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福島12市町村の将来像に関する有識者検討会

2018年5月26日   岡本全勝

今日は、福島市で開かれた「福島12市町村の将来像に関する有識者検討会」に行ってきました。原発事故被災地の将来を考える会です。今回も、充実した会議でした。

1 国、県、市町村が集まって、これまでの成果と現状の認識を共有し、今後の課題と方向を議論します。現地でこのような会議を続けることは、これまでの国の施策では、なかったことだと思います。
2 政策体系が明確で(資料の1ページ目)、それに基づく個別施策(資料では個表)も、わかりやすいです。進むべき方向や実現状況が、よくわかります。個別施策を進めても、全体像と各施策の位置づけがはっきりしていないと、全体の進捗がわかりません。
3 市町村の資料も、簡潔明確です。首長さんたちの説明も、上手です。一人あたりの発言時間が限られているので、皆さん焦点を絞って簡潔に話されます。場慣れされましたね。各町の復興状況が違うので、課題が異なります。その説明が重要なのです。
本当は、各首長に十分な時間を取って、話していただきたいのですが。12人おそろいですから、そうもいきません。もっとも、それぞれの方には、国の関係者が出向いて、別途お話を聞いています。
4 民間員の方々も、アイリスオーヤマの会長、オイシックスの社長など福島県外の方なのですが、福島での活動が多く、具体例を元に話されるので、議論がかみ合います。そして時には、厳しい意見も出ます。
5 今日の共通した意見に、「人が重要」というものがありました。いくら施設やインフラを整備しても、働く人、支える人がいないとm地域の活力が戻らないということです。
「事故前には戻らない」ことを前提に、どのように後継者を育てるか、外から人を呼び込むか。これが一番の課題です。
これは、被災地に限らず、日本の多くの地方が抱えている課題でもあります。すると、より魅力ある地域や産業にしないと、地域間競争には勝てません。

今日も、皆さん方に挨拶した後、いろんなことを考えながら、話を聞いていました。

慶應大学、地方自治論Ⅰ第7回目

2018年5月25日   岡本全勝

今日は、慶應大学で地方自治論Ⅰ、第7回目の授業でした。
今回は、制度論を外れて、日本の地方自治体の実態を説明しました。「地方自治体」と呼びますが、1700団体には、1千万人を超える東京都、60万人に満たない鳥取県、370万人を超える横浜市、200人に満たない青ヶ島村と、大きさや自然条件、社会条件がばらばらです。財政規模、税収、職員数も。これを「不揃いのあじさいの花」と表現しています。

次に、国と県と市町村との役割分担を説明し、市町村と県との役割分担の実際を説明しました。市町村の規模で、担う事務が異なるのです。
かつて苦心してつくった表を、後輩たちの助けを借りて更新しています。それぞれ、わかりやすい表だと、自賛しています。
これで、春学期のほぼ半分が過ぎました。

慶應大学、公共政策論第7回目

2018年5月25日   岡本全勝

公共政策論も、第7回目。
前回は、藤沢烈さんにNPOについて話してもらったので、それについてのおさらい。そして、連休中に学生に書いてもらった小レポートの講評をしました。一人ひとりの評価はできないので、全体についての、良い点と悪い点の指摘、書き方のこつの指導です。

学生には、本を読んで意見を書くことは負担になりますが、このような訓練なしに、上達することはありません。
本を読む、ポイントをおさえる、意見を考える、それを文章にする。
今日の学生たちから出された出席カードには、「指摘された良くない事例に、私の出したレポートは該当します。次回から気をつけます」という反省が多かったです。
小レポート課題は、成功でした。レポートを読む私も大変な負担ですが、学生に喜んでもらえると、やりがいがあります。

授業で言及した「お取りつぶしのパラドックス」は、「事故を起こした責任と償い」を読んでください。

原発事故被災地での、農業再開

2018年5月20日   岡本全勝

5月18日の日経新聞夕刊が、福島の原発事故被災地について、「農業再開、4割以上が断念」という記事を載せていました。原文を読んでいただくとして。

福島相双復興推進機構の調査では、避難指示が出た12市町村の農家約千人のうち、再開する予定がない人が4割を超えています。その背景には、
・原発事故による風評が続いていることのほかに、
・既に従事者が高齢化していて、避難後7年がたってさらに高齢化が進んでいること。その後継者がいないこと、があります。

この地域に限らず、農業従事者の高齢化、後継者難が農業を衰退させています。
また、家業としてやっていて、事業としてやっていない。零細農家、狭い農地の問題もあります。
被災地では、
・花など、風評にあわない作物を作ること
・企業と連携し、大規模経営を行う取り組みを行っています。
特に、この手法が有効だと、私は考えています。家業でなく、事業とするのです。それによって、経営の安定、効率化、大規模化、後継者難を克服できます。自家用の米を少量作るなら別ですが。米作を産業とするには、この方法しか将来はないでしょう。被災地では、その転換の良い機会でもあります。

慶應大学、公共政策論第6回目

2018年5月18日   岡本全勝

公共政策論も、第6回目。
今日は、藤沢烈さんに来ていただき、NPOの概要と実践を、話してもらいました。このような内容では、日本で屈指の講師でしょう。話の内容も、すばらしかったです。
若いので(失礼。そんなに若くはないのですが。私に比べれば、はるかに学生に近いです)、学生との間合いも近かったと思います。
質問もたくさん出て、活発な議論が交わされました。

ちょうど、昨日の日経新聞夕刊コラムに「NPOの活躍」を書いたところでした。
烈さん、ありがとうございました。