28日に、地方分権改革推進委員会が、第1次勧告をまとめました。29日の各紙が、概要とその評価を大きく伝えています。国が直轄している道路や河川を地方に移管することが始まったことは評価、ただし量的に少ない、というのがおおむねの評価でしょうか。また、いくつもの課題を先送りしたとも書かれています。
さて課題は、これらがどの程度実現されるかです。勧告は、委員会の勧告であって、政府の決定ではありません。もちろん、委員会に検討をお願いしたのは内閣ですから、依頼した以上それを尊重するのは当然です。尊重しないのなら、そもそも勧告を求めなければいいのです。しかし、内閣の決定とするためには、各大臣の合意が必要です。閣議は、全会一致が原則です。大臣が反対する場合、総理がどのような判断をされるかが、焦点になります。
日経新聞社説「地方分権は小出しの改革ではダメだ」は、次のように述べています。・・役人任せにすれば改革が中途半端になることは最初からわかっている。福田康夫首相は今回の勧告を政府が実施すべき最低限の内容ととらえ、分権委と省庁が対立している項目では自ら裁断すべきだろう。
産経新聞社説「地方分権委勧告、「ゼロ回答」もう許されず」は、次のように述べています。・・福田首相も役所の権益擁護に回りがちな閣僚を束ね、分権委を強く後押しする必要がある。
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6回目の授業・社会はこうなっている
第1次勧告へ向けて
23日の経済財政諮問会議で、「地方分権」が議論されました。分権委員会第1次勧告の作業が大詰めに来ています。道路や河川などについては、一部が国直轄から地方へ移管されるようです。これは大きな前進ですが、分権委員会の主張と比べると、まだ十分ではありません。また、諮問会議有識者は、国の出先機関の地方移譲を主張してこられました。しかし、国(出先機関)の権限が地方に移らないと、出先機関を地方に渡すことはできないのです。今日の有識者資料では、次のように主張されています。
「国と地方の役割分担は、次の大原則で振り分けるべきである。
【大原則】
地方ができることは、地方に委ねる。国は、全国的に統一して定めることが必要な事項に限り、標準となる基準を示すにとどめる。個別の運用については、地方がその実情に応じて、実施する。国は、必要に応じその事後チェックを行う。
・例えば、農地転用の許可にあっては、国として農地の総量を確保するための仕組みを講じ、事後チェックを強化しながら、個別の農地の転用については、国による許可権限の移譲や国への協議の廃止ができないか。」
そのとおりですね。義務教育だって国が基準を決めて、授業は市町村が担っています。農地転用許可も、一つ一つを国が行う必要はありませんよね。全国で一定規模の農地を確保する必要があれば、それを法律などで決めるべきでしょう。
これを受けて、総理は、次のように発言しておられます(大田大臣の記者会見での紹介によります)。
「丹羽委員長には、勧告の取りまとめに御尽力いただいて、お礼を申し上げたい。地方に任せられないと言っていると、いつまでたっても地方分権というのは進まない。住民にとって、より便利になるように、前に進めていかなくてはいけない。地方自治体も、国に依存するのではなくて、なすべきことを自らの責任で決定するように意識を改革していくことが重要だ。
民間議員提案の中に地方分権の大原則が書かれておりますが、大原則は、民間議員提案のとおりだと思う。増田大臣には、この大原則に立って知恵を出し、各省と意見の隔たりがあるところは、地方分権に向けて着実に前進させてほしい。私からも各大臣に、内閣の一員として分権を進めるよう指示しているところだ。」
道州制
20日の日経新聞経済教室「再考・道州制」は、齊藤愼教授と中井英雄教授の「財政的公平と効率追求を、道州間で水平調整」でした。道州制を単なる府県合併に終わらせるな、市町村を重視し道州はコンパクトに、と主張しておられます。(5月20日)
22日の日経新聞経済教室「再考・道州制」は、中村邦夫経団連副会長の「まず、国の出先機関改革を」でした。日本の課題の根本的解決へ、道州制導入を。行政サービスの向上、出先機関の整理で。地方への人材再配置で、地域活性化急げ、を主張しておられます。
心強い御主張です。経済界が主張してくださるの、ありがたいですね。ぜひ原文をお読みください。
カウンターが、98万を超えました
カウンターが、98万を超えました。あと2万人で、100万の大台です。この調子だと、1か月くらいで達成できますかね。