カテゴリーアーカイブ:社会の見方

アルファベット単語、回答

2020年9月7日   岡本全勝

アルファベット単語」の回答です。主に、ウィキペディアを頼りました。

PCR polymerase chain reaction ポリメラーゼ連鎖反応。遺伝子解析に使われる技術。新型コロナウィルスで有名になりました。内容は難しいので、調べて下さい。
PCB Poly Chlorinated Biphenyl ポリ塩化ビフェニル。変圧器などの絶縁体に使われた化学物質。毒性が高く、社会問題を引き起こしました。
BCP Business continuity planning 事業継続計画。災害などが発生したときに、損害を最小限に抑え、事業の継続や復旧を進めるための計画。
TPP Trans-Pacific Partnership Agreement 環太平洋パートナーシップ協定。環太平洋地域の国々による経済の自由化を目的とした、多角的な経済連携協定。

SDG Sustainable Development Goals SDGs 持続可能な開発目標。国連が定めた17からなる目標。
ESG Environmental, Social, and Corporate Governance  環境、社会、企業統治の頭文字。企業の長期的な成長のためにこれらの観点が必要という考え方。
CSR Corporate Social Responsibility 企業の社会的責任。企業が倫理的観点から事業活動を通じて社会に貢献する責任。

GPS Global Positioning System 全地球測位システム。衛星によって地球上の現在位置を測定するための装置。
SNS social networking service 「社会的な繋がりを作り出せるサービス」「インターネット上で人と人のつながりや交流を行う仕組」と解説されていますが、いまいちよくわかりませんね。

身の回りには、もっといろいろ例があるのでしょう。考えてみて下さい。

アルファベット単語

2020年9月6日   岡本全勝

このホームページ定番の、カタカナ語批判です。
ものごとの略称として、アルファベットの単語が、日本語の文章の中で多用されるようになりました。これって、困るのですよね。その時はわかったような気になるのですが、正確には内容を理解していないことが多いのです。そして、覚えにくいのです。漢字なら想像がつくのですが、アルファベットでは推測もできません。

次の単語は、皆さんも目にしたことがあると思います。何の略称かわかりますか。その意味を、子どもに説明できますか。
PCR
PCB
BCP
TPP

SDG
ESG
CSR

GPS
SNS

回答は次回に

歴史の危機、社会の価値観の転換期

2020年9月5日   岡本全勝

8月31日の読売新聞文化欄、佐伯啓思・京大名誉教授の「歴史の危機 安倍政権の限界」から。

・・・いまから100年ほど前、スペインの文明論者であるオルテガは、その時代を「歴史の危機」と呼んだ。従来の価値観がうまく機能せず、新しい価値観はまだ姿を見せない。そのはざまにあって、人々の信念は動揺し、世の中はせわしなく変動する。
オルテガは、100年、200年単位の長い歴史を展望しているが、10年、20年単位の、いわばその「ミニ版」もありうる。

第2次安倍政権以降の7年8か月はまさに、歴史が動揺する時期であった。冷戦終結以降、当然とされた、グローバリズム、IT革命による経済発展、民主主義の政治、アメリカの覇権は、急速に陰りをみせ、問題を生み出している。中国の覇権主義、トランプ米大統領の就任、欧州連合(EU)での右派台頭は、如実にそれを示している。グローバリズムは富の格差や国家間競争をもたらし、IT革命は情報をめぐる世界的な覇権競争を生み、民主主義は往々にして政治を不安定化させ、アメリカの覇権はリーマン・ショック以来、地に落ちた。かくて、従来の価値観は失効しつつあるが、新たな価値観はまだ見えない。世界史の動乱期である。
こんな状態でかじ取りをする政治的指導者はよほどの覚悟と信念がなければならない。民主主義国の指導者が、世界中で民意や国際情勢に翻弄され続けているのも当然であろう。

しかも日本の場合、それに加えて、東日本大震災からの復興、デフレ経済、中国や北朝鮮からの脅威、人口減少や高齢化などがのしかかっていた。気の遠くなるような話である。安倍首相が政権運営を負託されたのはこのような困難の真っただ中であった・・・

