年別アーカイブ:2026年

少し古本を処分9

2026年2月22日   岡本全勝

少し古本を処分8」の続きなのですが。それ(2025年11月1日)以来、古本片付け作業は、進んでいません。

気が乗らない上に、寒いです。原稿の締め切りもきついし(やらない理由は、いくらでも見つかります。苦笑)。
増やさないために、本屋に行くことを自粛しているのですが、時に行っては、読めそうもない分量を買ってしまいます。買わずに図書館で借りるようにもしているのですが、じっくりと読みたくなって買ってしまい、また引用されている本が気になって買ってしまいます。
このほかに、頂き物の本があります。一部しか、このホームページで紹介できていません。すみません。

本棚は引っ越し途中で、整理されておらず、どこにどの本があるかわからなくなっています。古本片付けの際に読みたくなって取り出した本、気になって買った本、いただいた本。それらが、せっかく広くなった机の上を占領しつつあります。それを横目で見ながら、原稿執筆を続けています。
暖かくなったら、古本片付けを再開しましょう。

ジョブ型にメンバーシップ型を加える人事制度

2026年2月22日   岡本全勝

2月4日の日経新聞に「三井住友海上、スキル軸の人事制度 ジョブ型の修正で組織硬直化防ぐ」が載っていました。

・・・三井住友海上火災保険が社員のスキルを評価基準とする新たな人事制度を導入した。昇進・昇給とリスキリング(学び直し)を連動させ、専門性を高める。一方でキャリアの硬直化を防ぐため、定期的な異動や職種転換も促す。近年は職務内容を限定する「ジョブ型」制度を導入する企業が増えているが、これに修正を加え、人材の流動性も確保しようとの試みだ。

2025年9月、三井住友海上で労務のスキルを高めたい社員の勉強サークルが始動した。労災保険業務の担当者や関連部署への異動を希望する人など約20人が月1回、オンラインで集まる。
「カスタマーハラスメント」や「外国人雇用」など関心のあるテーマの研究発表をしたり、最新制度の状況や資格試験の情報を交換したりする。
業支援部門に所属する三ツ橋沙織さんは、法人向けの労務管理助言サービスなどに携わりたいと考え、参加した。「キャリアの方向性も明確になり、資格試験への意欲も高まった」と語る。
労務の他にもこの1年間に「M&A(合併・買収)」など約10分野で、その道のプロを目指す社員が学ぶ「スキルコミュニティ」が発足した。
社内の学習熱を高める契機となったのが25年4月に導入されたスキル型人事制度だ。グループの多彩な業務を28のジョブに分類した。その担い手となる74種類の「プロ人財」と、必要とされる約800のスキルを定義し、異動や昇進、昇給など全人事をスキルの習得・発揮にひも付けた。
制度の基礎となるスキルデータベースは、社会保険労務士や中小企業診断士などの資格に加え、「適切な調査に基づく損害認定」など具体的な業務遂行力も含め、仕事のレベルに応じて細かく設定。毎年の昇給水準もスキルと連動する・・・

・・・保険業界は業務を限定しない総合職や年功序列型の賃金など、「メンバーシップ型」と呼ばれる日本型雇用が色濃かった。近年はデジタル化など事業構造の変化が加速するなか、ゼネラリスト主体の組織では対応できなくなってきていた。
三井住友海上は22年から人事制度改革に着手。まず検討したのは日本でも広がり始めたジョブ型だった。必要に応じて経験者を採用する欧米の標準で、働き手に求める仕事内容を職務記述書(ジョブディスクリプション)で細かく定義する。長く同じ仕事を担当させることで、専門性を高めやすくする仕組みだ。
だが、欧米の同業他社の運用を調査すると、意外なことが分かった。ジョブ型をベースとする企業でも、事業環境の変化や専門人材の不足に対応するため、固定的なジョブ型の運用を修正し、リスキリングを通じた社内の人材移動を促進する取り組みが広がっていた。
人事部の丸山剛弘氏は「人材の専門性は高めたいが、特定分野しか知らないのも好ましくない。求めるのは総合力のあるスペシャリスト。ジョブ型をベースに、メンバーシップ型の利点も残せる仕組みを模索した」と説明する。

標準的なジョブ型との大きな違いは進化したジョブローテーションの活用だ。
社員には少なくとも4年に1回(ライン長は3年に1回)、社内公募への応募を義務付け、他部署への異動を求める。組織の事情などで例外的に同じ部署にとどまる場合も、経験のない業務への挑戦が必須だ。
従来は会社にあった異動の主導権を社員に移す一方、職種転換も奨励して組織の流動性を確保する狙いだ。25年度は約3千人が公募に応じ、うち3割が希望ポストに異動する見通しという。
課題は適正な評価だ。新制度ではスキル習得に加えて、業務への活用の度合いも考課対象となる。スキル評価を行う組織長をサポートする管理職ポストも新設し、個々の社員のキャリア志向に合わせたリスキリングも助言する。個人の成長を組織の成長につなげられるかが問われている・・・

読売新聞、東日本大震災、当時と現在の姿

2026年2月21日   岡本全勝

読売新聞が、「3Dで残し伝える東日本大震災」をウェブで載せています。
・・・2011年3月11日の東日本大震災の発生直後から、読売新聞の多くのカメラマンが被災地の上空や地上から取材・撮影を続けた。撮影した写真の枚数は発生から1週間で10万枚を超える。
被災状況をさまざまな角度から撮影した膨大な数の写真をあらためて精査し、最新の画像処理技術を使って被災直後の様子を立体的に再現させる取り組みを進めてきた。1000年に1度とも言われる大災害による被災の状況を立体的に残し、後世に伝えていくために・・・

