「仕事の仕方」カテゴリーアーカイブ

生き様-仕事の仕方

同じ仕事をしていてはC評価

11月21日の読売新聞「LEADERS」は、藤本昌義・双日社長でした。
日商岩井がニチメンと統合する際に、情報が漏れないようにある場所に「監禁」されて統合計画を作った話、ベネズエラで工場乗っ取り克服し正常化した話など、興味深い話が載っています。それは原文を読んでいただくとして、次のような話が載っています。

<17年に社長に就任し、まず手をつけたのは人事評価の見直しだった>
人事評価を見たら、全体の約7割が真ん中にあたるB評価でした。
例えばトレード(貿易仲介)は、毎日こなしていると、きょうも仕事をしたと充実感を感じられる。でもそれでB評価ではだめだと思いました。
ビジネスには旬があります。新しいことに挑んでいかないと次がなくなる。そうした危機感から、毎日同じ仕事をしているだけの社員の評価は一番下にあたるC評価だと言い続けました。新しいことに取り組もうと、社員の意識は変わってきたと思います。

社長候補には厳しい分野を経験させる

11月9日の日経新聞夕刊「私のリーダー論」は、小川啓之・コマツ社長の「父に学んだ社長の覚悟」でした。表題とは異なりますが、次のような話が載っています。
一般的に本社でいわゆる「王道」を歩んできた幹部は、会社が難しい局面になったときに、的確な判断ができないようです。

――社長就任前にインドネシアに赴任しています。
「14年からインドネシアの総代表を務めました。今思えば、社長になる前に前任の社長の大橋徹二さんの計らいでこれまでできなかった経験を積めたのだと考えています。当時インドネシアでは鉱山機械の需要が最低で、全く売れませんでした。直前の11〜12年に鉱山機械が売れるピークがあり、その反動で14〜15年は1台も売れない月もありました」
「コマツでは市場を伝統市場(日本、北米、欧州)と戦略市場(アジア、中南米、アフリカなど)に大別しています。これまでの社長は伝統市場しか経験していませんでしたが、今は戦略市場の重要性が高まっています。私も次期社長には伝統市場と戦略市場の両方を経験している人を据える考えです」
「その需要がボトムの時期にインドネシアに行ったことが私にとって良かったと感じています。代理店との関係性強化などに取り組みました。悪い時に良い時のことを考え、良い時に悪い時のことを考えるのは経営の要諦だと思っています」

日立製作所を立て直した、川村隆さんと中西宏明の話を思い出します。「外から組織を見る、純粋培養の時代は終わった

山崎和之国連大使

山崎和之・在ジュネーブ日本政府代表部大使が、国際連合日本政府代表部大使に任命されました。おめでとうございます。というか、昨今の国連安全保障理事会の混迷ぶりを見ると、「ご苦労様」と言わずにおられません。

麻生太郎総理に、一緒に秘書官として仕えました。
山崎君も、いろいろと仕事を呼び込む男です(失礼な表現です)。中国の公使では、大使と乗っていた車を襲われました。彼は抗議や抵抗をせず、冷静にその状況を写真に撮って中国当局に示しました。そうされると、相手当局もうやむやにはできませんよね。素晴らしい判断です。「事件に巻き込まれたときの判断

2018年の第44回先進国首脳会議(右下の写真)では、ごねるトランプ大統領をメルケル首相が説得した場にいました。山崎君が安倍首相とその場を「動かしている」ようにも見えます。BBCニュースでは、登場人物の3番目に紹介されています。

B3判の書類をA4判にする

ワード原稿で、B3判で送られてくるものがあります。
私が役人になった頃は、役所の書類はほぼB判でした(B判は日本製)。その後、A判と共用の時代があって、綴じるのが面倒でした。最近は、B判は見なくなりましたね。これは、便利になりました。
不都合と言えば、秘書官の時、大臣日程をB4判で印刷し、折って胸のポケットに入れていました。A4判では大きくて、都合悪くなりました。

最近はA4判しか印刷機に用紙を入れていないし、保存する場合もA4判です。で、送ってもらったB3判の原稿を、A4判で保存して作業をしようと試みます。これができないのですよね。印刷はA4判にできるのですが、原稿自体はA4判になりません。インターネットで方法を探しましたが、出てこないようです。

試行を繰り返し、考えたら分かりました。
原理的に、できないのです。なぜなら、紙面全体を縮小・拡大しても、その倍率にあった大きさの活字がないと、転換できません。文章の体裁が崩れてしまうのです。画像なら、どんな拡大縮小もできます。納得。

まず本棚を買った

9月25日の日経新聞夕刊「こころの玉手箱」、大久保恒夫・西友社長の「生き方を変えた本と勉強ノート」から。

・・・社長になりたいとは思っていた。だが、さして勉強せずに大学時代を過ごし、就職活動でも電機大手など様々な会社を受けては落ちて、最後に残ったイトーヨーカ堂に拾ってもらえた。
学生時代は遊びほうけて「こんな人生を送っていてはだめだ」と漠然と思っていた。その頃、書店に平積みされていた米国の作家、ウエイン・W・ダイアーの「自分の時代」を手に取った。著書では、「他人からの評価は関係なく、自分を評価するのは自分だ」といった内容が書かれていた。

読み終えて「これからの自分の人生をどう作っていこうか」と考えた。その結果、「とにかく仕事を一生懸命にがんばろう」という結論に達した。
「社長になるのに経営がわからないのはよくない」と思い立って、まず本棚を3つ買った。本棚を一杯にするのを目標に経営学やマーケティングの専門書などを読みあさった・・・