管理職が管理職の仕事をしない

職場の悩みは人間関係」の続きです。豊田自動織機の調査報告書では、次のようなことも指摘されています。豊田自動織機「調査報告書(公表版)」2024年1月29日

・・・当委員会のヒアリングにおいて、これらの管理職は、「設計グループ出身であり、適合業務の経験がなかったため、適合業務に詳しい適合グループの担当者らや高浜工場の担当者を信頼し、劣化耐久試験に関する業務を一任していた。」、「船舶用エンジンの出身なので、フォークリフト用エンジンのことは分からない。」、「適合業務に関する知識や経験がなかったため、適合業務の担当者に対して、日程に関するコメントや設計者の視点からのコメントはしていたものの、基本的には担当者に劣化耐久試験を含む適合業務を一任していた。」等と述べ、自身が経験してこなかった業務やエンジンについては、知見・経験がないため、管理職としてのチェック機能を果たせていなかったと述べている。
しかし、管理職のこれらの発言は、管理職としての責任を全く自覚していなかったことを自認するに等しいものである。
管理職が自らの所掌する業務を全て担当者として経験することは、むしろ稀である。その上で、管理職としては、所掌する業務の基本的な知識や管理上の要諦を身につけ、部下からの報告の内容に耳を傾け、問いを発するなどして問題の有無の発見に努め、適正な業務執行がなされるよう管理する必要がある・・・(169ページ)

「管理職のこれらの発言は、管理職としての責任を全く自覚していなかったことを自認するに等しいものである」という指摘は、厳しいですね。しかし、指摘の通りでしょう。
「管理職が自らの所掌する業務を全て担当者として経験することは、むしろ稀である。その上で、管理職としては、所掌する業務の基本的な知識や管理上の要諦を身につけ、部下からの報告の内容に耳を傾け、問いを発するなどして問題の有無の発見に努め、適正な業務執行がなされるよう管理する必要がある」とは、当然のことです。
これまでは「部下に任せる上司」が、よい上司と考えられてきました。しかし、それでは、いてもいなくても一緒です。