カテゴリーアーカイブ:著作と講演

和歌山県で震災対応の講演

2018年7月30日   岡本全勝

今日は、和歌山県市町村長防災研修会の講師に行ってきました。
和歌山県と奈良県(十津川)は7年前に豪雨による大きな被害を受けました。また、南海トラフによる巨大津波が予想されています。そこで、このような研修をしておられるようです。知事を含め、130人の方が熱心に聞いてくださいました。
災害は一つひとつ内容が違うので、これが定番の防災・救助・復興だというものはありません。しかし、経験しておくことや、経験談を聞くことはとても重要です。
和歌山県は、今回の西日本での豪雨災害についても、広島県に職員を送って応援するとともに、学ばせておられます。7年前に大災害を経験しておられますが、7年経つと、職員も異動しています。記憶を新たにする必要があるのです。

今日は、新幹線で新大阪まで2時間半、そこから特急で、和歌山市まで1時間の道のりでした。帰りも同じです。
慶應大学の期末試験の採点が残っているので、100枚持ち込んで、行きと帰りの新幹線でせっせと採点に励みました。
新幹線の中は、邪魔が入らないのではかどります。少々揺れることと、周りは夏休みの旅行客が多く「私は何でこんなことをしているんだ」と疑問がわくことが、欠点ですが(苦笑)。
昨日は富山へ、明日は福島です。

千葉県町村会研修

2018年7月25日   岡本全勝

今日7月25日は、千葉県町村会・総務課長研修で、17人の総務課長さんに講演してきました。
町村役場では、総務課長は、町村長・副町村長に次ぐ、ナンバー3です。仕事はもちろん、組織と人事管理を背負っています。
「このようなことに悩んでおられるだろう」と考えて、仕事の仕方、特に部下指導についてお話ししました。
50歳を超えた方々なので、90分座って聞くのはしんどいだろうなと思いましたが、全員熱心に聞いてくださいました。もっと笑ってくださっても、良かったのですが(苦笑)。

最近、『明るい公務員講座』を読まれた自治体から、研修の講師依頼がいくつもあります。拙著が他に類書がないように、このような内容をしゃべる講師がいないのでしょうね。

長野市役所職員研修

2018年7月4日   岡本全勝

今日は、長野市役所まで、職員研修の講師に行ってきました。約300人の管理職の方が、熱心に話を聞いてくださいました。
皆さん、部下職員、後輩の育成に悩んでおられます。そして、働き方改革が求められています。さらには、国や県の指示を待って仕事をしておれば良かった時代から、自ら課題を見つけ、解決しなければならない時代になりました。この30年間で、企業も自治体も、置かれた環境が大きく変わりました。
いつものように、私の失敗談と、そこから得た教訓をお話ししました。具体性があって、わかりやすいと思います。

久しぶりの長野市なので、朝早い新幹線で行って、町を案内してもらいました。善光寺の門前で、町の活性化に取り組んでいる実例を見てきました。
街並み保存や景観行政は、全国に行き渡りました。しかし、建物と道路を整備しても、そこでなりわいが成り立たないと、にぎわいは続きません。街づくり行政も、新しい段階に入っています。
うれしいことであり、少々残念なのは、活躍しているのは若者、ヨソ者であって、市役所の公務員の姿が見えないことです。補助金行政では、にぎわいは戻りません。
市役所の椅子に座っているのではなく、また私の講演を聴くより、町で具体の活動をした方が、効果がありますよ。しかしそれは、座っていることより、しんどいことです。

日経新聞、私の発言「霞が関 政策勝負」

2018年7月4日   岡本全勝

7月4日の日経新聞の特集「ゆがむ統治、私の処方箋」に、私の発言「霞が関、政策勝負」が載りました。先週連載された「政と官 ゆがむ統治」の関連記事です。

かつて言われた「官僚主導」から、「政治主導」に変わりました。その際の、政治家と官僚との役割分担に対応し切れていないというのが、私の趣旨です。
官僚が国民から評価されるためには、社会の問題を拾い上げ、それに対する政策を提言し、決まったことを実行することです。