岩手、宮城、福島3県の17か所について、当時のすさまじさと、復興なった現在を比べて見ることができます。なかなかの力作です。

 

人工知能が抱える制御不可能性

2026年2月21日   岡本全勝

2月1日の読売新聞、平野晋・中央大学教授の「AI 抱える「制御不可能性」」から。

・・・1972年、米国で欠陥車による死傷事故が起きた。フォード社が突貫で開発した小型車「ピント」は、後方から追突されると燃料漏れが起こりやすい欠陥があった。フォード社はそれを把握しながら放置した結果、火災事故が続発。メーカーの製造物責任が問われる事態となった。
「フォード・ピント事件」から半世紀。現代社会では、急速に進化するAI(人工知能)が、様々な問題やリスクを抱えながらも加速度的に導入範囲を広げている。
こうした状況に、自動車メーカーなどで製造物責任訴訟対応に当たった中央大教授の平野晋さんは、警鐘を鳴らす。リスク、欠陥を抱えたまま社会実装されるのを防ぐには、倫理的・法的、社会的な視点が必要だと訴える・・・

・・・自我に目覚めたAIが暴走して人間を敵と見なし、人類絶滅を図る――。1984年に公開されたSF映画「ターミネーター」は、そんな近未来を描いた作品でした。
私は論文や講義で、「ターミネーター」などディストピア(反理想郷)を描いた映画や神話などを例に出し、科学技術の戒めを伝えることに力を入れてきました。科学技術への制御能力を持たなければ人間自身が窮地に立たされる、ということが現実に起こりうるからです。しかし、一部の起業家やエンジニアからは「フィクションを引き合いに出して開発を阻害するな」と批判も浴びてきました。

そんな中、登場したのが生成AIでした。指示文を入力するだけで文章や画像・動画が瞬時に生み出される利便性から急速に普及していますが、同時に深刻な社会問題を引き起こしています。
実在する人物の画像や動画を性的に加工した「性的ディープフェイク」の被害は、世界中に広がっています。政治家や著名人の偽音声が作られ、詐欺に悪用される事件も起きています。殺人兵器のアンドロイドが他人の偽音声で電話をかける「ターミネーター」の1シーンが、フィクションではなく、現実となっているのです。

懸念すべき問題はそれだけではありません。
今のAIは、予測できない判断・動作をする「制御不可能性」を抱えています。もし、制御不可能なAIを搭載した車やロボットが何らかの事故を起こしたとしたら――。製造物が事故を起こした場合の製造業者の賠償責任を定めた「製造物責任(PL)法」に照らせば、事故を起こす可能性を認識しながら、市場に送り出した製造業者の責任は免れません・・・

・・・AIの判断は必ずしも公正ではない、という問題もあります。
人事採用を例に考えてみましょう。日本でも採用面接などにAIを導入する企業が増えているようです。ある企業でAIによる面接を受けた私のゼミ生の話では、画面の向こうのアバターが面接し、採点や合否判定にもAIが使われたそうです。
確かに、AIは応募者を統一したルールで振り分けることは得意です。しかし、応募者の背景事情や潜在能力といった数値化できない情報は読み取れません。正確さを追求すると公正さが減退する場合もあることが知られています。
実際、米アマゾンで過去の応募者の履歴書を基にAIで技術者の新規採用を行ったところ、採用者が男性ばかりになるといったことが起きました。過去のデータに照らせば「必ずしも不正確ではない」と主張する人がいるかもしれませんが、決して「公正」ではありません・・・

・・・自身、AI自体を否定するものではありません。原則、どんどん研究開発を進めるべきだと考えています。事務作業に導入できれば、人間は思考やアイデアが必要な業務に時間を割くことができます。ワーク・ライフ・バランスの改善にもつながるでしょう。
では、どう開発し、社会実装につなげていくか。重要となるのが「予防法学」です。健康診断を定期的に受けて生活を改善し、病気を未然に防ぐ「予防医学」のように、AIの活用が不法行為につながったり、人間の権利を侵したりすることがないよう、事前にリスクを予見し、法的に対策するというものです。
予防法学の実践には、AIの開発者側、利用者側の双方が「倫理的・法的・社会的課題=ELSI(エルシー)」を見つけ、検討する力を養うことが求められます。
ELSIは、Ethical(倫理的)、Legal(法的)、Social(社会的)、Issues(課題)の頭文字を取った略語です。誕生のきっかけとなったのが、米国で1990年に始まった、人の全遺伝情報を解読する「ヒトゲノム計画」です。計画を進める上で、遺伝情報の解読が差別につながる懸念や、個人情報やプライバシーをどう守るか、新たな法規制が必要になるのではないかといった課題が浮き彫りになり、ELSIの研究も行われることになりました・・・

全国出店、最後の県

2026年2月20日   岡本全勝

地方にまつわるさまざまな話題を調べて教えてくれる「自治体のツボ」、2月18日は「流通各社が最後に出た都道府県」でした。

・・・東横INNとしゃぶ葉が今月、全都道府県への出店を果たすそうだ。それはおめでたい。なんと両社が埋めた最後の空白地はいずれも高知県。そうか、やっぱり東京から遠いからな。一番出店しにくい地域なんだろう。
いや、待てよ。確かに高知の道路アクセスは今ひとつだが、出店空白県は高知だけではないはず。鳥取県はスタバが全国最後発ながら、やっと出てくれたと大喜びしていたではないか。ほかにもあるだろう。そこで調べたのが下の一覧・・・

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いや~、よくこんなことを思いつきますね。そして、それを調べる努力には脱帽です。ほかにも、興味深い記事が毎日、載っています。ご覧ください。