カテゴリーアーカイブ:行政

原発被災地での農業復興

2023年5月15日   岡本全勝

仙台の有名企業アイリスオーヤマと仙台の農業法人舞台ファームが、原発被災地での農業復興を支援してくださっています。今年も、田植えが始まりました。
福島中央テレビニュース」をご覧ください。
鮎の稚魚の放流も行われました。

外国籍児不就学8千人以上も

2023年5月11日   岡本全勝

4月下旬に各紙が、外国籍の子どもの不就学実態を報道していました。例えば4月23日の朝日新聞「外国籍8千人超、不就学か 小中学校通う年齢 文科省調査

・・・小中学校に通う年齢の外国籍の子どものうち、昨年5月時点で8183人が学校に通っていない可能性があることが、文部科学省の調査でわかった。昨年の調査から約1800人減った。2019年に初めて調査した時の約2万人からは大幅に減ってきているものの、外国籍の子どもが教育を受けられる体制は、まだ不十分な状況にある。
日本では、外国籍の保護者には、子を就学させる義務はない。しかし文科省は、国際人権規約などを踏まえて、希望があれば受け入れるよう、各教育委員会に求めている。

住民基本台帳上で小中学生に当たる外国籍の子どもは13万6923人(昨年5月時点、前年比3613人増)。文科省は全国の市区町村教委に、就学実態の把握状況を聞いた。
外国人学校を含む学校に通っていない子は778人(同129人増)。台帳に記載があり、家庭訪問などをしたが、不在などで就学状況が不明な子は6675人(同1922人減)、台帳に記載があるが、教委が状況を把握していない子は730人(同70人減)だった・・・

官邸主導の欠点

2023年5月10日   岡本全勝

4月27日の朝日新聞オピニオン欄、宇野重規・東大教授の「論壇時評」から。

・・・最後に問題になるのは、そのような日本の外交・安全保障戦略を日本国内でいかに構想するかである。日本にとって死活的な判断が、十分な国民的議論を欠いたまま決定されることはあってはならない。多様な選択肢を前提に、政治的に分厚い議論が不可欠である。はたしてそのような仕組みが日本に存在するのか。

不安にさせるのは、行政学者の牧原出が指摘する、官邸官僚が生み出す「無責任体制」である。本来の官邸主導とは、あくまで首相や大臣が能動的に政策革新を図るものである。ところが第2次安倍政権において現実に進んだのは、大臣不在のまま、「首相の意向」を盾とする官邸官僚が主導的役割をはたす事態であった。結局は誰も責任を取らないまま、各省庁の間に無気力が蔓延したという。日本外交の構想力が問われる現在、責任ある政治的決定のメカニズムの再建が不可欠であろう・・・

政治主導の負の作用

2023年5月7日   岡本全勝

4月26日の朝日新聞オピニオン欄「保育政策、いま国に言う」、無藤隆さん(保育学者)の発言から。

・・・日本は欧米諸国と比べ、保育士1人あたりが見る幼児の数が多いことは事実です。12年に自民・公明・民主の3党で合意した「社会保障と税の一体改革」で、こうした配置基準の改善など保育の質について3千億円超を確保することが努力義務とされました。しかし、いまだに実現されていません。

その大きな理由は、幼保無償化ではないかと思います。17年、解散総選挙に踏み切る際に安倍晋三元首相が、消費増税分を使って行うと突然打ち出しました。私たち保育関係者ばかりでなく国の担当者にも驚きであったでしょう。結果、年約8千億円を割くことになり、保育にさらに予算をつける要望をする際の障壁となったことは否めません・・・

「まったき個人」人間観が生んだ問題

2023年5月5日   岡本全勝

4月19日の朝日新聞夕刊「「見えない世話役=女性」、問い直して 東大大学院教授・林香里さんに聞く」から。私が主張している、「近代憲法は自立した市民を前提としていたが、その後は、みんながみんな自立できるわけではないことを発見する歴史だった」と通じます。

・・・私が重要だと思うのは、「社会的弱者を取り残さずに手を差し伸べる」という価値観を重視する「ケアの倫理」の考え方です。近代以降、「まったき個人」という自由主義的な人間観や、そんな価値観を持つ男性が様々な制度を作ってきた。でも、いつでも合理的な判断を下し、自分の人生を決定できる人間なんてあまりにも現実離れしていませんか。もし、「自分でキャリアを選択した」と言っても、多くの場合、その決断の裏には世話を担う家族(母や妻)がいる・・・

・・・家族や「イエ」(家制度)の概念は、血縁による「自然な」共同体だと思われています。だからこそ、こうした問題を隠しやすい。妻がケア労働をし、夫はお金を稼ぐという構図の根拠を「イエ」や血縁に求めると、男性中心社会において自由主義的な議論がしやすいのです。「イエ」は、自由主義が喧伝してきたメリトクラシー(業績主義)や競争主義を広め、発展させる基盤であり、燃料でもあったと思います。
いま、同性婚や夫婦別姓を求める声が増えています。家族の価値観はすでに変わっているのだから、制度を変えていく必要があるのではないでしょうか。
私が考える家族とは、自分の親密な部分を見せ、打ち明けられる空間です。人はありのままの自分を受け入れてくれる他者を必要とします。決して一人では生きていけない。だから、例えばLGBTQ(性的少数者)の人が、みんなと同じように結婚し、自分の家族が欲しいと思うのも自然なことです。それが新しい時代の「家族」だと思います・・・