今日は、「地域創造基金さなぶり」のイベントに行って、協力をお願いしてきました。「さなぶり」は、コミュニティ財団を名乗っていて、地域の問題を解決するために活動しています。特に、NPO等が必要とする資源(物品・資金・人材・ノウハウ等)を企業などから集め、NPO等に仲介・提供することをしています。支援元、支援先の例。そのほか、企業の復興支援アドバイスも行っています。
インフラ復旧や住宅再建が進むと、次の課題は産業振興・生業再生と、コミュニティ再建です。企業にはいろんな期待をしています。これまでの補助金による施設や設備の復旧だけでは売り上げが戻らないことから、復興庁では、様々な試みを行っています。その一つが、支援してくださる企業と、支援を求めている企業とをつなぐ場の設営です。今日は時間が短かったので、資料を配りつつ、ポイントだけ説明しました。追って、資料を整理して、皆さんにもご覧いただきましょう。
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4年目の報道を振り返って
今年の3.11は4年目なので、報道の量は減ると思っていました。しかし、2月下旬から3月12日までの新聞とテレビの報道は、大変なものがありました。各紙が、1面で連載を組んでくれました。質と量ともに、去年より多かったかもしれません。私は、各紙に目を通すだけでも大変でした。皆さんは、どう思われましたか。
3.11をめぐる報道には、「犠牲者を悼むもの・遺族や被災者の心情」と「復興の現状と課題」とがあります。もちろん、前者も重要ですが、私の立場からすると、後者が気になります。その点で、今年の報道は充実していたと思います。
まず、事実に基づかないステロタイプの批判がなかったことです。「阪神・淡路大震災の復興に比べ、遅れている」といった、単純な批判はありませんでした。まだ時間がかかる住宅再建なども、進捗状況をデータに基づき伝えてもらいました。さらに、産業復興、健康やコミュニティの再建が重要なこと、原発事故からの復興が難しいことも、客観的に伝えてもらいました。
また、全体のバランスがとれていたこともあります。新聞記事には時々、大きな課題を取り上げずに、小さな課題を大きく取り上げることがあります。今回の各紙の報道では、そういうこともありませんでした。
1年前との違いとして、高台移転や土地のかさ上げの工事が本格化し、事業が進んでいることも、挙げられます。3月11日の朝日新聞1面、坪井ゆづる仙台総局長の「東日本大震災4年、見えてきた現実」が、その点をわかりやすく書いています。
・・1年目はガレキの山だった。2、3年目は道路や防潮堤がずんずん延びた。そして4年目、まちづくりも動きだした。原発被災地は無残に取り残されているが、復興は各地でカタチになりつつある。そんな現場を歩くと、カタチが見えてきたからこそ実感する悩ましい現実がある・・
現地を見て記事を書いていること、データを基に客観的に分析していることがわかります。型にはまった政府批判は、椅子に座ったままで書けます。しかし、これだけの分量の記事を書こうとすると、テーマの設定、取材先の選定、データの分析など、大変な労力が必要なのです。その点について、感謝します。
情緒的な批判、抽象的な批判、定番の政府批判では、私たちも対応が難しいのです。データや具体事例による指摘なら、私たちも対応できます。ありがとうございました。
藤沢烈さんの新著
藤沢烈さんの新著を紹介します。『社会のために働く 』(2015年、講談社)。藤沢さんは、このホームページでもしばしば取り上げている、NPOの代表です。大震災の発災直後から、ボランティア活動と復興庁をつなぐ復興庁の非常勤職員の一人として、私たちを助けてくれました。
このNPOは、被災地で肉体労働的支援をするのではありません。被災地で求められている課題を調べ、その解決に協力してくれる相手(企業やNPO、国など)を探して紹介するのです。彼は、これをコーディネイトと呼んでいます。労力の支援でなく、知恵の支援といったら良いでしょうか。コンサルタントが、問題を分析して企画を提案するのに対し、コーディネーターは、その企画を実行するところまで伴走するのです。また、問題解決を自ら指示してやってしまうプロデューサーでは、被災地や被災者が主体になりません(p22)。この指摘は、わかりやすいです。
この本は、被災地での支援をきっかけに生まれた、新しい社会貢献的事業や、企業による新しい支援のあり方の実例紹介です。事例紹介が具体的で、わかりやすいです。「社会課題の解決が新しい価値創造になる」というのです。
企業による復興支援には、CSRによるものと事業とがあります。また、金銭や物資の提供といった渡しきりの支援と、現地の課題解決のために継続して行う支援があります。震災を機に、社会を変える新しい動きが出ています。それも、企業やNPOによってです。新聞報道などで断片的に取り上げられていますが、このようにまとまって紹介してもらうと、わかりやすいです。
終わりの方に、私も出てくるのですが、過分な評価に、恥ずかしいです。でも、民間の若手には、私はそう見えていたのですね。ただし、私の発言が「東京弁」で書いてあります。これは大きな間違いです(笑い)。
最も簡単な復興の状況資料
復旧・復興の道のりと今後の見通しについて、主な指標を用いてわかりやすく示した「道のりと見通し」を、更新しました。
企業の福島県応援
NTT東日本が、福島県の農産物を、優先的に社員食堂で利用してくださいます。また、復興庁主催の地域復興マッチング「結の場」を通じて関係ができた、宮城県多賀城市・気仙沼市、岩手県大船渡市の被災企業(食品製造、水産加工)の商品を利用した「結の場特別メニュー」を社員食堂で提供してくださいます(NTT東日本の記者発表)。この社員食堂は、1日の利用者が合計で4,700人になるそうです。ありがとうございます。
これについては、Gさんが汗をかいてくれました。M参事官が、解説付きで資料を送ってきました。「岡本のホームページで紹介せよ」と言外に書いてあったので、ここに紹介します。とはいえ、このようなことがニュースにならない日が来ればよいのですが。それまでは、皆さんの協力をお願いします。