9日の朝日新聞社説は、「地方分権―官僚になめられるな」でした。
・・あまりのやる気のなさに、ため息が出る。地方分権改革に対する官僚の態度のことである。
・・分権委のこうした要求に省庁側が示しているのは、ほとんどが拒否や先送りなどの「ゼロ回答」だ。 非協力的な態度に、福田首相は先月、「各府省の対応は不十分。閣僚は政治家としての判断で取り組んでほしい」と苦言を呈した。
たとえ国益に反しても自分たちの権限は手放したくないというのが、官僚の本音ではないか。そんな官僚を動かすことこそ、政治の役割である。政権の求心力の低下を見透かしたかのような、官僚のサボタージュを許してはならない。
分権委は抵抗にひるまず、大胆な勧告を打ち出して、首相に実行を迫るべきだ。勧告の内容をきちんと実行するためにも、増田氏は各閣僚を説得しておく必要がある。 福田内閣がいつまで続くかは定かでないし、議員バッジもない増田氏だ。だが、ここは地方自治での実績を武器に、役所の利益を代弁しがちな閣僚たちをねじ伏せる迫力を見せてほしい。
カテゴリーアーカイブ:このページの歴史
2008.05.07
2008.05.06
6日の日経新聞社説は、「行財政の効率化へ地方分権の断行を」でした。
・・政府が最重点で取り組むべき課題のひとつは、行財政の効率化である。そのカギを握るのが地方分権だ。中央省庁の抵抗は強いが、福田康夫首相は強い決意で取り組むべきだ。分権は、首相の指導力抜きでは実現しない。官僚任せでは小泉純一郎内閣が取り組んだ、国と地方の税財政に関する三位一体改革の二の舞いになる。民主党も、この問題では政府・与党と一致点が少なくないだろう。
道路特定財源と地方自治
5日の日経新聞は、道路特定財源の一般財源化と地方行政を、大きく取り上げていました。道路特定財源(5.4兆円)が、税収では国3に対し地方が1。ただし、その一部が譲与税として、地方に自動的に配分されるので、実質的な収入は国6に対し地方は4。さらに国から地方に補助金として配られ、最終的な割合は、国35%に対し地方は65%になっています。
谷隆徳編集委員は、次のように指摘しています。
・・国が財布を握って自治体に配分するこの仕組みが、国土交通省や族議員の力の源泉になる。道路中期計画も国交省が策定し、優先的に整備する事業を決めている。高速道路はもちろん、電線の地中化、踏切の安全対策、通学路の歩道整備など全国隅々の道路まで、国が細かく関与する。道路計画を見直して一般財源化するなら、国と地方の役割を明確にして、広域的な道路網を除いて地方に任せるべきだろう。通学路、踏切対策などは、自治体が街づくりの一環として取り組む仕事だ。国がお金を集めて地方に配る仕組みも改め、国から地方へ税源を移した方がいい。全国知事会など地方側も、政府任せにするのはどうか。夏の知事会議で議論し、独自の改革案を提示すべきだ。
2008.05.01
5月1日の日経新聞に、中西晴史編集委員が、今回のガソリン税の暫定税率復活に関して、「地方、受け身に終始。国頼り、民意向き合わず」を書いておられました。
・・最大の理由は、住民と首長、議員との意識のギャップが大きいことだ。各種世論調査でも、ガソリン税復活に賛成する人は半分以下だ。7割以上が反対という結果もあった。国会に復活を求めるだけの自治体関係者は、ガソリン値下げを求める住民に向かって、道路の方が必要だと説得する気迫は感じられなかった
・・本当に危機感があるのなら、地方自ら何ができるのかを真剣に考えるべきだった。国が暫定税率を廃止する場合、例えば47都道府県で一斉に法定外税を設ける手段もあったろう。法定外税に腰が引けるのは、住民の支持を得られぬまま、増税する自信がないということだろう。
ならば、やはり国に悪者になってもらって、一律にという安易な道を選択することになる。住民と向き合わないままでは、いつまでたっても自治・分権の道は開けない。