官僚は政策で勝負すべきです。そういう観点で見ると、官僚たちは政策を問うていません。担当する分野の課題と政策を、公の場で発言していないのです。ここでは、各局長が所管分野の課題を対策を公表することを、提言しました。
例えば、各省や各局には、多くの場合に関係する機関誌があります。しかし、そこに、局長や課長の意見は載っていないのです。成立した法律や決まった予算などの解説はありますが。各省が出している白書は、決まってからのものです。また、ある分野での専門家になるために、学会などでも発言すべきでしょう。

「官僚は匿名性で仕事をすべき」という考え方もありますが、私は違うと思います。誰がやっても同じ、ではありません。また、誰がやったか分からないようでは、責任の所在が不明です。
官僚たちにとって、出世することも重大な関心事でしょうが、そのためには政策を提言しそれを実行することで、評価してもらうべきです。
公務員一般には、業績評価が行われています。期首に自己申告し、期末に評価を受けるのです。その政策提言を通じた高級官僚向け手法、しかも公開のものと考えてください。

5月23日の毎日新聞「論点 国家公務員の不祥事」にも、官僚論を述べました。趣旨は、変わっていません。いまの官僚たちの「混迷」は、構造的なものであること。それを改善するには、政策で示す必要があることです。

文中にある、麻生内閣の政策体系は、総理官邸のホームページに載っています。「麻生内閣の主な政策体系 私の目指す日本」の図。

日経新聞夕刊コラム終了

2018年6月30日   岡本全勝

日経新聞夕刊コラム連載が、終了しました。全部で25回でした。
お読みいただいた方々に、お礼申し上げます。読まれた感想は、どうだったでしょうか。

(元)官僚という立場ゆえ、何かと制約はあります。でも、私は楽しく書かせてもらいました。行政の話ばかりでは、面白くないですよね。これまで考えていたこと、経験したことの中から、紙面にふさわしい主題を選びました。話題はたくさんあって、選ぶのに苦労しました。知人から「××については、書かないのか」という催促もありました。
「けっこう、好きなこと書いているじゃないですか」「官僚として、ギリギリのところを書いていますね」といった感想も寄せられました。ある人からは「新聞、それも一面に嫁さんの名前を書いて、ヨイショするとは」と、あきれられました(苦笑)。

25回は、次のように分類できます。
大震災関係 1、2、3、10回
官僚経験 4、5、6、8、9、14、15、22、23回
行政論 11、16、17、18、19回
私生活 7、12、13、20、21、24、25回

喜多・日経新聞会長から「途中で息切れしないように」との助言をもらっていたので、連載を始める前に、粗々の全体構想を考えました。
大震災の厳しい話、やや専門的な官僚論、高円寺のカエルと、固いものから柔らかいものまで混ざっていましたが、計算の上なのです。
話は具体的になるように、必ず私の経験を書き込んだので、「自慢話」ようになったものもあります。全回を通しての主題を、「官僚の生態学」「官僚が考えていること」としたので、どうしてもそのようになります。御理解ください。

締めきりに追われるのは、精神衛生上良くないので、原稿は十分な余裕を持って提出しました。
苦労といえば、決められた字数に納めることでした。でも、字数制限なしで長々と書くより、わかりやすい切れ味のよい文章になったと思います。
厳しい指摘と適切な助言をくださった編集者のSさんと、鋭い指摘をしてくださった校閲の方に、あらためてお礼を申し上げます。

新聞のコラムの連載は、かつて書いたことがあります。鹿児島県財政課長の時、地元の南日本新聞夕刊に、3か月間、10回書きました。 昭和63年、33歳の時です。若かったですね。もう30年も前のことです。このときも、親しい新聞記者さんに意見を聞き、加筆して活字にしてもらいました。

終わってしまうと、あっという間でした。また、このようなコラムを書く機会があれば、うれしいですね。
半年間、お付き合いいただき、ありがとうございました