カテゴリー別アーカイブ: 講演

講演

ベトナム地方政府幹部研修

今日6月26日は、ベトナム地方政府幹部研修に、政策研究大学院大学に行ってきました。4月19日にも、政策研究大学院大学でベトナム政府幹部研修をしました。

具体事例を入れたリーダーシップの講義で、東日本大震災で指揮を執った経験を話せとのことでした。地方政府幹部なので、大災害の際の心得と復興の際の心得をお話ししました。20人の方が、熱心に聞いてくださいました。

通訳の方は前回と同じ、ベトナム語を母語とされる方で、丁寧に通訳してくださいます。もっとも、聞いていても、全くわかりません。翻訳された資料も、理解できず。
質疑も充実していました。的確な質問が出ると、うれしいですね。なので、最近は質疑の時間を長めに取るようにしています。でも、時間を超過しました。

講義、働き方改革

今日6月20日は、市町村アカデミー「自治体の働き方改革」で「働き方の変化と課題(体験談を基に)」を講義しました。「時間割
担当教授の指示は、「学長はワーカホリックだったと聞いた。その話、特にひどかった実態を経験談として話せ」とのことでした。職場に泊まり込み、1週間も自治省の建物から出なかった、2週間も寮に帰らなかった経験を持っていますから、お安いご用ですが・・・。

当時はそれが当たり前、そのようにして官僚は鍛えられるのだと信じていました。一種の誇りでもありました。報道機関も、官僚の長時間労働をよく取り上げ、敬意を持って褒めてくれたのです。
今から思うと、おかしなことでした。家庭や私生活を省みなくてもよい、あるいは省みない「健康な、世間常識を欠いた、男性」だけの世界です。

確かに仕事は山のようにあり、覚えるべきこともたくさんありました。しかし、長時間労働は「入力・インプット」であり、「産出量・アウトプット」でも「成果・アウトカム」でもありません。それを考慮しない長時間労働は、賢くないですね。
自分が好きでやってもよいですが(それもいけないことですが)、職員にさせるようでは上司として失格です。

私は途中で気がつき、反省して、コペルニクス的に考えを変えました。管理職になったら、職場で居残らないようにしました。特に、部下への配慮です。「それでも厳しかった」と部下からは、批判が出そうですが。

立命館大学法学部「公務行政セミナー」講師

今日6月9日は、立命館大学法学部「公務行政セミナー」の講師に行ってきました。去年に引き続き2回目です「2022年6月10日立命館大学」。
立命館大学では、公務員を目指す学生の教育に力を入れています。地方公務員、国家公務員になる人も増えているとのことです。今朝の報道によると、2023年春の国家公務員総合職試験の合格者数が、東大が193人、京大が118人。立命館大学が78人だそうです。

この講座は、国家公務員や地方公務員の先輩たちが話をします。
私の話が直接役に立つかどうかは別にして、「こんな世界もあるのか」と知ってもらえれば、うれしいです。私は自治省に入るまで、そんな話は聞いたことがなく、身内や周りに官僚がいなかったので、全く知らずに役所に入りました。

約90人の学生が、目を輝かせて聞いてくれました。経験談の中でも、悩んだことの話が、受けたようです。講義後の質問も、たくさん出て、話し甲斐がありました。

広島市職員研修

今日5月31日は、広島市職員研修の講師に行ってきました。といっても、広島まで行かず、東京銀座の時事通信社です。そこで録画して、職員は後日にそれを見るという仕組みです。
久しぶりに広島に、それもG7サミットが開かれた広島市に行って、話の冒頭にその話題から入ろうと思ったのですが・・・。原爆ドームも見ず、お好み焼きも食べずに、話しました。

私は、目の前の聴衆の反応を見ながら話さないと、元気が出ません。会場に、広島市の東京事務所職員や、声をかけた政令指定都市の東京事務所の職員など20人あまりの人が座ってくれました。正面のカメラと、その人たちを見ながら、話をしました。

ウクライナ代表団への講義

今日5月16日は、国際協力機構(JICA)の依頼で、ウクライナ政府と自治体の代表団に、復興の講義をしてきました。
ウクライナは、ロシアの侵攻により、大きな被害を受けています。まだ領土を全面的に回復するまでには至っていませんが、戦災からの復興が課題になっています。国際協力機構が、復興支援のために代表団を招聘し、日本が協力できることを準備しています。その一つとして、東日本大震災からの復興について講義してほしいとの要請でした。

事務局と相談し、大震災被害のうち、津波被害より、避難生活が長引いてから帰還するという原発事故被害がウクライナに当てはまると考え、それを中心に話を組み立てました。関係省庁などの協力を得て写真を集め、資料をつくりました。
戦災で壊されたインフラを復旧しなければならないのですが、私たちの経験では、それだけでは住民は戻ってきません。産業復興とコミュニティの再建が重要です。私の意図が十分に伝わったようで、途中の質問も適確で、講義後もそれぞれにお礼を言いに来てくださいました。
ウクライナでの戦災復興は、今後本格化し、日本をはじめ各国の支援も進むでしょう。こんなところで、私の経験が使えるとは。私の話がお役に立てれば、うれしいです。