カテゴリーアーカイブ:講演

若手記者への講義

2026年6月15日   岡本全勝

今年も、読売新聞社で若手記者への講師を務めました。
今年は6月8日、15日の2回に分けて話しました。合計52人の記者が聞いてくれました。入社5年目で、地方の支局に配属されています。順次、本社に戻ってくる予定とのことです。

皆さん、熱心に聞いてくれます。彼ら彼女らにとって、私は本音で話す「珍しい動物」なのでしょう。
話の内容は、取材される側からの経験です。記者との付き合い方は、研修を受けなかったので、実体験で身につけました。
官僚になった当初は、記者は「敵」だと思っていました。厳しい取材も受けました。お詫びの記者会見を何度も。しかしその後、記者たちに理解してもらわないと、その後ろにいる国民には伝わらないと思い、記者たちと付き合いをするようになりました。
今の私があるのは、記者たちに鍛えてもらったからです。感謝しなければなりません。
その経験を、連載「明るい公務員講座」で書きました。単行本『明るい公務員講座』には、その部分は収録していません。第4巻に書く予定なのですが・・・。

今年も人事院初任研修講師2

2026年6月4日   岡本全勝

今年も人事院初任研修講師」の続きです。今日は、入間市にある人事院の研修所に行ってきました。
117人の研修生たちが18班に別れて、与えられた課題を議論し、発表します。研修生には、課題(3種類)を与えてあり、各班が1つの課題ついて検討した結果を発表します。指導教官は私のほかに、被災者支援本部で一緒に苦労し、当時の実態を知っている、福井仁史君と辻恭介君にお願いしました。3室に分かれて、それぞれ6班ずつ担当します。

各班ともよく調べてあります。論点の整理、資料の作成、発表も良くできていました。採用されてまだ2か月ですが、しっかりしています。このような作業や検討に慣れているのですかね。もちろん、欠けている点もあります。
これまでにない事態にどのように対処するか。その場合は、想像力の勝負になります。各課題とも正解のない問題です。他方で、他省庁の職員と集まって議論をして、一定の結論を出す。それがこの研修の狙いです。初めて出会った人たちが、議論します。
しかも、発表だけでなく、ほかの班からの質問(攻撃)に応えなければなりません。言いっぱなしでは、終わらないのです。これも良い経験になったと思います。

班別討議を進める過程で「課題が漠然としすぎていて、困りました」という意見もありました。その通りでしょう。簡単に答えが見つからない課題、そもそも何が問題かもわからないような課題を設定してあるのですから。学生時代の試験は、答えが一つだけの場合が多いですが。何が課題かを見つけることも、官僚の仕事として重要なのです。そして初めて出会った人たちと一緒に仕事をすることも、今後の人生ででてきますよ。

立命館大学で講義2

2026年6月2日   岡本全勝

立命館大学で講義」の続きです。
大学から、出席した学生約100人からの感想文と、13人からの追加質問が届きました。講師が話しっぱなし、学生は聞くだけという授業より、効果があるでしょう。

感想文はそれぞれに長いもので、目を通すのが一苦労です。でも、私が伝えたかったことが理解されていたので、まずは満足です。
・大震災の際に政府がこんな対応をしていたことに驚いた。
・公務員は決められたことをするものだと思っていたのに、新しいことを考える役割もあることがわかりました。
・公務員の仕事は「集団競技」「接客業」という説明は斬新でした。
・「新聞を読め」と多くの人はおっしゃいますが、その読み方、必要性を教えてもらったのは初めてです。
・困ったときに一人で悩まずに、相談することの重要性を知りました。

写真も送ってもらったので、つけておきます。

自民党行革本部で発言

2026年5月28日   岡本全勝

今日5月18日は、自由民主党の行政改革推進本部基本問題小委員会に呼ばれ、自説を話してきました。主題は「省庁改革とその後」です。私が2001年に実施された中央省庁改革の事務局で働いたこと、その後も行政改革に関して発言していることから、声がかかったのだと思います。

特に、小さな政府論を続けたことによって日本の経済や社会が大きな代償をはらっていること、削減という行政改革は止めようと、主張してきました。行革の旗を振った一人として、反省を込めてです。
国会議員の前でこのような主張をするのは、いささか緊張しました。有村治子自民党総務会長も、聞いてくださり、意見の交換もしました。お会いするのも久しぶりでした。
現役の官僚たち(行革関係部局)も同席して聞いてくれました。彼らは、どのように感じたでしょうか。
次のような骨子で話しました。

Ⅰ 省庁改革と成果
1 省庁改革の目指したもの
戦後型行政システムと社会の改革、行革会議最終報告「この国のかたち」の改革
(1)政治主導:内閣機能の強化
(2)省庁再編:23府省庁を13に
(3)減量:局課の削減・弾力化、独立行政法人化
(4)併せて行われた「地方分権改革」「規制改革」
2 成果と評価
(1)省庁再編、減量、地方分権、規制改革は、一定程度達成
(2)政治主導については、首相主導は実現

Ⅱ その後の行政改革
1「小さな政府論」の大きな代償
課題と政策は増加しているのに、予算と公務員数は抑制
(1)新しい政策への取り組みの遅れ
(2)仕事は増えているのに職員数は増えず官僚は疲弊
(3)経済停滞と社会不安の原因に
①社員と職員の削減と非正規化。給与据え置き。長期不況を招き、格差社会に
②社会が「縮小思考」に
2「縮小思考」から卒業を
(1)削減という行政改革は止める
①行革の目標は何か。30年続けても達成できないのか。
②総量削減ではなく、個別事業の廃止を
③日本の発展のために、予算と職員の増加を
④次の行革は何か
(2)行革本部への期待

去年春には、自民党の防災本部に呼ばれました。「自民党・防災体制抜本的強化本部へ出席