慶應義塾大学、地方自治論第11回目

今日は、慶応大学で地方自治論、第11回の講義でした。
先週取り上げた議会と条例について、たくさんの質問をもらっていたので、それへの回答で半分時間を使いました。
例えば、「『地方公共団体は法令に違反してはならない』との定めがありますが、反した場合はありますか」。これは、いくつか実例を挙げて、解説しました。
「条例の効力は、区域内、住民だけに及ぶのか。参政権のない外国人にも及ぶのか」。良い質問ですね。時間があれば、最初にこれらを丁寧に説明すれば良いのですが、そうもいきません。すると、教科書を読んでもらい、授業ではポイントだけ説明して、残りは質問に答えることが効率的です。

条例論の延長で、自治体が先導した政策を説明しました。公害・環境、福祉、情報公開、景観行政などなど。多くはその後、国の施策になっていますが、定住外国人対策はまだ国の出足は鈍いようですね。
今回は、具体の事例を最新の情報にして資料を配布しました。整理してくれた小栁君、ありがとう。

学生諸君
授業で紹介した本は、近藤康史著『分解するイギリス―民主主義モデルの漂流』(2017年、ちくま新書)です。