カテゴリーアーカイブ:社会の見方

コロナウイルス、半年でわかったこと

2020年9月12日   岡本全勝

コロナウイルスの感染が収まりません。
私は毎朝、NHKのウエッブサイトで、感染者数の棒グラフを確認しています。このグラフがわかりやすいです。第二波が少し収まりつつあるのかなと思ったら、そうは簡単ではないようです。

また、この半年間でわかったことを、整理しています。これも、私たちの知りたいことをまとめています。
致死率、重症化」では、当初考えられたほどは危険でないようです。季節性インフルエンザより「弱い」という説もあります。もっとも、治療薬と予防薬がまだ開発されていないので、そこがインフルエンザとの違いです。

ツバでうつるのが多いようです。普通の生活をしていると、うつらないようです。しかし、自覚症状なしの感染者も多いようで、これは困りますね。

安倍首相の保守主義と時代

2020年9月11日   岡本全勝

朝日新聞の「論座」、宇野重規・東京大学社会科学研究所教授の「戦後の保守本流と異なる安倍首相の保守主義が日本政治にもたらしたもの 分断の時代に適合したナショナリズムと政府主導の経済運営のミックスで長期政権を実現」(9月7日配信)から。

・・・これら三つの派閥のうち、高度経済成長期からそれ以降にかけて優位だったのは、経世会と宏池会の連合であった(田中角栄と大平正芳の親密な関係に象徴される)。清和会の流れは、劣位に立たされ続けた。
背景にあったのは経済成長と冷戦体制である。そのような時代においては、強いナショナリズムへの志向を持つ清和会よりも、経済主義的で公共事業による再分配を得意とした経世会・宏池会連合の方が適合的であった。
こうした状況が大きく転換したのが、1989年の冷戦終焉であった。アメリカの軍事的支援を自動的に期待できた時代は終わり、日本は独自の安全保障政策を求められるようになった。この時期、バブル経済の崩壊によって経済成長の時代が最終的に終わりを迎えたことと合わせ、戦後政治の「大前提」が大きく崩れたのである。

1990年代は「政治改革」の時代になったが、この時期に経世会が分裂し、宏池会の存在感が次第に低下したことは偶然ではないだろう。アメリカの軍事的支援の下、経済に専念することができた戦後日本の「保守本流」の時代は、「大前提」が崩壊によって終わりを迎えたのである。
2000年以降には、森喜朗、小泉純一郎、安倍晋三、福田康夫と清和会出身の首相が続く。これらの首相の個人的プロフィールや政治理念は様々であるが、経世会が分裂し、宏池会が地盤沈下したことの必然的な結果であった・・・

・・・議論をまとめよう。
安倍首相による長期政権には、一定の歴史的必然性があった。安倍首相の保守主義は、冷戦と経済成長を前提とした戦後日本の「保守本流」に代わるべき、より対立的で攻撃な保守であり、中国の大国化などによって緊張感を増す東アジアにおいて、日本のナショナリズムに強く訴えるものであった。
ただし、このナショナリズム色をより前面に出した第1次政権が短命に終わったように、ナショナリズムだけでは長期政権は不可能である。第2次以降の政権を長続きさせたのはアベノミクスから「一億総活躍」に至る、安倍政権の「擬似左派的」な社会経済政策であった。それが戦前の革新官僚であった岸元首相に遡るものかはともかく、金融緩和と財政出動がデフレ状況を克服するにあたって、一定の効果をもったことは間違いない。
つまり、安倍首相の長期政権を可能にしたのは、ナショナリズムと政府主導の経済運営の独特なミックスであったと言えるだろう。この両者を一身に体現する存在として、安倍首相がきわめて「時代適合的」であったことは間違いない。
逆にいえば、安倍首相が退任を決めた今、はたしてこのミックスが持続可能かはわからない。二つの柱のどちらか一つでも崩れたとき、安倍政権を長期化させた基盤もまた失われることになる。

