日本財団が、パラリンピック競技団体の支援をしています。笹川会長のブログから引用します。
・・・11月10日、赤坂の日本財団ビル4階全フロア(1300平方メートル)をパラリンピック競技団体に無料貸与し、その開所式が行われた。
25の競技団体が活動する共同オフィスである。日本パラ・パワーリフティングの吉田進理事長には「今まで事務処理は自分と妻が自宅で行っていた。これからはこのようなすばらしい事務所で夫婦で仕事ができる。夢のようだ」と語ってくれた。
団体の中には事務所のないところも多く、共同オフィスの設置によって団体間の情報交換は勿論のこと、経理、翻訳、通訳のサポートスタッフも常駐するようになってバックアップ体制が完備。各団体は選手強化に専念できるようになった・・・
このような支援があるから、大きなイベントができるのですね。個人や家族での活動には、限界があります。NPO、ボランティアセクターの役割が、よくわかります。
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社会
製造業就業者の減少と、医療・福祉就業者の増加
日本の製造業の就業者数は、景気が回復していますが約1千万人を割り込んだそうです。他方で医療・福祉の就業者数は、800万人近くに増えています。介護関係の増と見られます。10月31日付け朝日新聞「製造就業、1000万人割れ」。図では、2000年頃には、製造業が千2百万人、医療・福祉が400万人ほどですから、大きく変化していることがわかります。詳しくは記事をお読みください。
観光後進国日本
日経新聞9月20日の「観光立国、ここが足りない」、デービッド・アトキンソンさん(小西美術工藝社社長)の意見から。
「日本は観光後進国だと指摘していますね」との問に。
・・・世界3位の経済力に比べて、観光に関する数字の低さを見れば明白だ。2014年の訪日客数は1341万人と最高だったが、世界22位にとどまる。今年は16位くらいになるだろうが、依然として低いことには違いない。米大手旅行雑誌の15年度世界人気観光都市ランキングで、京都市は2年連続の1位に選ばれた。しかし、14年に京都市に宿泊した外国人観光客はわずか約183万人だった。ニューヨークに約1200万人の外国人が訪れるのに比べると雲泥の差だ。京都市は外国人観光客に「来てくれるな」と言っているに等しいように見えてしまう・・・
・・・国宝級の文化遺産がある施設でも拝観料が1000円以下の施設が多いが、それはおかしい。サービスの質も低く、不親切だ。ある施設で織田信長について説明するパネルがあったが、初めて日本に来た人には理解できない内容だった。サービスを高め、拝観料を上げればいい。バチカンなどでは1万円以上払わないと見たり説明を聞いたりできない施設もある・・・
詳しくは原文をお読みください。
日本語にして欲しい言葉、NPO、IT関係
このページでは、NPOを良く取り上げます。先日は、CSRという言葉も紹介しました。ところで、このような言葉は、世間に広がりませんね。私に言わせれば、これは英語の頭文字をつないだ略語であって、言葉ではないのです。NHKのように略語が認知されている場合もありますが、それなりの努力が必要でしょう。日本語として認知され、日常会話に使ってもらおうとするなら、わかりやすい、かつ発音しやすい言葉にする必要があります。 同じ英語でも、ボランティアという言葉は、定着しましたが、英語3文字NPOでは何のことかわからないのです。そもそも、日本語に翻訳していませんよね。
西洋の概念を日本語(漢語)に翻訳した明治人は偉大でした。フィロソフィーやサイエンスと言われても何のことかなとなりますが、哲学や科学となると、何となく分かります。「介護」は新しい概念であり、新しい言葉ですが、良くできた言葉です。でも、ショートステイ、デイサービス、ケアマネジャーとなると、高齢者にはわかりにくいでしょう。短期入所生活介護、通所介護サービス、介護支援専門員と言うのだそうですが、これは長くて言いにくいです。たぶん多くの家庭で、お泊まり、日帰り、相談員といった通称で呼んでおられるでしょう。
IT関係も、翻訳をサボっている分野です。ITという言葉自体が略語でしかなく、サーバーだとかクリックだとか、ファイル、ダウンロード、ホームページ、メール・・・。少し努力したら日本語にできると思うのですが。その方がかっこよいと思っている「若い人」が、英語をカタカナにして使っているのでしょうね。インターネットを中国では「電網」と訳しているようですが、これはわかりやすいです。
NPOは、 「非営利団体」と訳されますが、頭に「非」が来るので、イマイチですね。非とか不は印象が悪いし、元の言葉を否定して「それでなはい」という定義ですから。「政府、企業、非営利団体」は、しっくりきませんね。関係者の皆さん、もっと分かりやすい日本語にしてください。
本屋さんのない町
9月14日の読売新聞夕刊の読書欄に、書店のない自治体が増えていることが紹介されていました。全国では330団体にも上るそうです。全国の市町村数は1700あまりですから、2割近くが本屋さんのない自治体です。しかも、市町村合併後ですから、合併前の旧市町村で見るともっと多いのでしょうね。47都道府県ごとの市町村数が載っていますが、香川県がゼロで、栃木・富山・石川・福井・広島・大分が1市町村です。
インターネットでどんな本でも買うことができますが、それは目的を持った人だけでしょう。子どもや一般の人は、やはり本屋の棚を見て、読みたい本を探すのではないでしょうか。もちろん、学校や公立の図書館がその代替機能を果たしていると思いますが。私の育った村にも本屋さんはなく、隣の町の本屋さんがバイクで届けてくれる月刊学習雑誌はうれしく、また本屋に行くことはとてもうれしかったです。その「病気」がいまだに続いていて、本屋に行くことが一番の趣味になっています。