、まさに地域と共存しているといえる企業や工場も多数存在する。東日本大震災の折にも、数多くの企業が素晴らしい活動をしたことは記憶に新しく、地域を大切にする日本企業の姿勢は特筆に値する・・
(この文章の主旨はこの部分にあるのではないのですが、それについては次回紹介します。)
田久保さんは、企業による復興支援の記録として、次のような本をまとめています。
『日本型「無私」の経営力ー震災復興に挑む七つの現場』(2012年11月、光文社新書)、『東北発、10人の新リーダー 復興にかける志』(2014年3月、河北新報出版センター)。
前者は、東日本大震災後、日本企業が取り組んだ「無私の支援」、「利他の経営判断」とも言える復興支援について、具体的にどのような活動が行われ、また何がそうした行動を生んだのか、関係者への取材を基に書かれたものです。7つの企業の活動が取り上げられています。
・・そうした活動の模様は、これまでテレビや雑誌などの速報性のあるメディアで何度も取り上げられ、目にした方も多いと思います。しかし、それらは必然的に一過性の報道となり、「フロー情報」としてすぐに忘れ去られてしまったのではないでしょうか。そのような活動は、きちんと評価・分析するべきではないか、そして、「ストック情報」として後世に伝えることに大きな意味があるのではないかーそんな問題意識から、私たちは今回の取材・執筆に着手しました・・(同書「はじめに」から)。
後者は、被災地で新しい東北をつくることに取り組んでいる若いリーダー達を紹介したものです。この項続く。
経団連会長の被災地視察
今日は、経団連会長の被災地視察に、同行しました。榊原会長は、先月に経団連会長に就任されたばかりですが、早速、被災地を訪問してくださいました。副会長も4人同行されました。女川と石巻をご案内しました。経済界の幹部の方々に、復興の進捗状況を、その眼でご覧いただく、ありがたい機会です。移動時間を利用して、バスの中で、現状と課題を説明しました。大企業の幹部に、こんな時間は、なかなかとっていただけません。
被災地の復興には、産業の復興が欠かせません。今日も、復旧なった工場なども、見ていただきました。経済界には、発災直後から、義援金、物資、ボランティア、各種基金による支援など(企業による復興支援)のほか、本業の復旧を通して、被災地の復興に大きな協力をいただいています。また、復興庁や現地にも、たくさんの職員を送っていただいています。それらについてお礼を申し上げるとともに、現地で求められている支援のお願いもしました。厚かましいですが。今日もまた、盛りだくさんの強行軍でした。
最近の記事を振り返る
今年から、「最近の記事」の目次を、残すことにしました。去年までは、1か月分を残して、削除していたのです。
4月から6月までの分が、「最近の記事2」に載っています。改めてこの目次を読んでみて、「いろんなことに言及しているなあ」と、我ながら感心しています。逆に言うと、焦点が絞られていないということです。一つの事実には、長所と短所、表と裏があります。
携わっている復興の仕事の紹介、日々の行政や社会の出来事についての官僚としての考え、後輩達に伝えたいことから、マスコミに見る興味深いこと、へえと思う雑学(トリビアなこと。例えば、クレオパトラのワイン)、近所でカエルが死んでいたといった日記まで。個人のホームページなので、許してください。
一生懸命考えて書いた「行政学的なこと」より、日常のつまらない行動の方が読者の反応が大きいのが、残念ですが(笑い)。
それにしても、毎日よくこれだけ書き続けたものです。結構な分量です。日々お付き合いいただき、ありがとうございます。