カテゴリーアーカイブ:人生の達人

川北英隆先生のブログ

2023年7月8日   岡本全勝

川北英隆先生のブログ、興味深い話や勉強になる話を、書き続けておられます。前にも紹介したことがあります。「日本的思考パターンへの苦言

先生の専門である投資の話「投資にうまい話は絶対ない」や社会批評「銀行窓口の変貌に驚く」も勉強になりますが、なんと言っても楽しみは山歩きの記です。精力的にいろんな山を歩いておられます。

本格的な高山の登山ではなく、近場の歩きやすい山のようです。京都の近くに、こんなところがあるのだと驚きます。私にも、行けそうですが。「湖南アルプス堂山
山の写真とともに、花や木の写真が楽しみです。例えば「虚空蔵山の花」。
京都も暑いそうです。

職場での面談、2つの場合

2023年7月5日   岡本全勝

公務員の業績評価に際し、期首と期末に上司との面談が行われます。私は、この仕組みはよいことだと評価しています。
導入当初は「面倒だ」と思いましたが、部下に今期の仕事の目標を確認する、そして達成度を確認する上で、必須です。「ふだん一緒に仕事をしているから大丈夫」ではないのです。

他方で、上司には言いにくいことがあります。上司と部下がうまくいっていない場合、その面談は形式的になります。
極端な例が、上司が原因となって部下が心を病む場合です。上司は、自分は正しく、部下ができが悪いと考えます。しかし実態は、上司が悪く、部下が被害者の場合もあります。
さて、このような場合に、面談をどのようにしたら機能するようになるのか。難しいですね。

突然の病、死と向き合うには

2023年7月4日   岡本全勝

6月14日の朝日新聞夕刊「こころのはなし」、鎌田東二・京大名誉教授の「突然の病、死と向き合うには」から。

 最近、記者(42)の周りでは病気で手術を受ける人が増えた。30、40代のがんも多く、ひとごととは思えない。突然、死を意識せざるを得ない病が降りかかったとき、どう向き合ったらいいのだろう。心の痛みを対話などで癒やすスピリチュアルケアの専門家で、宗教学者の鎌田東二(とうじ)・京都大名誉教授(72)は自身もステージ4のがんが見つかり、治療を続けている。京都の自宅を訪ねた。

――スピリチュアルケアの専門家として、どんなことを考えましたか。
「がんを受け入れて生きる」とは、どういうことか考えました。アメリカの精神科医のキューブラー・ロスが1969年、死にゆくプロセスを科学的にとらえています。
病を告げられてから五つの葛藤があり、最初は「否認」です。頭では理解しようとしても、何かの間違いだと否定します。次に「怒り」です。もっと悪いことをしている人はいるのに、なぜ自分が、と考えます。
3番目は「取引」です。信仰心がなくても神仏にすがり、これをやり切るまで生かして、と取引します。4番目が「抑うつ」です。もうだめ、神も仏もいない、とあきらめの気持ちになります。
最後が「受容」です。死は自然なことと考えられるようになり、静かな時間を過ごすことができます。

――ご自身はいかがですか。
宗教や死生観を50年近く研究し、普段から死を意識してきました。そのせいか、5段階目の「受容」が強いんです。いきなり「受容」したという感じです。
それでも健康を失うと、絶望したり、うつになったり、負の感情が連鎖します。私は合併症による2週間の絶食療法がきつかった。このまま体力が落ちて死ぬかもしれない。治っても今までのように動けるのか。患者が抱く不透明感に直面しました。
このとき、詩を作りました。自分のなかに起こる心の叫びを言葉にすることで、自分自身を支えることができました。
生きていれば必ず逆境が訪れます。逆境は暗く長いトンネルです。しかし、トンネルは必ず抜けられます。抜けたら、大きな光が与えられ、その人の人間性に強い力が加わります。
ただ、信仰心のある人のほうが逆境に強いことは間違いありません。

