岡本全勝 のすべての投稿

大学かけ持ち

明日9日は、持田信樹東大教授の研究会で発表。10日は関西大学へ行って、林宏昭関西大学教授の授業へ出講。11日は、新宿で開催される関西学院大学東京オフィス開設記念講演会で、講演と小西砂千夫関西学院大学教授との対談。12日は、愛媛で交付税算定関係者のブロック会議。13日は、東大での授業・・・。ううっ。
でも、ちゃんと本業もやっています。来年度も、交付税算定の改正事項を、たくさん予定しています。ブロック会議では、その見通しをお話しします。

岩波新書

今月の岩波新書「リサイクル社会への道」(寄本勝美早稲田大学教授著)が出版されました。その中で、清掃費についての交付税措置の重要性が書かれています。最近、交付税制度を十分理解せずに批判する人が多い中で、これほど的確に書いていただくとありがたいです。寄本先生、ありがとうございます。

お礼状

最近、著書を頂くことが多くなりました。小生も、拙い書をお贈りすることが増えました。人様々ですね。某大学総長は、すぐに礼状が来ます。大先輩の某元官房副長官も、直筆の礼状が届きます。お二人ともお忙しいのに。メールででも、一言「届きました」と来るとありがたいのですが。音沙汰ない人には、「届きましたか」と聞くわけにもいかず・・。

米国まめ日記10

カリフォルニア州知事選挙
 10月7日に行われたカリフォルニア州の知事リコール投票&知事選挙の結果、現職だったデービス知事(民主党)のリコールが成立するとともに、後任知事として映画俳優のアーノルド・シュワルツェネッガー氏が選出されました(ちなみに、今回の現職知事のリコールは、1921年にノースダコタ州で成立したのに続き史上2度目だとのこと)。
 今回の現職知事のリコール運動は、カリフォルニア州の電力危機、巨額の財政赤字等に対するデービス知事の「無策&愚策」に対する住民の不満が蓄積していた中、カリフォルニア州知事に色気を見せる共和党のダリル・カイサ下院議員により始められました。
 リコール運動の結果、約160万の署名が集まり、10月7日のリコール投票&知事選挙が設定されたのでした。
 カリフォルニア州では知事の前回の選挙の得票数の12%の署名を集めればリコールが成立するらしく、今回の場合、約90万の署名でリコールが成立することとなっていたそうです(日本に比べリコールの垣根は相当低い?)。
 今回の知事選挙には、8月9日の締切日までに135人(!)の立候補者が届け出ました。ある報道によれば、247人が届け出たが112人は書類不備で不適とされたとのこと。ちなみに、「3500ドル(約42万円)の保証金と65人の推薦があれば、立候補できる」とのこと(日本と比べ立候補の垣根は低い?)。
 その中には、シュワルツェネッガー氏、現職副知事のブスタマンテ氏(民主党)、マックリントック上院議員(共和党)などの有力候補者とともに、人気ポルノ誌『ハスラー』の創刊者ラリー・フリント氏(61)、「巨乳候補」のアンジェリンさん、ホームレスなども含まれていました。
 このまま選挙戦がスタートし、10月7日に投票が行われるのかと思っていたところ、この投票に対し、異議をとなえる訴訟が提起されました。
 「誤りの多いパンチカード方式では、ちゃんとした選挙ができない(2000年大統領選挙のように・・・)」と主張する「全米自由人権協会」が提起したもので、この主張を一審の連邦地裁は支持、一端は投票日が来年3月以降になるかと思いきや、連邦控訴裁がこれを覆し、予定通り10月7日に選挙が実施されることになったのでした(連邦控訴審判決が出たのは9月23日)。
 セクハラ・スキャンダル、政策の不明確さに対する批判等にもかかわらず、リコール選挙の結果、アーノルド・シュワルツェネッガー氏が次点の候補に100万票以上の大差をつけて知事に選出されました。立候補者締め切りの際には、「米国の民主主義も極限まで来てしまった」と報じるメディアもありました。
 しかし、私はこの結果を見ても、「アメリカ人ってほんとバカだなあ」とは思いませんでした。少なくとも私は、米国人は、単なる有名人だということでシュワルツェネッガー氏を選んだのではなく、「「既存の政党に任せていては何も変わらない」から、しがらみのないこの(有名)人にとりあえずやらせてみようか」と考えたのではないか、それはどっかの国の状況と同じだねと思ったのでした。
 ちなみに、知事選挙の後に公表されたニューズウィーク誌の世論調査結果によれば、「政治経験のない有名人が全国レベルで政治に関与することは国にとって悪いことだ」と考える人は56%に上るとのことです。

高校での授業

母校奈良女子大学付属中等教育学校で、4年生(高校1年生)に地方行政の授業をしてきました。いやー、難しかったです。生徒の関心がわからず、最初は「居眠りする生徒」が続出。講演会や大学の講義ではないことで、焦りました。もっとも、自分の高校時代を思い出せば、大きな事は言えませんね。
そこで、休憩をとって、話を軌道修正。それからはうまくいきました。さらに、質疑の時間になると、「高度な質問」が次々と。「税金を集めるのと国債で借りるのとでは、どう違うのですか?」「これからの日本の経済成長は?」「地方交付税ってなに?」「タイガース優勝の経済効果ってあるんですか?」などから「給料はいくらですか?」まで。(→高校での授業風景が載っています)
「高度経済成長が終わって、アジアの国々に追い上げられると、これから僕たちはどうすればいいか」を考えてもらえたと思います。勝山先生ありがとうございました。授業で「33333をゲットすると本を進呈」と生徒の皆さんに言いましたが、授業が終わった頃には既に通過していました。ごめん。