カテゴリー別アーカイブ: 社会と政治

社会と政治

非常識な110番

6日の読売新聞が1面で、「非常識110番、急増」を伝えていました。
・・緊急性のない110番や事件事故と関係のない相談に、各地の警察が苦慮している実態が読売新聞の調査で明らかになった。中には「雨が降ってきたので家に送って欲しい」という要求まであった。「○○さんの自宅の電話番号を教えて」と110番を電話番号案内代わりに使うケースや、「新しく買った携帯電話の電源が入らない」といった相談のほか、「公衆トイレにいるが、紙が切れて困っている。持ってきて」など私的な要求が目立っている・・ゴキブリ駆除に来てくれというのも。
みんなが払っている税金を、そんなものに使わないでくださいよね。便利屋さんを紹介して上げてください。警察も、便利屋さんの営業を妨害(民業圧迫)してはいけません。

世界各国の日本評価

2日に、東南アジア6か国の日本観を紹介しました。イギリスBBCの世界調査を、務台クレアロンドン事務所長に教えてもらいました。世界34か国で、各国ほぼ1,000人ずつにインタビューしたものです。質問内容は、28か国とEUについて、世界への貢献度(世界によい影響を与えているか、悪い影響を与えているか)をどう見ているかです。
日本への評価は、非常に高いのです。全体での良いという評価(56%)は、ドイツとほぼ同率の2位。悪いという評価(21%)も、ドイツに次いで下から2番目です。国別でも、ほとんどの国が、日本を良く評価しています。アメリカやイギリスでは、70%の人が良く評価してくれています。問題は、悪いという評価をしているのは2か国なのですが、それがお隣の中国と韓国だということです。
詳しくは、原文をお読みください。日本についての結果は、p10に出てきます。

東南アジアの日本観

NHKニュースによると、外務省が東南アジアの6か国(インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム)で行った世論調査で、日本は信頼できるとした人は90%を超えました。ただし、今後の重要なパートナーとしては中国をあげた人が最も多く、日本は2位でした。

歴史認識と報道

21日の朝日新聞に、独仏合同テレビ幹部の発言が載っていました。ドイツとフランスの公共放送同士が、共通のチャンネルを立ち上げ、一緒に番組を作っています。かつて戦争を繰り返した隣国同士です。言葉と文化も違うという指摘に対し、そもそも文化の定義が違うこと。フランス人の文化は、美術、音楽、演劇だが、ドイツ人にとっては政治経済や社会問題も含むと答えています。
日本やアジアでは、そのようなことは、いつか可能でしょうか。

構造的権力

谷口智彦『通貨燃ゆ』(日本経済新聞社、2005年)p54以下に、スーザン・ストレンジ(イギリスの経済学者)の考えである「構造的権力と関係的権力」が、引用されています。
・・関係的権力とは、甲が乙をして、無理やり甲の意図通りのことをせしめる力を言う。それに対して構造的権力とは、物事がどんなふうに起きていくべきか、決める力を言う。国家が国家と、人間集団や企業集団と、どんな関係を結ぶかその枠組みを形づくる力を言う
それが露骨な権力の行使であることを意識しないまま、させないまま、ある種の行為へと人を導いていく枠組みというものが世の中にはある。そういう枠組みの中にいったん入れてしまえば、後は当人たちが自発的に求められる行動を取ってくれるから、あえて力を行使する必要すらない。そんな枠組みをつくり、維持する力こそは、構造的権力である。
具体的には、英語メディアが世界を覆う状況、ドルが基軸通貨であることなどです。