カテゴリーアーカイブ:社会の見方

株式市場が表す「失われた26年」

2017年11月23日   岡本全勝

11月15日の日経新聞オピニオン欄、梶原誠・コメンテーターの「「失われた26年」どう挽回」が良い分析をしています。
株式市場が、26年ぶりの高値を付けました。それだけを見ると良い話なのですが、期間を広げ、視野を広げて見ると、違ったものが見えてきます。日本は取り残されているのです。
・・・まさに「失われた26年」だ。日本経済がバブル崩壊の後始末やデフレで苦しんでいる間に、世界は先に行ってしまった。
世界の主要株価指数を26年前から見てみよう。米国は6倍、欧州もアジアも4倍を超える。各国は米リーマン危機、欧州債務危機、アジア通貨危機と、歴史的な危機を経験したが、それらも乗り越えてきた・・・
わかりやすいグラフがついています。もちろん、株価だけが経済を表すものではなく、暮らしやすさを表す物でもありません。

記事では、もう一つの指摘もされています。
・・・気がかりなのは、日本企業の強みである「社会との共生」という経営哲学ですら世界に先を越されそうなことだ・・・
・・・本来なら、世界の経営者が日本に学びに押し寄せるところだ。日本には近江商人が誇った「三方よし(売り手よし、買い手よし、世間よし)」の伝統がある。日本の資本主義の父である渋沢栄一の「論語とそろばん(倫理と利益の両立)」という経営哲学もある。
ところが実際は、なかなかそうならない。それは「そろばん」、つまり長期的な株価停滞が示すように、企業の稼ぎ方が見劣りしているからではないか。
「あなたは間違っている」。14年、東京での討論会の壇上で声を荒らげたのは米ハーバード・ビジネス・スクールの名物教授、マイケル・ポーター氏だ。同氏が11年に打ち出した、社会に報いることで稼ぐ経営理論、CSV(クリエーティング・シェアード・バリュー)について、邦銀の頭取経験者が「日本では目新しくない」と感想を述べた時だった。ポーター氏の目には、日本の経営者は社会との共存を語るだけで、それで稼いでいるとは映っていなかった・・・

原文をお読みください。

高野山東京別院

2017年11月19日   岡本全勝

高野山。和歌山県にある、空海が開いた山の上の仏教都市です。空海(弘法大師)が開いた金剛峯寺なら、日本史で習いましたよね。
関東の人には、あまり知られていないようですが。関西では、知らない人はいないでしょう。私もこどもの頃、親に連れられていきました。
先日「ブラタモリ」で3回にわたって取り上げられたので、見られた方も多いでしょう。

その高野山に、東京出張所があることをご存じですか。高野山東京別院です。
高野山は、江戸時代2万石の所領を持っていました。石高は十分な「大名」です。よって、参勤交代を命ぜられていたのです。その江戸屋敷です。明治時代になって、お寺になりました。
なかなか立派なお堂が建っています。地下には、東京電力の変電所があるのだそうです。これもびっくり。でも、合理的な考えですよね。広い敷地があって、地下は利用しないでしょうから。

困った客2

2017年11月17日   岡本全勝

11月17日の日経新聞が、「百貨店やスーパーなどの従業員の約7割が客から暴言や暴力などの迷惑行為を受けている」と伝えていました。労働組合が5万人を対象に実施した実態調査です。
多いのは「暴言」(27.5%)、「同じクレームを繰り返す」(16.3%)、「説教」(15.2%)などです。「セクハラ行為」(5.7%)や「土下座の強要」(1.8%)などもあります
客に「バカ」「死ね」と言われたり、機嫌の悪い客から買い物カゴや小銭を投げられたりした事例。客に20分以上謝り続けたり、3時間以上説教を受けたりしたという従業員もいたとのことです。

困った客

2017年11月12日   岡本全勝

NHKのウエッブニュースに、「悪質クレーム 流通業で働く人の7割が経験 初の実態調査」(2017年11月9日)が載っています。
とんでもない客が、たくさんいるようです。クレーマーが問題になっていますが、小売業ではそれが特に現れるのでしょうね。困ったものです。
役所にも来られます。学校でも、モンスターペアレントが大きな問題になっています。
「お客様は神様です」という言葉が、間違って理解されているようです。

日本人は優秀だ?

2017年11月7日   岡本全勝

11月7日の朝日新聞経済面「波聞風問」は、堀篭俊材記者の「不正続く製造業 経営も現場で5回の「なぜ」を」でした。
日本を代表する世界的製造業で、不正が相次いでいます。法令や社内基準を満たしていない製品を出荷していました。さらに、ことが発覚して、社長がおわびの会見をしてからも、不正を続けていました。
現場の監督者も本社の幹部も不正を知っていた(らしい)のに、社内調査では「ない」と報告していたことも。結果として、社長に恥をかかせたのです。
何度も不祥事でおわびをした経験者から見ても、まずい対応ですね。

さらに、「日本の××は、優秀だ」という通説は、疑ってかかる方がよいかもしれません。残念なことですが。
かつては、官僚や銀行、電機メーカーをはじめとする経済界が、このような評価をもらっていました。でも、そうでないことが、次々と分かってきました。