わけても、保守主義を標榜する安倍政権の下で、皇室のあるべき姿や日本の近代史をめぐる議論が進展しなかったことの代償は大きいだろう。保守主義の要諦である歴史的連続の感覚や、それを支える安定的な政治体制の確立は、安倍首相の長期政権をもってしても実現できなかった。むしろ議論の分極化や世論の分断が進み、コンセンサスから遠ざかったというのが、安倍政権の長期化の所産であったのではないか。
そのような状況において、いよいよ日本社会は未曾有の少子高齢化を迎える。国債の累積残高もついに900兆円を超えた。高度経済成長の遺産を食い尽くした日本の前に、いよいよ厳しい未来が待っている・・・

アルファベットの会社名、回答

2020年9月9日   岡本全勝

アルファベットの会社名」の回答です。

AGC これが正式名称のようです。かつての旭硝子株式会社。これを取り上げたのは、広告でよく見かけるのですが、覚えられなくて。
DIC これも、これが正式会社名のようです。かつての大日本インキ化学工業株式会社。これも広告でよく見るのですが、会社名を覚えられません。

JA 農業協同組合の愛称
JT 日本たばこ産業株式会社の略称
JF 漁業協同組合の略称

JR これは、会社名ではありません。旧国鉄の分割民営化により発足した、北海道旅客鉄道、東日本旅客鉄道、東海旅客鉄道、西日本旅客鉄道、四国旅客鉄道、九州旅客鉄道、日本貨物鉄道の総称です。これを簡単に説明できたら、すばらしい。

アルファベットの会社名

2020年9月8日   岡本全勝

アルファベット単語」の続きです。アルファベット単語は、どの程度答えられましたか。
アルファベットは、会社の名前にも増えました。それも、名称と言うより、略称のような名前です。それぞれ知恵を絞って考えられたのでしょうが、一般の人にどこまで覚えてもらっているでしょうか。次の会社名を答えてください。

AGC
DIC

JA
JT
JF

JR(これは、意外と難問です。説明してみて下さい)
回答は次回に

IT企業による全体主義

2020年9月7日   岡本全勝

9月2日の朝日新聞、マルクス・ガブリエル、ドイツボン大学教授の「たな全体主義 精神のワクチンを」から。

・・・いま私たちは、新たな全体主義の危機のただ中にいる。この全体主義は独裁国家による専制ではなく、グーグルやツイッターなどに代表される巨大なテクノロジー企業による支配だ。国家すら翻弄されるデジタル権威主義体制と言えるだろう・・・

・・・私たちは最近まで、とんでもない間違いを信じていたことが明白になったと思います。具体的にいえば、テクノロジーの進歩そのものによって、世界がより良い場所に変わったり、私たちの社会が解放されたりしていく、といった考え方です。
むしろ技術の発展が私たちにもたらしているのは、『新しい全体主義』とでも呼べる状況です。デジタル権威主義体制と言ってもよいでしょう。ただし国家が全体主義的になったという話ではありません・・・

・・・私は全体主義の特徴の一つを、公的な領域と私的な領域の区別の喪失として考えています。20世紀の歴史を振り返れば、日本の過去もそうでしたが、全体主義化すると、国家が私的領域を破壊していった。私的領域とは、より分かりやすく言えば『個人の内心』ですね。国家は監視を通じてそれを探り、統制しようとしました。一方、現代は違います。監視・統制の主体は政府ではなく、グーグルやツイッターなどに代表されるテクノロジー企業です。
私たちはいま、SNSなどで私的な情報を自らオンラインに載せ、テクノロジー企業がその情報に基づいて支配を進めています。しかも自発的に私たちは情報を提供しています。一方、国家はこうした企業に対して規制をしようとしても手をこまねいている。言い換えれば、テクノロジーの発展が、道徳的進歩と切り離されてしまったままなのです。
民主的にも正統化(legitimate)されていない一部のテクノロジー企業が、社会・経済の大部分を左右する。しかも市民自らが自発的に従うことに慣れてしまっている。私がいう『全体主義』はこうした状況です・・・