カテゴリーアーカイブ:著作と講演

連載「公共を創る」第26回

2019年11月30日   岡本全勝

連載「公共を創る 新たな行政の役割」の第26回「公私二元論から官共業三元論へ 政府と共助と企業が支える公共」が、発行されました。

前回、公私二元論に代えて、官共業三元論で社会を見ることを提唱しました。三元論で社会を見ると、二元論では見えなかったことが見えてきます。公私二元論は、国家が民間を指導します。かつてのドイツ国家学、明治以来の日本です。他方でアメリカ社会学では、自治体や政府も、会社と同じように、住民が自分たちのために作ったものです。

公・公共という言葉を、政府、世間、良い社会という使い方に分類すると、私の連載では「良い社会」を対象にします。それは、どのようにしたら創ることができるか。
そこには、他者とのつながりがあり、慣習として引き継いでいく必要があります。この慣習をどのようにしてつくり、引き継いでいくか。それを議論します。

滋賀県市長会で講演

2019年11月22日   岡本全勝

今日は大津市で、滋賀県市長会の管理職研修に行きました。県内の市役所から200人の方が集まってくださいました。
いま市役所で忙しい部局は、子供子育て関係です。待機児童を減らす対策、無償化の対応などです。
今後の市役所の業務は、子供、孤立、高齢者といった分野になるでしょう。
例えば、公営住宅はこれまで作ることが課題でした。数はそろったので、増やすことより、そこに住んでいる人の孤立、孤独死が課題になっています。
お金で作ることができる建物と違い、この分野は対人サービスで、手法が難しいです。

連載「公共を創る」第25回

2019年11月15日   岡本全勝

連載「公共を創る 新たな行政の役割」の第25回「公私二元論から官共業三元論へ 公私二元論の問題」が、発行されました。

前回、二つの公私区分を説明しました。その一つめの、国家を公とし市民社会を私とする区分は、近代市民社会で誕生しました。支配者が、個人の生活に恣意的に介入するしていた封建時代から、市民革命によって個人の生活や経済活動を独立させようとしたのです。そのために、国家と市民社会の間に、線を引こうとしました。
もう一つの公私区分は、市民社会の中で、世間を公とし家庭を私とする区分です。これも、家庭は個人の城であり、国家は家庭に入ってはならないものとされました。
この2つの公私区分は、それだけの意図があったのですが、他方で副作用も生みました。社会では資本家と労働者の不平等を隠し、家庭では夫と妻との不平等を隠しました。
さらに、「自立した市民社会」という理想像は、自立できない人を忘れていました。

公私二元論に替えて、私は官共業三元論を提唱しています。政府部門と民間非営利部門と市場経済部門の三つで考えるのです。
三元論で社会を見ると、二元論では見えなかったことが見えてきます。

札幌で講演

2019年11月14日   岡本全勝

今日は、札幌に行ってきました。北海道市町村振興協会主催の、市町村職員研修会です。200人の職員が、熱心に聞いてくださいました。
題は、働き方改革です。このホームページで、いろいろと問題提起し、対策を述べていることを、お話ししました。
皆さん、中堅幹部として、自分の仕事の仕方、そして部下の指導に悩んでおられます。今回も、私の経験(失敗)を踏まえ、実例を入れて話しました。「明るい課長講座

札幌は、講演が終わった頃には雪が舞っていました。これから冬になるようです。

連載「公共を創る」第24回

2019年11月9日   岡本全勝

連載「公共を創る 新たな行政の役割」の第24回「公私二元論から官共業三元論へ 公私の区分」が、発行されました。

今回から、第2章「暮らしを支える社会の要素」に入ります。
第1章では、東日本大震災を素材に、町を再建するには何が必要かを考え、再チャレンジ政策を素材に、成熟社会日本の課題を考えました。
第2章と第3章では、これらの議論を発展させて、私たちが暮らしやすい社会とは何か、それを誰がどのようにしてつくるかを、議論します。

第24回では、まず社会とは何か、そして社会と行政との関係を考えます。そのために、公私の区分を議論します。
公私の区分には、2つのものがあります。一つは、国家を公とし、市民社会や市場経済を私とする区分です。もう一つは、その市民社会の中で、世間を公とし、家庭を私とする区分です。

参考に、サッチャー元イギリス首相の有名な言葉「社会など存在しません」を紹介しました。うろ覚えだったので、回顧録で見つけようかと思いましたが、インターネットの検索ですぐに出てきました。サッチャー財団のサイトなので、確かです。便利なものです。