カテゴリーアーカイブ:社会

10代の7%SNS依存疑い

2026年5月16日   岡本全勝

5月6日の日経新聞に「10代の7%SNS依存疑い、若年層ほど割合高く 全国調査」が載っていました。
・・・SNSを使う時間を減らせないなど依存傾向があり「病的使用」を疑われる人が10代で7.0%を占め、他の世代より割合が高いことが、国立病院機構久里浜医療センター(神奈川県横須賀市)の全国調査で分かった。20代は4.7%、40代以降は1%未満だった。
調査は昨年1〜2月に実施。全国約400地点の住民計9千人(10歳以上80歳未満)を無作為抽出してアンケート用紙を送付し、4650人が有効回答を寄せた。

SNSの病的使用の疑いは海外で開発された手法を用いて評価。過去1年間に「使う時間を減らそうとしてもうまくいかないことがあったか」「費やした時間について両親や友人にいつもうそをついていたか」など九つの質問に「はい」か「いいえ」で答えてもらった。五つ以上に「はい」と答えた病的使用が疑われる人の割合を年代別にみると、10代7.0%、20代4.7%、30代1.1%、40代0.8%、50代0.6%などだった。
病的使用が疑われるグループでは、ネットの利用時間が1日に「6時間以上」の人が平日で30.0%、休日で62.0%を占め、そうでないグループより割合が高かった・・・

誰とも話さない日がある人、22%

2026年5月15日   岡本全勝

4月26日の朝日新聞「誰とも話さない日はありますか?」から。

・・・在宅勤務の浸透、ネット通販の拡大、セルフレジの普及……身の回りが大きく変わりつつあります。これらはすべて、会話する人の数や言葉の量を減らす方向で影響を及ぼしそうです。一方で人間は社会的な動物とも言われます。そこで、読者のみなさんにうかがいました。誰とも話さない日はありますか?・・・

週1日以上、誰とも話さない日があるか尋ねたところ、「いいえ」が78%。最大の理由は、同居する家族がいること。なかでも配偶者・パートナーと話す人が圧倒的だった。次には会社勤めが入った。同僚、取引先、顧客をはじめ、話し相手は数多いだろう。続いて近所の人とのあいさつや立ち話。散歩や買い物の途中で出会うことが多いようだ。
人間のほかに、会話相手にAIを選ぶ人は今や珍しくない。

一方で、「はい」は22%。理由の最上位は一人暮らしだ。配偶者・パートナーが亡くなる、子どもが独立する、といった例も多くみられた。2位は、みずから進んで一人で過ごすのが好きだとする声だ。趣味に没頭するほかに、休日ぐらいは息抜きしたいという。定年退職がきっかけだとする人も少なくない。勤めをやめ、社会とのつながりが細くなった印象だ・・・

言葉は人をつなぐか、離すか

2026年5月10日   岡本全勝

人は、言葉を使って会話することで、他者とつながりをつくります。ところが、人を離す機能も持っています。
一つは、外国の方と話す場合です。言葉が通じず、困ります。

もう一つは、日本語なのに、意味が通じない場合です。私の意図と違って取られる場合があります。言葉足らずの場合もあります。同じ単語を、別の意味に取ってしまう場合もあります。
時には「そんなことを言っていない」と、険悪になる場合もあります。しかも、親しい人との間で起きるのです。

親しくない人との会話は、通じるかどうかを気を遣って話します。また、通じないこともあるので、それを織り込んで話します。なので、行き違いは減ります。ところが親しい人との会話は、お互いがわかっているだろうとの前提で話すので、行き違いが生じます。主語を省略することも多いので。親しいが故の、行き違いです。
みなさんも、そんな経験はありませんか。

SNSはたばこと同じ運命か

2026年5月10日   岡本全勝

4月24日の日経新聞、サラ・オコナーさんの「SNSはたばこと同じ運命? 喫煙、低所得者は抜け出せず」から。

・・・SNSは2026年に入って、かつての「ビッグ・タバコ・モーメント(たばこ業界が社会的責任を問われるようになった重大局面)」が到来したときのような論調に直面している。規制当局や裁判所によるテクノロジープラットフォームへの監視が厳しくなっていることが背景にある。そのためSNSを批判する人々が、たばこに対する世論が「よくない」という方向へ転じたように、同じような変化がSNSにも訪れることを期待するのもよくわかる。
20世紀中ごろの米国では成人のほぼ半数が喫煙者だったが、その割合は2020年には13%前後にまで低下した。しかし、喫煙率が低下したとはいえ、そこには1つ、不都合な事実があった。
最も貧しい人々の多くが、依然として喫煙から抜け出せずにいたという事実だ。では、SNSの利用についても同じことが起こるのだろうか――。

