株式会社ライオンが、社会人2年生の20代男女500人に、インターネットで調査した結果が、新聞に載っていました。上司の配慮の一言が、新入社員にはプレッシャーになっている場合です。
「言っている意味わかる?」が35%。「そんなこともわからないのか」が24%。「期待しているよ」が24%です。すみません、私も反省します。
上司からのプレッシャーによる症状は、下痢・胃痛・腹痛が64%、頭痛が44%です。解消法の一つに、「トイレで1人の時間を作る」があります。
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生き様-仕事の仕方
今日は桜が満開、トラブルも満開
今週も、怒濤のような1週間が過ぎました。月曜日には、職員と「福島特別法も成立したし、新年度になったから、少しは普通の公務員になるよね」と言っていました。Y秘書は、横で笑っていました・・。あなたは正しい。
今日、東京では、桜が満開になったそうです。一方、岡本統括官室では、朝からトラブルが満開でした。
まずは、一昨日あるところから指摘された、苦情のお詫び。これは、予定通り。お礼と今後の方針を説明して、解決。次は、昨晩携帯メールに入った、部下からの「ある人から、しかられました」の対策を検討。
そこへ、複数の関係者を巻き込んだ、トラブルの処理が持ち込まれ・・。これは詳しくは書くことができませんが、不思議なトラブルでした。AさんとBさんが、数日後には立場を逆転した主張をしておられます。さらにCさんが入ってきて・・。男子体操の、2回転半ひねりみたいな話でした。部下の経過説明を聞いても、すぐには理解できませんでした。
その間に、「ちょっといいですか。つまらない報告ですが・・」が、いくつか入り。
夕刻、民間の会合に呼ばれて打ち合わせに行ったら、「某県の幹部の出席が進んでいなくて・・」との泣き。「Dさん?」と聞いたら、「そうです」とのこと。Dさんに電話して、「どうなっているの?」と聞くと、「そんな話、聞いていませんよ」。「じゃあ、その日、空いていたら、出てね」とお願いして、解決。
夜には、後輩から「全勝さん。一つだけ、愚痴を聞いてもらって良いですか」があり。そこに、携帯メールで、トラブル処理の相談が・・。これくらいにしておきましょう。
そのたびに、「アドレナリンが出るなあ・・」「先輩たちは、こんな時にどう振る舞ったのだろう」と考え、「そうだ、笑って片付けよう」が答です。「よっしゃあ、早くお詫びに行こう」「××さんに、相談に行こう」。これでは、何も考えていないに近いですね(笑い)。
苦情処理を持ち込んでもらえることを、ありがたいと思いましょう。どうにもならなくなってから持ち込まれるより、はるかに良いことですから。でも、「何でもかんでも、全勝を使おう」と思っているだろう、S君、K君・・。君たちも、将来、私と同じ立場になるんだからね。
それぞれ解決したので、笑いながらこんなことを書いています。
申し訳ありません、久しぶりに挨拶に来ていただいたI君、Sさん。十分お話もできずに。
質疑の準備
26日月曜日に、参議院復興特別委員会で、大臣の所信に対する質疑が行われます。23日夕刻から遅い議員にあっては夜に、質問通告がありました。職員が手分けして、答弁資料を作ってくれました。私はいつものように自宅のパソコンで、職員から送られてくる案に目を通し、必要なものには修正指示を出しました(3月7日の記事)。
20時頃からパソコンの前に座り、終わったのは25時半(午前1時半)でした。あとで数えたら、約160通のメールを、やりとりしました。
「課長補佐や係長が作った原案を、課長が手を入れる」といったやり方が、各省の通常のやり方です。「そのうち特に必要なものだけ局長が目を通す」といった省が、多いのではないでしょうか。省や局によって、慣習が違いますが。
復興庁では、新しい仕事をしていること、また新しい制度を作っていることから、前例になる答弁が少ないこと。復旧や復興が進むに従って、課題や仕事が変化していくことから、統括官(局長)たちが目を通す必要のある答弁が多いのです。
為さざるの罪
日経新聞夕刊「人間発見」は、木川真・ヤマトホールディングス社長です。
・・昨年3月の東日本大震災は、ヤマトグループの力が試される出来事でした・・そんななか、自らも被災者である社員が被災地のあちこちで自分たちの判断で避難所に集まった救援物資の輸送に自発的に取り組んでいる、そんな話が入ってきました。社訓の「ヤマトは我なり」、宅急便を始めた故・小倉昌男元社長が唱えた「サービスが先、利益は後」というヤマトのDNAが生きていた。自社のことながら感動し、つい涙が出ました・・
岩手県で救援物資のボランティアに動いた主管支店長は始める前に、常々私が唱えていた「為さざるの罪」という言葉を思い出してくれたそうです。正しいと思ったら失敗を恐れず、思い切って行動しよう、何もせず文句や言い訳を言うのはダメという意味です・・
詳しくは、原文をお読みください。
仕事の上手な押し付け・ホトトギスの托卵戦術
役所の世界では、しばしば消極的権限争いが起きます。「この仕事は、私たちの所管ではない」といって、課題の処理を押しつけあうことです。小は職員間で、大きくなると部局間や省庁間で、押し付け合いが生じます。
国会で質問が出た場合などに、よく発生します。新しい質問や解決方法が難しい質問の場合に起きます。これまでにあった質問なら、「前例通り」で、所管が決まります。解決方法が明白な場合は、その解決手法を持っている部局が引き受けるからです。まあ、役所だけでなく、企業でも、起きるのでしょうが。
しかし、このような課題の押し付け合いは、方策としては「下策」です。「上策」は、私が「ホトトギス」と呼んでいる方法です。あるやっかいな課題がある場合、そしてそれが自分のところにある場合や、自分のところに来そうな場合に、予防的手段を取るのです。
そうです、ホトトギスのように、卵のうちに、ほかの人の巣に生み付けるのです。「托卵」というそうです。
「やっかいな仕事の卵」を、生み付けられた部局は、勘が鈍いと、その時点では気がつきません。卵がふ化して、やっかいな課題になったときには、時既に遅しです。気がついたとき、「あそこの役所はずるいよな」といっても、後の祭りです。その頃には、ホトトギスは、ほくそ笑んでいるでしょう。「ケケケケ・・」と。もっとも、本物のホトトギスは、「キョキョキョ」と鳴くそうですが。
上手に卵を産み付けて、「足抜け」する人たちを見ていると、その技に感心するとともに、腹が立ちます。また、生み付けられているのに気がつかず、一生懸命子育てをしている人たちを見ると、同情します。「下手やなあ」「お人好しやねえ」と。自分がその立場になっていると気づいたときは、もっと腹が立ちますよね。
でも、神様は、ずるい人と正直な人を、きっと見ていてくださると期待しましょう。あるいは、人様も神様も見ていてくれなくても、世の中のために、球(卵)拾いを続けましょう。日本を良くしようと思って、この職業を選んだのですから。