カテゴリー別アーカイブ: 身の回りのこと

オードトワレ、ヴィスコンティ

マリア・ベロンチ著『ミラノ―ヴィスコンティ家の物語』(1998年、新書館)を、読みました。少し前に本屋で見つけて、積んであったのですが、寝転がって読むにはちょうど良いので。13世紀末から15世紀半ばまで、イタリアのミラノさらにはロンバルディア地方を支配した、ヴィスコンティ家のお話です。まあ、戦争と謀略の連続ですね。
映画監督のルキノ・ヴィスコンティは、この一族です。自動車のアルファ・ロメオのエンブレムは、この家のマムシ(蛇)を使っているのは有名です。さらに、香水の「ヴィスコンティ・ディ・モドローネ社」は、係累なのでしょうね。
20年ほど前に、香水の専門家に、「日本の男性でも使えるオード・トワレってありますか?」と尋ねて、教えてもらったのが、この会社の「アクア・ディ・セルバ」です。香水は論外としてオーデ・コロンやオード・トワレも、どれも香りがきつすぎます。「これなら、日本の男性がつけても、大丈夫です」と教えてくださいました。
「でも、日本には売っていません」ということで、ヨーロッパ旅行に行く知人に、買ってきてもらいました。「森の水」という名前らしいですが、香りがきつくなくて、気に入ってます。

ユーモラスな小鬼

私の職場の脇机に、小さな仏像の置物を飾ってあります。奈良興福寺の、国宝「木造天燈鬼・龍燈鬼立像」の模型です。お店で見つけ、インターネットで買ったものです。高さ20センチメートルほどの大きさ(小ささ)ですが、なかなかよくできていて、かなりリアルです。時々眺めては、一息ついています。
これまでの職場(個室)には、横山大観の「雨霽る」(もちろん複製)やモネの睡蓮(大判のポスター。20年前にパリから、苦労して持って帰ってきました)などを飾っていたのですが。今の職場には似合わないので、断念。この小鬼なら、許してもらえるかなと。

家は配管だらけ

先日、鈴木博之青山学院大教授の「建築の骨格と循環器」(東大出版会PR誌「UP」2009年4月号)を紹介しました。実はこの論考の趣旨は、建築を、骨格と見るか循環器と見るかの、話なのです。
・・現代の建築にとっての機械とは、構造体を決定する要素であるよりは、建築の内外を制御する技術、古くさい言い方をすれば空調設備、現代風に言えば環境制御技術を意味するであろう。建築における環境工学は、いまや工事費の半分近くを占める重要な技術なのだ。冷暖房、空気清浄化、給排水、照明、音響など、建築の中を駆け巡る血管やリンパ腺などに相当する部分が、環境工学の守備範囲である。建築においては、いまや骨格よりも、循環器、血管といったフローの要素が重要であると考えられている・・
この文章を読んだ時に、「なるほど」と思いました。それと同時に、わが家を立てた時のことを、思い出しました。小さな家の骨組みができたあと、いろんな管が、引かれるのです。電気はもちろん、電話、テレビが各部屋に。そして、水道、給湯、排水管が、台所、お手洗い、風呂に。色とりどりの管が、整然と配管されます。わが家は、家の中にはガスを引き込まず、屋外の給湯器だけだったので、ガス管はなし。その代わり、将来に備えて、インターネットを通す管を、入れておきました。これは正解でした。
これらの配管を見た時、びっくりしました。これだけも、管があるのかと。さらに、道路からわが家に、それぞれの管が接続されます。電線、電話線、インターネット、ケーブルテレビ。空中だけでも、これだけの線が引き込まれました。
家というのは、単なる容れ物ではなく、いろんなサービス供給端末の集まりなのだと、気がつきました。子どもの頃、親類や近所の普請を見ていたのですが、その時は気がつきませんでした。かつて、引き家というのを見たことがあります。おもちゃの家は、ブロックの固まりですが、実際の家は、そうではないのです。動かそうとしたら、いろんな管が邪魔になります。さらに、基礎杭を打ってあるので、とても動かせませんがね。

2008.09.06

東京では、8月下旬に秋のような涼しさになったのですが、その後、暑さが戻ってきました。しかも蒸し暑く。夕方にはしばしば、豪雨になります。今日も、わが家のあたりは、夜になってから雷を伴うすごい雨で、停電もおきました。
夏の初めに、プランターから間引いたアサガオの苗を、捨てるのももったいないので、椿の根元に植えておきました。すると、椿の木にからんで伸びて、椿の枝で大きな花を咲かせています。

名刺入れ

今日15日は、父の日。娘が、立派な名刺入れを買ってくれました。
長年愛用しているのが、くたびれてきました。退職まで、これでもたそうと思っていたのですが、家族から「みっともない」とのブーイング。退職まではもう少しとしても、その後しばらくは社会人現役でしょうから、まだ名刺入れは使うなと思って、先日から探していたのです。
ところが、気に入ったのがなかなかないのです。私は、名刺入れに、身分証明書と定期券も入れています。定期は「パスモ」になったので、いちいち見せる必要も、出す必要もありません。身分証明書が、やっかいなのです。内閣府では、入り口で守衛さんに見せる必要があります。その後、改札機にかざすのです。首からひもでぶら下げる人も多いですが、通勤の際にぶら下げるのもいやだし。名刺入れから出さなくても、開くだけで見えるように、透明の部分があれば便利なのです。雨の日などは特に。
ところが、店に並んでいるのは、定期入れ(透明部分)がいくつも付いてるが名刺は入らない(マチが付いていない)ものか、名刺は入るが定期入れが付いていないものばかりです。両方を満たしても、胸の内ポケットに入れるとかさばったり・・。
ようやく娘が、この条件を満たすものを探してくれました。またまた、涙(2007.5.2の記事参照)。