米国の医学史学者、アラン・M・ブラント氏が著書「たばこの世紀」(邦訳未刊)で指摘しているように、たばこはかつて「まさしく大衆が好む商品で、喫煙は人々の典型的な習慣行動だった」。米誌「アメリカンマーキュリー」は1925年に、たばこを「日常的に使われる最も平等な商品だ」と評し、多くの場合、銀行家も靴磨きもたばこの好みが一致していると記している。
しかし、喫煙と肺がんに因果関係があることを学者たちが指摘し始めると、その情報をいち早く受け入れたのは大学卒の人々だった。ある調査によると、米国ではこの問題が初めて一般メディアで取り上げられてから間もない1954年に、高学歴層の間ではすでに喫煙率は低下し始めていた。
その記事には、その後の動向を予測するコメントもいくつか紹介されていた。ある学者は、喫煙者が減っていくペースは一定ではないものの、「今後20〜25年の間に消滅するだろう」との見方を示していた。別の識者は、喫煙のパターンが社会経済的な格差をさらに固定・強化することになると指摘し、「喫煙に起因する疾患は、今後、ますます階層によって左右される現象になっていくことは間違いない」と語っていた。
そして今、後者の予測が正しかったことが明らかになっている。しかも、それは米国に限った話ではない。
十分な教育を受けられなかったり、支えてくれる仲間がいなかったり、適切な医療を受けられなかったりすると、依存性のある習慣を断ち切ることや、そもそもそうした癖が身につかないようにすることはさらに難しくなる。

SNSの利用も同じような道のりをたどっていく可能性があるのだろうか――。
「スマホとは無縁の子ども時代」やスマホの利用時間に制限を求める動きは、主に中間層の親が推進しているように思える。彼らは、SNSの利用が若者のメンタルヘルスに悪影響をもたらすことを示す新たな研究(ただし、依然として議論の余地はある)に極めて強い関心を寄せている。また、経済的に恵まれない若者がSNSで好ましくない体験をしやすいことを示す証拠もいくつかある。
それでも、喫煙とSNSの間には重要な違いがある。喫煙者になるかどうかを決定づける大きな要因の一つは、親が喫煙していたかどうかということだ。だがSNSの場合、たとえ子どもに利用を制限していても親自身が利用する習慣を断ち切っているということを示す証拠は(まだ)あまり目にしない。これはもっともかもしれない。

いずれにせよ、喫煙の減少が所得層の違いを超えて均一のペースでは進まなかったことは有益な教訓だ。中毒性のある製品は、あまり注目を浴びなくなっても長く存続する。そして、それらが中毒性があるうえに有害性も併せ持つ場合、それは社会の不平等を映し出す鏡となるだけでなく、それを増幅させる要因にもなり得るということだ・・・

デジタルごみ屋敷

2026年5月7日   岡本全勝

5月2日の日経新聞に「写真撮影、世界で1日53億枚 スマホの「デジタルごみ屋敷」化どう防ぐ」が載っていました。
・・・大型連休まっただ中。観光名所やご当地グルメをスマートフォンで撮影する人も多いだろう。世界では1日平均で53億枚もの写真が撮影されているという。何気なく撮ったその1枚、見返すことはあるだろうか・・・

アメリカの調査団体の推計では、1日に撮影される写真は世界で約53億枚。2025年では約2兆1000億枚です。スマホで撮影される写真が9割を占めます。フイルムカメラとは違い、フイルム代や現像代を気にしなくてすみます。保管にも場所を取りません。そして、知人に送るだけでなく、世界に発信できます。

便利になったのは良いのですが、それには代償を伴います。スマホの中が「デジタルごみ屋敷」になって、価値ある写真が大切にされず埋もれてしまうのです。まあ、世間には迷惑をかけませんが。記事で紹介されている例では、ある人のスマホに保存してある写真は約2万枚とか1万枚です。海外旅行や孫の写真などなど。思い出が詰まっているのですが、探すのが一苦労です。
記事で紹介されている写真整理法は次の通り。
撮影したらすぐに見返すこと。好きな写真は「お気に入り」に入れて、ほかの写真を削除すること。溜まった写真は分類すること。
100枚を超えると、見ることはなくなりますね。1年12枚(1月1枚)でも、10年で120枚になります。

紙の写真の整理も問題です。「実家じまい」で大量のアルバムの処理に悩む人も多いです。家庭を訪問して、写真整理の手伝いをしてくれるサービスもあるそうです。
私はあるときから、写真は撮らない、写らないことにしました。それでも、講演会やキョーコさんとの旅行で撮られます。ホームページに載せるもの、パソコンに保管する少しのものを除いて、さっさと削除します。とはいえ、私も紙の写真が、子どもの頃のものからたくさん箱に溜まっています。もう見ることもないのでしょうが。