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複線型社会の担い手は女性
24日は、富山市へ再チャレンジ学習支援シンポジウムに行ってきました。私の役割は、基調講演です。政府の取り組みの概要・特に地域の若者自立支援への取り組みを説明し、後半は、持論である日本の行政の役割変化と、単線社会日本批判をお話ししました。続くパネルディスカッションでは、若者支援・人材育成・働くお母さん支援・テレワークなどに取り組んでいる人たちから、現場からの取り組みを紹介してもらいました。私のように霞ヶ関で人様の動きを見ている(間接型)のと違い、現場で取り組んでおられる方の話(直接型)は、説得力がありますね。
さらに、5人の発表者のうち、4人が女性でした。こういう場面って、どこに行っても、元気なのは女性なのです。これまでは、「日本の女性は元気ですね」といって、すませていたのですが、どうもそのような比較不能な(ええかげんな)「評価」ではないと気づきました。これまでの日本社会では、企業に入って滅私奉公し、勤め上げるのが「標準型」=勝ち組でした。子育てや家事を引き受けされられる女性は、この勝ち組に乗れないのです。乗ろうとすると、結婚や子育てを断念しなければなりません。そこで、複線型に取り組むのは、女性と再チャレンジする(少数の)男性になるのです。多くの男性は、男中心の会社社会に安住しています(私もです)。少しずつ、変わりつつあると思います。いえ、変えていかねばなりません。行政は、箱ものをつくるのは上手ですが、社会の意識を変えるのは不得手です。でも、成功例もあるのです。二つを紹介しました。一つは、クールビズです。もう一つは、ごみの分別収集です。3連休の中日なのに、大勢の方が集まってくださいました。でも、それだけの値打ちがあったと思います。
NPOと政府
政府の役割変化
内閣が、国民生活を課題に取り上げました。「安心で質の高い暮らし」です。そこでは、「消費者・生活者の視点から、安心できる生活環境の実現を目指すプロジェクトを新たに立ち上げました」とあり、国民生活の基本である「食べる」「働く」「作る」「守る」「暮らす」を対象としています。
私は、政府の役割が生産者振興から生活者保護に変化しつつあり、また、そうなるべきだと主張しています。例えば、「再チャレンジ支援施策に見る行政の変化」月刊『地方財務』(ぎょうせい)2007年8月号をご覧ください。そこに掲げた表は、「行政の変化」に載せました。今回の取り組みは、我が意を得たりと思っています。
行政の変化
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項目
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これまでの行政
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これからの行政
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役割
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経済発展と近代化
産業振興
行政サービス拡大
行政が先頭に立って指導
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困っている人を支援
様々な暮らしが成り立つよう制度を見直す
家庭の問題も、公が支援
行政はセイフティネット
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対象
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生産者
企業、組織、業界
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生活者、弱者
個人
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手段
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モノ(社会資本)をつくる
行政サービスを提供する
お金を配る
法律で規制する
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人を誘導する
社会の仕組み、習慣、意識を変える
ビジネスにのせる
NPOとの協働
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評価
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予算や人員(入力)で評価
できたモノの数(数値)で評価
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成果で評価
数値で測れないことも多い
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手法
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お金を配る
箱モノ中心
作ればすむ
法律制定
目的別縦割り組織
窓口で待つ(窓口行政)
行政が直営
国が指示
外国から制度を輸入
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相談に乗る
施設でなく仕組み
継続が重要
啓発
窓口一元化
出かけていく(出前行政)
ボランティア、NPOとの協働
地域で問題を解決
地域で問題を拾い上げ
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