今日11月21日は、市町村アカデミーで開かれた、全国市町村研修機関所長会議で講演しました。
各県の市町村職員研修所や市町村の研修担当者に集まっていただき、市町村アカデミーと市町村国際文化研修所の来年度の研修計画を説明するとともに、要望を聞き、意見交換をする会議です。
日頃考えている、日本型職場慣行の問題点をお話ししました。
カテゴリーアーカイブ:著作と講演
連載「公共を創る」第169回
連載「公共を創る 新たな行政の役割」の第169回「政府の役割の再定義ー日本型の雇用・職場慣行がもたらした悪影響」が、発行されました。日本経済と官僚が昭和の素晴らしい発展の後、この30年間に停滞したことに、共通の理由があることを説明しています。それは、新たな目標の設定の失敗とともに、日本型の職場慣行です。
前回説明したように、日本の職場慣行(係で仕事、引継書、人事課による人事異動など)は、経済成長期に誠に効率的でしたが、大きな欠点も持っていました。目標を変えるときに、うまくいかないのです。職員も上司もそれに慣れていません。そして近年はパソコンが一人一台行き渡りました。係で仕事をすることから、事実上個人で仕事をする形に変わっているのです。しかし、職場のやり方は従前の係単位を続けています。そして、上司が指示を出すこと、職員が上司と打ち合わせることに慣れていません。ここに、不慣れな職員が悩むことになります。
さらに、人事異動を人事課に依存している仕組みでは、職員の仕事や職場に対する満足度が下がり、技能についても自ら研鑽しないのです。これらは「昭和の経済成長の終わり」と「長い明治時代の終わり」を表しています。
関西大学で講義
今日11月16日は、関西大学で講義をしてきました。林宏昭先生のお招きで、毎年この時期に出講しています。
表題は「大震災復興で考えた社会を支える3つの仕組み-行政、取引、助け合い」です。経済学の授業なので、私が大震災で考え実行した「まちのにぎわいの要素」と、それを拡大した「官共業3元論」を話しました。
質疑の時間には、質問が2問出ました。素晴らしい質問で、答えるのに時間を要しました。で、2問で時間切れ。終わってからも、質問に来てくれる学生さんがいました。ありがたいことです。
丹波篠山市で講演
今日11月10日は、丹波篠山市で管理職研修の講師を務めました。市の要望で、午前午後の2回です。
どの組織でも、管理職の仕事が難しくなったという嘆きを聞きます。私は、そこには2種類の問題があると考えています。一つは、どの時代にもある上司と部下との関係の問題です。これについては『明るい公務員講座 管理職のオキテ』に要点を書きました。
もう一つは、この30年間すすんだ、日本の職場の変化です。これが、管理職を悩まし、心の不調を訴える職員の増加につながっています。
日本の職場の特徴は、大部屋で係単位で仕事をする。職務記述書や執務要領でなく、引継書で仕事をする。上司が十分な指導と管理をすることなく、周囲や先輩を見ながら仕事を覚えることです。それが、かつては効率的でしたが、うまく機能しなくなりました。新しい仕事が増え、他方で古い仕事はなくなりません。パソコンが一人一台行き渡ったことで、係単位の仕事と職員育成が機能しなくなったのです。
質問も、切実なものでした。私の話が、少しでも参考になったらうれしいです。
丹波篠山市は2006年12月に講演に呼ばれています。そのときの勉強会メンバーが、市の幹部になっておられます。頼もしいことです。
前日から入って、久しぶりに市内を観光しました。良い城下町が残っています。篠山城下町ホテル「ニッポニア」に泊まりました。明治前期に建築された元銀行経営者の旧邸宅です。これも、良かったです。
連載「公共を創る」第168回
連載「公共を創る 新たな行政の役割」の第168回「政府の役割の再定義ー日本の経済と働き方の特徴」が、発行されました。
行政機構の目標と評価について、官僚の説明責任を論じています。官僚ももっと自分たちの仕事を記録して、公表すべきだということです。私が素晴らしいと感じた著作を挙げました。一つは、黒江哲郎・元防衛事務次官の「防衛事務次官 冷や汗日記 失敗だらけの役人人生」です。この本については、このホームページでも紹介しました。
もう一つは、大村慎一・前総務省新型コロナ対策等地方連携総括官兼地域力創造審議官の執筆による「新型コロナウイルス感染症対策に関する地方連携推進の取組」です。これについては先月紹介したばかりです。
続いて、日本の経済発展と停滞の原因が日本型の職場慣行にあるとして、その説明をしています。日本の経済力、生産性の低さ、長時間労働を説明するために、図表も付けてあります。