近藤和彦先生、自宅の改装

2023年7月1日   岡本全勝

近藤和彦先生のブログを紹介します。先生が雑誌『図書』に連載されている「『歴史とは何か』の人びと」は、楽しみにしています。今日紹介するのは、そちらの方ではなく、「〈リフォーム〉ほどではないけれど」(6月3日掲載)です。

・・・じつは現在の集合住宅に入居して、この春でちょうど20年。同居人の構成も変化したうえ、いろいろなモノが貯まり堆積して、自宅がまるで考古学遺跡のようになってしまいそう、と心配してくれた娘の提言で(準備のメールとZoom会議をへて)、4月から夏まで数次に分けて、部屋の使いかたを多少とも転換中です・・・
・・・久方ぶりに床のフローリングがしっかり見えるのは、感動的です!
(とはいえ、ぼくの書斎、図書・ファイルにかかわることについては、さすがの娘も関与を諦め/謝絶し、お父さんが自分で考えてやって、と引導を渡されました!)・・・

同じように荷物と本に埋まった我が家を見て、身につまされます。私は、いつになったら着手するのやら・・・。

教員の長時間労働の是正

2023年6月27日   岡本全勝

6月13日の日経新聞教育欄に、青木栄一・東北大学教授の「教員の長時間労働の是正 首長・教育長、役割大きく」が載っていました。青木先生は、教育行政学の第一人者です。『文部科学省-揺らぐ日本の教育と学術』(2021年、中公新書)、「福島市いじめ問題対応改善有識者会議

・・・文部科学省による公立小中学校教員などの勤務実態調査は2006、16、22の各年度に行われた。筆者は研究者チームの一員として調査の企画や結果の分析に関わった。
2年度の調査は携わって3回目にして初めて長時間労働の改善が強く推測できる結果となった。1日の勤務時間に当たる在校等時間(速報値)は16年度比で校長、副校長・教頭、教諭の全職種で減少。教諭では平日は小中ともに約30分、休日は小学校で約30分、中学校では約1時間減った。
平均でこれだけ減ったのは大きな改善である。特に部活動休養日を設定した効果は如実に表れた。新型コロナウイルス禍での行事の縮小なども改善につながった可能性がある・・・

・・・さらに、これだけでは限界がある。文科省は残業を月45時間以内とする指針を定めているが、残業が指針の上限以上に相当する教員は小学校で64.5%、中学校で77.1%に上る。
指針を超える教員がかなり存在する以上、教員文化や学校の職場風土にメスを入れる必要がある。そこで筆者が携わった教員の気質に関するパイロット(試行)的調査の結果を参照しながら、変えるべきことは何かを考えてみたい。
この調査で明らかになったのは教員の極めて強い平等意識である。加えて、学校管理職は過酷な長時間労働を耐えて勤続年数を重ねた「サバイバー」だ。
公立学校は女性管理職比率の低さが問題になる業界だが、当然である。男性並みに働けない限り管理職に登用されることはない。調査では管理職の方が一般教員よりもメンタルヘルスが良好でストレス耐性が高く、仕事の進め方が上手であることが分かった。

病気休職者に占める精神疾患を原因とする教員の割合を年代別に見ると、20代で割合が最も高く年代が上がるにつれて低くなる。これは若手のストレス耐性の低さが問題なのではなく、管理職は耐性の低い教員がいても仕事ができる職場をつくらないといけない。
教頭・副校長は全職種の中で最も労働時間が長い。その教頭・副校長が相互監視の場である「大部屋」すなわち職員室にいて、平等主義が強く「自分だけ得や損をするのは嫌」と考える傾向の強い教員同士が集まって仕事をしている。
そこでは働き方改革の機運が生じることはまずなく、同調圧力によって巻き込まれ型残業が生まれる。定時退勤はもってのほかとみなされ、効率性やタイムパフォーマンス(タイパ)は考慮されない・・・