拙稿「公共を創る」も、日本社会について、平成時代、令和時代が日本の転換点であることを議論しています。ただし私の議論は、日本の内なる社会が変わったことです。

内海健著『金閣を焼かなければならぬ 林養賢と三島由紀夫』書評

2020年9月5日   岡本全勝

先日この欄で紹介した、内海健著『金閣を焼かなければならぬ 林養賢と三島由紀夫』(2020年、河出書房新社)。9月5日の朝日新聞の書評で取り上げられていました。評者は、石川健治・東京大学教授(憲法学)です。

・・・金閣を炎上させた若き僧侶・林養賢に対して、精神科医の「メタフィジカルな感性」を駆使して肉薄し、人間と社会、文学と制度、主観的精神と客観的精神の根本問題に迫ろうとした、全体化的モノグラフの傑作。
各分野の古典へ目配りを怠らず、常に地図を示しながらのナビゲーションは、読者に安心と納得を与える練達の臨床医の筆である・・・

・・・出来事としての「分裂病」へのアプローチは、「了解が挫折したところから始まる」。「社会というフレーム」にぶつかって初めて像を結ぶ「狂気」を主題化するためには、彼が抗った「得体の知れぬ他者」としての「言語」「社会」「制度」「権力」を問うと同時に、そこで彼が示した「実存の強度」そのものに向き合う必要がある。
著者は、「語り得ぬもの」としての金閣放火にとどまらず、養賢と三島のその後をも執拗に追跡する。問題意識の拡がりは、1968年のパリ5月革命に想いを馳せるあとがきにも明らかだ。何を引き出すかは、読者次第だということだろう・・・

外国人労働者の就労手続き代行会社

2020年9月3日   岡本全勝

8月26日の日経新聞「挑戦者たち」は、ジョバティカルCEOのカロリ・ヒンドリクスさん「旅と働くは両立できる 国境越えて自由に」でした。
ジョバティカルは、外国人が企業で働く際の橋渡しをします。求人サイトではなく、移民局などへの手続きを代行するのです。ベルリンでの例では、労働許可を得るのに90日かかったのが、3~5日でできるそうです。初めての人にはわからないことばかりでしょうからね。
ヒンドリクスさんは、エストニア出身、1983年生まれで37歳です。20代後半はアメリカのシリコンバレーで、起業を学んでいました。

・・・そこはグーグル、アップル、ネットフリックスといった名だたるIT企業が本社を置く、世界のスタートアップの聖地。ある朝のこと、海辺をランニングしながら「こんなにも成長企業が集積しているのはなぜだろうか」と考えた。たどり着いたシンプルな答えがそのままジョバティカルの構想になる。「世界中から人材が集まっているからだ。企業と人材の国境を越えた結びつきが、きっと新しい時代を動かしていく」
外国を旅しながらIT職などで働きたい「デジタルノマド」と、国籍を問わず優秀な人材を獲得したい企業をつなぐ求人サイト「ジョバティカル」はブームを巻き起こした。米国、インド、ブラジル、ロシアなど世界の好奇心旺盛な若者らがエストニア、シンガポール、マレーシアなどに渡っていった。

ところが、ヒンドリクスはある疑問を抱えるようになる。「求人サイトよりも、雇用手続きの支援に集中すべきではないか」。企業が採用を決めても手続きが滞るケースが相次いでいたからだ。大使館や移民局に書類を提出し、国籍によっては審査で延々と待たされる。「働きたい人がいて、雇いたい企業があるのに」。ソ連崩壊前後のあの行列が脳裏をかすめた。
そして19年、求人サイトを畳み、雇用支援サービスに大きくかじを切った。エストニアはもちろん、独ベルリン移民局とも提携。ジョバティカルのシステムにパスポート情報などを登録するとシステム接続する移民局に電子申請され、わずか3~5日で労働許可が下りる。スペイン当局とも提携関係にあり、英、仏、フィンランドとも交渉中だ。将来的には日本を含むアジアにも広げる・・・