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自治体向け金融の分権

2008年8月2日   岡本全勝

地方公営企業等金融機構」が、1日に発足しました。これまで「公営企業金融公庫」が、地方自治体(上下水道、病院などの事業)に融資をしていました。これは、政府が出資して作った銀行です。普通の銀行では貸してくれないような、長期の貸し付けをしていました。自治体はこのほか、政府資金や民間から借り入れをしています。「地方債」です。
政府の政策金融改革によって、公庫が廃止され、新しく地方団体が出資した機構が作られました。国の子会社から、地方団体立の会社になるのです。国が面倒を見ることをやめ、地方に任せるのです。国の行政改革であるとともに、分権です。
新機構は、10月1日から業務を開始します。公庫は10月1日に廃止され、それまでの貸付金は、機構の中の区分された勘定に引き継がれます。この勘定は、過去に貸し付けたものの返済を待つものです。

国の出先改革

2008年8月2日   岡本全勝

地方分権改革推進委員会が、1日に「国の出先機関の見直しに関する中間報告」をまとめました。例えば読売新聞は、次のように伝えています。・・国と地方自治体の二重行政を排除するため、地方に事務・権限を移譲したうえで、出先機関を廃止・統合する考えを示した。出先機関の国家公務員の地方自治体への移管に関する調整などのために、国と地方を通じた横断的な組織(調整本部)を設置することも盛り込んだ。11月にも福田首相に提出する第2次勧告で、具体的な個別機関の廃止・統合案を明記する方針だ。しかし、出先機関見直しには、各省や自民党の一部議員が強く反発しており、福田改造内閣の指導力が問われることになりそうだ・・

分権、地方の気概

2008年7月29日   岡本全勝

29日の朝日新聞社説は、「地方分権―奪い取る気概がなければ」でした。
・・「地方分権は、霞が関の官僚から恩恵的にもたらされるものではない。地方が中央と戦って確立すべきものだ」 。政府の分権改革推進委員長として具体策を検討している丹羽宇一郎氏が、さきごろ開かれた全国知事会議で知事たちにこう喝を入れた。よほど歯がゆいのだろう。丹羽委員会はこれから、政府の出先機関を整理して仕事を自治体に任せたり、税財源の再配分といった分権改革の本丸に手をつける。だが、その最大の推進勢力であっていいはずの知事たちが何とも心もとない。
・・分権推進を掛け声に、小泉政権時代に行われた「三位一体」の改革では、結局、自治体の歳入の大きな部分を占める地方交付税を大幅に減らされた。また同じ目にあうのではと疑心暗鬼になるのも仕方ない面はある。 だが、それでは分権の推進力は生まれない。権限を奪われたくない役所や官僚。中央とのパイプ役の地位を失いたくない国会議員。こうした幾重もの壁を突破するには、丹羽氏が言うように「戦う」しかないのだ。権限とともにお金や人を奪い取る気概がなければ、分権は絵に描いた餅に終わる・・

レポート採点講評

2008年7月27日   岡本全勝
95人の力作を、読ませてもらいました。
評価基準は、課題を示した際にあわせて書いておきましたが、採点の際に気づいたことを、書いておきます。
1 具体事例を扱うこと
これについては、ほとんどの人が守っていました。アスベスト規制問題、BSE牛問題、薬害エイズ、教育改革、米政策、幼保一元化、通信政策、防衛省改革、タクシー参入規制など、様々な問題を取り上げていました。
なお、公務員批判、官僚主導、公務員改革論を取り上げているのがたくさんありましたが、授業の内容を越えないレポートは、具体性に欠けるので評価は低くなります。
2 単なる批判や感想ではなく、問題が生じる構造を論じること
これも、大半の人が守っていました。もっとも、居酒屋タクシーや年金記録問題を取り上げた中に、問題の指摘に終わり、行政構造からの分析がないものが、いくつかありました。また、政治家と公務員との区別をせずに議論しているものも、私の授業の理解が不十分なので、点数は低くなります。
3 あなたの考えを書くこと
これも数人の人を除き、守っていました。授業の内容を要約しただけのレポートがいくつかありましたが、これは評価が低くなります。自分の考えが書いてあれば、それが少々変でも、Bにしました。
具体事例を調べていた場合は、努力点としてBにしました。中には、事実を間違っているものもありましたが、よく調べてあれば評価しました。
もっとも、分量が多くても、引用ばかりのものはCです。具体事例を取り上げつつも、授業の内容を当てはめただけのものもありました。これも点数は低いです。
4 冒頭に、結論(ポイント)と目次を書き、文中に見出しを立てること
これも、数人の人を除き、守っていました。もっとも、目次と見出しがあっていないものもありました。
誤字は、数人の人だけ、「とんでもない」ものがありました。
5 全体について
今回は、文句なくAの人が多かったです。読んでいて、感心しました。
「最初に結論を書き、文中では見出しを立てること」を指示したのは、正解でした。読んでいて、わかりやすかったです。たぶん、作成者(学生)も、自分の考えが整理できたのだと思います。
他の授業やゼミの内容を「活用」または「流用」している、と思われるものがありました。複数の人のレポートの内容が、よく似ているのです。その場合も、意見を書いてあるかなど、通常の物差しで評価しました。

採点

2008年7月27日   岡本全勝
家にこもって、レポートを読んでいます。これって、結構な重労働なのです。
ようやく、採点を終わりました。講評を書いておいたので、学生諸君は読んでおいてください。