カテゴリーアーカイブ:著作と講演

市町村アカデミー機関誌2026年冬号

2026年1月5日   岡本全勝

市町村アカデミー機関誌「アカデミア」2026年冬号が発行されました。拙稿、学長連載「これからの時代に求められる自治体職員像」第3回「職場を支えているという自覚-中堅職員の役割」が載っています。前学長なのですが「学長連載」となっています。

今回は、「中堅職員の役割」についてです。
職員としての経験を積み、中堅と呼ばれる立場になりました。あなた自身は、まだ一職員の気持ちでいるかもしれませんが、同僚や後輩だけでなく、上司や他の部署からも頼られています。そして、管理職を目指す位置にいます。毎日、忙しく仕事を処理していることでしょう。しかしそれだけでは、もう一段上の能力は身につきません。立ち止まって、あなた自身を見直してみましょう。

あなたに期待されていることの一つ目は、職場の中心になることです。あなたは、職場の中心となっています。自分の仕事を手早く処理することとともに、同僚や部下たちの仕事ぶりに気を配ることも必要です。期待されていることの二つ目は、上司を支えることです。
今の職位で満足せず、さらに上を目指しましょう。今のあなたに、管理職になるには欠けている要素は何でしょうか。長所を伸ばすためにも、欠点を修正するためにも、あなたが自分自身を見直すことは重要です。一人で満足したり悩んだりせず、他人の意見を聞きましょう。

第2回「管理職の役割-はまるな四つの落とし穴
第1回「これからの自治体職員像ーあなたに求められていること

『Public Administration in Japan』閲覧者数

2026年1月2日   岡本全勝

2024年秋に出版された『Public Administration in Japan』について、昨年暮れに、国際行政学会(International Institute of Administrative Sciences IIAS)の編集長から、日本の編者に次のような連絡が来たとのことです。
「The book on "Public Administration in Japan" already has 110k chapter downloads.」

オープンアクセス(インターネット上での無料閲覧)の威力ですね。私の執筆した「第19章 Crisis Management」も5000を超えています。紙の本が5000部も売れたら、うれしいですが。

「公共を創る」目次の変更

2025年12月26日   岡本全勝

ホームページが不具合の間に、連載「公共を創る」は、きちんと発行されました。各回の概要は、おいおい遡って載せる予定です。
それとは別に、全体構成を見直し、目次を変更しました。現在執筆している「3 政府の役割の再定義(連載第151回~)」が長くなりすぎたので、次のように分割しました。
(1)社会の変化と行政の役割(2)官僚のあり方(第170回~)(3)政治の役割(第199回~)(4)政治主導に向けて(第226回~)(5)新自由主義的改革の代償(第240回~)

なんと、第151回は2023年5月の記事です。長くなったものです。
この節が終わると、いよいよ、まとめに入るつもりです。

連載「公共を創る」第244回

2025年12月26日   岡本全勝

12月25日に、連載「公共を創る 新たな行政の役割」の第244回「政府の役割の再定義ー地方自治体の「内包と外延」」が発行されました。新自由主義的改革の行き過ぎを反省し、地方自治体の在り方を、その役割にさかのぼって考えています。

官共業三元論で見ると、政府部門、市場部門、非営利部門がそれぞれ得意なものを提供し、公的・私的といったサービスの区別はなくなります。そしてこの三つの部門の「上に」、政府がもう一度出てきます。こちらの政府の役割は、公共的なサービスが継続的かつ安全、公平に行われるよう、ルールを設定すること、各主体を誘導し監視することです。また、企業やNPOだけで提供できない場合は、支援するという役割を持ちます。
地域の経営という視点で考えると、地方自治体の役割は、地域の暮らしに必要なサービスが提供されるよう、それら全体について目配りし、足りない部分を補うことです。

これからの地方自治体の在り方を考える際には、役所そのものを対象としているだけでは不十分であり、地域の状態とその中での役所の役割を対象としなければならない、ということになるでしょう。私は、この違いを「内包と外延」と表現しています。専門的な定義は置いておいて、ここでは「内容を深掘りすること」と「周囲を見渡して置かれた立場を考えること」と理解してください。
人口が減少し活力が低下する地域では、役所が従来の施策を実施するだけでは、地域を維持できなくなりました。総合計画もそのような観点から、見直す必要があるでしょう。もっとも、行政の範囲外の分野は民間の力に頼るので、目標や手法について同じような位置付けにはできませんから、新たな整理が必要になります。
例えば、福島県の総合計画(2021年策定)は、県の事情により、東日本大震災からの復興・再生と、地方創生・人口減少対策を重要課題としています。そして目標を、ひと・暮らし・しごとの3分野それぞれについて掲げています。課題と目標は明確です。その際に、SDGs(持続可能な開発目標)の理念を踏まえて、目指す将来の姿を描いています。