岡本全勝 のすべての投稿

蔵書の苦しみ

今日午後に、ある省の幹部に伝えたいことがあって、携帯メールしました。用件の後に、「三会堂ビルは、静かで涼しいよ~」と書いたら、彼から「こっちは、蒸し風呂状態です」と返ってきました。私の民間ビルは休日でも冷房が入っていて、彼の役所のビルはもちろん入っていないのです。申し訳ない。と書きつつ、今日伝えたいネタは、これではありません。
「もう、本屋には寄らないぞ。寄ると買うから」と固い決意でいたのですが、日曜の各紙に載る読書欄を見て、やはり帰り道に、紀伊國屋に寄ってしまいました。で、また数冊を買い込んで・・。
岡崎武志著『蔵書の苦しみ』(2013年、光文社新書)は、おもしろいです。2万冊を超える蔵書家だそうですが。文章の一つひとつに、うなづきます。あとがきに、次のようなくだりがあります。
・・いちばん問題なのは、当の私が、蔵書を減らしてすっきりしたいと想っているかどうか、本当のところは、よくわからないということだ
・・わかったことは、「本が増えすぎて困る」というぼやきは、しょせん色事における「のろけ」のようなもの、ということだ。「悪いオンナに引っかかっちゃってねえ」「いやあ、ぜいたくなオンナで金がかかって困るのよ」、あるいは「つまらないオトコでさ、早く別れたいの。どう思う?」など、これらを本気の悩みとして聞く者はいない。そして「苦しみ」は多分に滑稽でもある・・
私は色事は縁がありませんが、なるほどと納得。著者に同情しつつ、我が身を振り返って、涙を流して笑えます。
ただし、私は蔵書家ではなく、ただ本を捨てることができないだけです。世の中の同病の方に、お勧めします。肝冷斎も、ぜひ読むように(私が読み終えたら、貸してあげるわ。あんたの部屋も、蔵書で底が抜けそうだから)。
このテーマは、しばらく不定期連載します。

後期5か年事業財政計画の解説

月刊誌『地方財務』(ぎょうせい)8月号に、稲原浩・復興庁企画官の「東日本大震災に係る復興事業の平成28年度以降の地方負担等の概要」が載りました。6月に決めた、後期5か年の事業のあり方と地方負担の導入について解説したものです。39ページにわたる詳しい解説です。記録としての意味もあります。通常の災害復旧や、阪神・淡路大震災の際の財政措置との比較も載っています。ご関心ある方は、ご覧ください。

終戦の決断

戦後70年。各紙が特集を組んでいます。宮内庁が、皇居内の御文庫付属室(地下壕)の写真を公開したので、各紙が載せています。昭和天皇が終戦の聖断をされた場所です(朝日新聞)。また、各紙が、玉音放送の原文と現代語訳を、対比して載せています(朝日新聞の訳)。なるほどと思いますが、文語体は重々しさがありますね。もっとも、ラジオで聞いていて(音声がよかったとしても)、広く国民に意味が通じたかは別です。

韓国での日流

韓国との国交正常化以来、今年で50年になります。私が60歳ですから、現代史です。一時の韓流ブームで、国民レベルでは交流が広がり、相互信頼の時代が来ると期待したのですが、最近は政治的対立がマスコミで報道されます。ところが、韓国の国民の間では、政治対立は別にして、「日流」がさらに広まっているのだそうです。7月30日の朝日新聞が伝えています。「歴史さておき韓国日流」。ソウルの繁華街には、日本の飲食店がたくさん並んでいます。ラーメン、ハンバーガー、豚カツ、スパゲッティ、居酒屋。日本酒と日本製ビールの輸入量も急激に増えているとのこと。高校生が選ぶ第2外国語は、中国語を抑えて日本語が1位です。詳しくは、原文をお読みください。

被災地の話題

仙台市にできた災害公営住宅で、コミュニティーの再生を願う盆踊り大会があったと、河北新報が伝えています。「災害公営住宅で盆踊り 笑顔の輪拡大」。新しい町で住民が孤立しないように、コミュニティ再建は重要です。
原発事故で避難指示が出ている飯舘村に、セブンイレブンが、コンビニを出店してくださいました。飯舘村は、立ち入りは自由で、昼間は事業所も再開しています。夜の宿泊が原則認められていませんが、お盆期間は許可が出ています。昼間活動している方や、臨時宿泊している住民には、お店がないと不便なのです。ありがとうございます。