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慶應義塾大学、地方自治論第11回目

2017年6月30日   岡本全勝

今日は、慶応大学で地方自治論、第11回の講義でした。
先週取り上げた議会と条例について、たくさんの質問をもらっていたので、それへの回答で半分時間を使いました。
例えば、「『地方公共団体は法令に違反してはならない』との定めがありますが、反した場合はありますか」。これは、いくつか実例を挙げて、解説しました。
「条例の効力は、区域内、住民だけに及ぶのか。参政権のない外国人にも及ぶのか」。良い質問ですね。時間があれば、最初にこれらを丁寧に説明すれば良いのですが、そうもいきません。すると、教科書を読んでもらい、授業ではポイントだけ説明して、残りは質問に答えることが効率的です。

条例論の延長で、自治体が先導した政策を説明しました。公害・環境、福祉、情報公開、景観行政などなど。多くはその後、国の施策になっていますが、定住外国人対策はまだ国の出足は鈍いようですね。
今回は、具体の事例を最新の情報にして資料を配布しました。整理してくれた小栁君、ありがとう。

学生諸君
授業で紹介した本は、近藤康史著『分解するイギリス―民主主義モデルの漂流』(2017年、ちくま新書)です。

慶應義塾大学、公共政策論第11回目

2017年6月28日   岡本全勝

今日は、慶応大学法学部、公共政策論第11回の授業でした。三井住友海上火災保険株式会社の本山部長に来ていただき、企業の社会貢献について、お話しいただきました。
この授業では、社会(公共生活)を支えているのは、行政だけでなく、企業やNPOも大きな役割を果たしていることを説明しています。NPOについては、第7回の授業で、日本財団の青柳さんに来ていただき、話してもらいました。

企業については、どなたに来ていただくか、悩んでいました。企業の社会貢献は、本業、本業関連、本業とは関連が薄い貢献が、あります。
この会社を選んだのは、損害保険そのものが、社会を支えているからです。国民にとって、国家が基礎的な保険機能と最終の保険機能を果たします。前者は、例えば健康保険や失業保険です。後者は、例えば大震災での被災者支援です。
しかし、国家の前に、経済活動としての民間保険が、国民や経済活動のリスクを引き受けています。火災保険、自動車事故の保険、海外旅行の際の保険などなど。この機能がなければ、個人の生活も企業活動も、とてもリスクの大きなものになります。すると、本人が引き受けるか(破産する恐れがあります)、活動に乗り出さないか(新しい事業ができません)となります。

また、その事業の延長として、CSRに取り組んでいます。今日は、そのお話をしてもらいました。
この会社が取り組んでいる「事故防止、防災・減災」「気候変動への対応」「高齢社会への対応」「地域社会の発展」という4つの項目。これらは、私が授業で「社会のリスク」として取り上げた項目です。学生諸君には、すんなりと理解してもらえたと思います。

これまでの私の講義に関して、学生からは「企業は、本業とCSRをどのように関連づけているのですか」「儲からないCSRに支出することについて、株主は納得するのですか」といった質問も、寄せられていました。
本山部長の説明は明快で、私も勉強になりました。ありがとうございました。

慶應義塾大学、地方自治論第10回目

2017年6月23日   岡本全勝

今日は、慶応大学で地方自治論、第10回の講義でした。
先週講義した議会について、学生の質問に答え、また新たに用意した資料(議会の活性化、都知事と都議会、杉並区議会だより)を配って、問題などを説明しました。ちょうど、都議選が始まり、また小池知事が最大会派の自民党と戦う構図を見せているので、学生には関心を持ってもらえました。
このように、教科書に書いていないこと、今現実に話題になっていることを取り上げると、講義の価値があります。もっとも、そのための準備が大変なのですが。

引き続き、「条例論」に入りました。

慶應義塾大学、公共政策論第10回目

2017年6月21日   岡本全勝

今日は、慶応大学法学部、公共政策論第10回の授業でした。これまで、新しい社会の不安(身体や生命・財産だけでなく、社会システムの危機や、他者とのつながをつくれないことへの広がり)が増えたこと、そして社会を支える主体として行政だけでなく、企業やNPOも重要な要素であることを説明しました。
今日は、「負」の不安に対し、「正」の暮らしやすい社会の要素を説明しました。私が主張している「地域の財産」や「社会的共通資本」です。
あわせて、新しい社会の不安には、これまでの行政の手法が通用しないことを説明しました。
今日も、学生からたくさんの質問や意見をもらいました。週末に整理して、来週お答えしましょう。

慶應義塾大学、地方自治論第9回目

2017年6月16日   岡本全勝

今日は、慶応大学で地方自治論、第9回の講義でした。
最近は、授業の進め方が定着しました。学生はまず、準教科書に指定した本を読んでくる。授業では、ポイントと最近の動き、また教科書に書いていないことを解説する。事業の終わりに、学生が疑問などを提出する。翌週、私がその疑問に答える、です。
この方法は、学生の関心や疑問点が分かり、それについて解説することで、効果的な授業ができます。一つのテーマを、2週に分けて解説していることになります。

今日は、議会について解説しました。仕組みや役割などは、川崎市議会のホームページの資料を使って、説明しました。最近は、各市町村ともホームページが充実しているので、住民にわかりやすくなっています。そして、課題について話しました。議会は、住民の期待に応えているか。何をもって、それを評価するのか。
さらに、今話題になっている住民総会についてです。私は、小規模な町村議会は、平日の夕方や休日に開けば良いと考えています。また、町内会長などを活用できないかも。ヨーロッパでも、戦前日本でも、議員は名誉職でした。フルタイムで従事しなくても良いと思います。

学生諸君
私が見たヨーロッパの市町村議会については、次のページで見てください。2002年欧州探検記。イタリア・シエナ市、フランス、サン・タンニェス村、ドイツ、イッセブルグ市の議会についての聞き取り結果が載っています。もう15年も昔の話ですが。
ホームページの移植の不備で、イギリス、セント・オルバン市については、こちら(旧ホームページ)を見てください。こちらの方が、ページは整理されています。