「連載「公共を創る」」カテゴリーアーカイブ

連載「公共を創る」執筆状況

連載「公共を創る 新たな行政の役割」、定例の執筆状況報告です。
第3章1(2)その3の3を書き上げ、編集長に提出しました。誌面の形にしてもらうと、4回分になりました。12月24日号から、1月21日号までです。でも、あんなに頑張って、4回です・・・。

その3の3は、社会の意識と個人の意識です。それが、経済成長を経て変化していること。しかし、成熟社会には完全には適合していないことを論じました。かつての貧しい時代のムラでの教えは、都会の消費社会では通用しません。
今回も、いろんな人の助けを借りました。ありがとうございます。

次回からは、第3章2に入ります。すぐに、次の締めきりが来ます。
その前に、年賀状とほかの原稿を片付けなければなりません・・・。

連載「公共を創る」第66回

連載「公共を創る 新たな行政の役割」の第66回「日本は大転換期―孤独の増加が生む社会の不安定」が、発行されました。
成熟社会での生き方を模索している日本。私生活の問題のうち、今回は付き合いが減ったこと、それが孤立を生んでいることを取り上げました。
自分から、友人や付き合いを積極的につくらないと、孤立するのです。それは、高齢者特に男性に顕著に表れています。

連載「公共を創る」第65回

連載「公共を創る 新たな行政の役割」の第65回「日本は大転換期―個人と社会をつなぐ付き合い」が、発行されました。
成熟社会での生き方を模索している日本。私生活の問題のうち、今回は前回に引き続き自由時間の使い方と、さらに広げて付き合いの変化と居場所について議論しました。

地縁や血縁の付き合いが、薄くなりました。町内会や商工団体などの中間集団への帰属も、減りました。それは、煩わしい付き合いが減ることなのですが、他方で居場所や生きがいがなくなることです。地縁や血縁に代わる付き合いは、自分たちでつくらなければなりません。

連載「公共を創る」第64回

連載「公共を創る 新たな行政の役割」の第64回「日本は大転換期―成熟時代に求められる居場所のつくり方」が、発行されました。
成熟社会での生き方を模索している日本。私生活の問題のうち、今回は自由時間の増加とそれをどう使うかについて取り上げました。

経済発展を遂げて、生活時間が変わり自由時間が増えました。労働時間の短縮、家事の時間短縮、寿命の延びによってです。自由時間が増えることはうれしいのですが、その自由時間をどう使うかが課題になったのです。

もっとも、仕事人間の労働時間は減っていません。私の経験では、平成時代の方が、昭和より長時間働いているような気がします。かつても残業と休日出勤はあったのですが、「季節労働者」と自嘲するように、繁閑期があったのです。「24時間働けますか~」などと言い出したのは、平成時代です。また、多くのサラリーマンは、「サラリーマンは気楽な稼業ときたもんだ~」と「5時から男」を楽しんでいました。

仕事人間が退職すると困ります。職場しか「居場所」を持っていないからです。行くところがなくなります。「きょうよう」「きょういく」という言葉があります。今日用があること、今日行くところがあることです。それがない夫は、妻の後をくっついていく「ワシも族」「濡れ落ち葉」と呼ばれます。

他方で、地縁や血縁の付き合いの減少が、さらに自由時間を減らし、居場所を少なくします。都会の勤め人で、どれくらいの人が、自宅に訪問客を通す応接室や座敷を持っているでしょうか。

連載「公共を創る」第63回

連載「公共を創る 新たな行政の役割」の第63回「日本は大転換期―平成で大きく変わった夫婦の関係」が、発行されました。
成熟社会での生き方を模索している日本。私生活の問題のうち、今回は夫婦の関係の変化について取り上げました。
共働きが増え、国民の意識も男女平等、女性が外で働くことを良しとするようになりました。しかし、連れ合いのことを「旦那」「主人」「家内」と呼ぶ習慣は変わらず、「夫唱婦随」「女々しい」といった言葉も残っています。
私を含め昭和の人間は、この意識のコペルニクス的転換の時代に生きています。

この変化に追いついていない代表が、労働慣行です。夫が働き妻は家を守る。女性は就職しても、結婚したら退職する。学生アルバイトや女性従業員は補助的と考えられ、給料は低かったのです。その格差は現在も残り、非正規労働者は給料も低く、昇進の機会も少ないのです。
社会も行政も、これらの問題への対応に取り組んでいますが、まだ十分ではありません。