岡本全勝 のすべての投稿

読者の反応

このホームページには、数人ですが、熱心な読者がおられます。ありがたいことです。
Iさんの苦情=毎日見ているのに、更新しない日があるのは、けしからん。7月10日は、どうしたのか。出張に行っていたとも思えないし、最近は毎晩早く帰っているそうやないか。
全勝の答え=すみません。その日も、実は更新したのです。でも、翌朝読み返して、まずいと思い、全文削除しました。酔っ払って、一時の感情で書いては、あきまへん。
O君の反応=今度イギリスに赴任することになりました。ホームページで紹介されていた、近藤和彦先生の『イギリス史10講』を読みましたが、難しいです。
全=確かに、あの本はイギリスの歴史の紹介と言うより、社会と政治の分析だから。代わりに、こんな本があるよ・・・。
F君の反応=ホームページで紹介されていた、××が面白そうなので、買って読みますわ。
全=どうせもう一度読むことがないから、貸してあげるよ。
F君=では、半永久的にお借りします。

鎌田先生の新著

鎌田浩毅・京都大学教授が、『火山はすごい―千年ぶりの大地変動の時代』(2015年、PHP文庫)を出版されました。13年前に出版した処女作の文庫版だそうです。処女作は思い入れがあるでしょうね。その後、噴火が続くので、御嶽山噴火の章を追加し、今後の活動予測などを記した「文庫版のための長いあとがき」も付いています。文庫本なので、手軽で読みやすいです。
鎌田先生とは、10年にわたるお付き合いです。最初の出会いはひょんなことで、分野は違いますが「伝道師活動」からです2005年1月4日)。その後、鎌田先生は、出版活動、テレビ出演、京都大学で一番有名な授業と、エネルギッシュな活動をしておられます。同い年として、我が身を省みて恥ずかしいです。

21世紀の政治

14日の日本経済新聞「経済教室」は、佐々木毅東大学長の「参院選挙後の政治の課題」でした。見出しは「21世紀型政府の構想示せ」「役割・機能を再定義 構造改革に取り組む前提」です。
詳しくは本文を読んでいただくとして、いくつかの主張を紹介しておきます。引用は、適宜省略してあります。
「小泉構造改革には、二つの側面があった、第一は、経済構造改革を進め、不良債権など負の遺産の処理をすること。第二は、郵政や年金など政府部門や公的部門の抱える問題を取り上げ、構造問題を解決することである」
「民営化という言葉は反政府的なレトリックであるが、それだけでは、自らの構想力を展開できないところに政治の危機がある」
「政府部内に、政府部門の役割と機能を再定義できる部署はない」
「三位一体改革は内容の複雑さにもかかわらず、その実現への道筋は、各省庁の押し合いへし合いゲームに委ねられている」
いつもながら、鋭い指摘です。三位一体改革に関する指摘について、私なりの分析はこれまでにも少し書きました(7月8日の項)が、日を改めて解説します。

産業復興支援、コミュニティ再建支援。行政は何ができるか

イトーヨーカ堂が、被災地の食品を、各店舗で販売してくださっています。「東北かけはしプロジェクト」。7月14日からは、その第12弾を、参加257社、商品数1,900という規模で、やってくださいます。18日には西新井店で、イベントも行います。詳細は、チラシをご覧ください。水産加工品をはじめ、作るだけでは売れない時代です。どのように売り上げを伸ばすか。このような形での協力は、ありがたいです。支援では長続きしないでしょうから、このような企画からよく売れる商品が育つと良いですね。
復興庁で手がけている「新しい東北」では、民間企業やNPOと連携して、被災地での賑わいを取り戻す様々な試みをしています。分野は、産業とコミュニティに絞っています。暮らしやすい、活力ある町を作るためには、この2つが重要です。
8月26日には、岩手県遠野市で、コミュニティの形成をテーマに、NPOと市町村の人たちとの交流会・勉強会をします。
ほかにも、いろんな企画をしています。建物は作れば成果が見えますが、産業振興やまちづくりは、関係者による継続的な努力が必要です。それを支援するのが、行政の役割です。イベントカレンダーをみていただくと、「こんなことまでしているの?」と思われるでしょう。でも、この多くは、民間の方がやってくださっていて、復興庁は場の提供とつなぎをしているのです。官と民との区分を、どのように越えるか。その実験中です。

若い人たちの大震災学習

今日14日午後、復興庁に、神戸大学付属中等学校の生徒さん(高校1年生)8人が、研究に来られました。神戸は阪神・淡路大震災の被災地ですが、彼ら彼女たちは、あの大震災を経験していません。「私たちは、何ができるか」をテーマに、勉強しているとのことです。防災教育、震災遺構、資料保存、賑わいの復活など、いくつかの課題について、質問を受けました。よく勉強していて、質問も的確でした。復興庁側は、私では年齢が違いすぎるので、若手職員をそろえて、質問に答えました。
補足です。デジタルアーカイブは、国会図書館ひなぎく。情報(特に写真など)の保存は、便利になりました。ぜひ活用してください。でも、百聞は一見にしかずです。被災地に賑わいを取り戻すための復興庁の取り組みは、「新しい東北」です。
実は、勝山副校長が高校の1年先輩で、「対応せよ」との指令が届きました。勝山先輩は通学電車(近鉄橿原線)が一緒で、何も知らない私は、たくさんのことを教えてもらいました。15歳の時ですから、45年前のことです。今日訪ねてきた生徒たちが高校1年生ですから、当時の私と同じ年です。私は、今日の生徒さんほどしっかりしていませんでした。