「講演」カテゴリーアーカイブ

講演

東京都庁幹部研修

今日7月11日は、東京都庁の幹部研修「行政経営研修」の講師に行ってきました。
都庁の「研修別計画内容」では、2 幹部研修 (3) 幹部研修(悉皆以外)(15ページ)に位置づけられています。
「外部有識者や都庁トップ層との意見交換、研修生間のグループ討議を通じて、
①自分を再認識する。
②新たな知見を得て、都政運営に必要な経営センスを磨く。
③相互に受容・感化しあう人間関係を構築する。」とあります。

今日の参加者は各局の総務課長で、これから部長、局長を目指すまさに幹部候補です。このような人を相手に講義できることは、やりがいがあります。主催者の要請により、講義と班別討議を組み合わせました。難しい課題で、短時間のうちに答えを出さなければならない、そして正解はない設定ですが、皆さん、さすがでした。反応が良いと、話している方も元気が出ます。

都庁は、警察、消防、教育を除いても、約3万人という巨大な組織です。私も県の総務部長や国で次官を務めましたが、3万人の組織は実感がわかないので、事前にいろいろと事情を教えてもらって臨みました。

「管理職の必須知識」講義

今日7月7日は、市町村アカデミーで、「管理職の必須知識講座」の講義をしました。私の役割は、研修の冒頭で、この研修の意図を説明するものです。この研修は、4年前に、私の発案で作ってもらいました。

その意図を、「コメントライナー」(2022年3月1日号)に、概ね次のように書きました。
・・・企業も役所も、管理職の育成に悩んでいます。職員を使って業務を達成するという任務は変わらないのですが、社会の変化や従業員の意識の変化に対応する能力が必要となりました。
これとは別に、管理職に必要な知識が増えました。情報通信技術とサイバーセキュリティ、コンプライアンス、不祥事が起きた際の広報対応、災害時の業務継続、仕事と生活の調和、セクハラやパワハラの防止、心の不調を抱える職員への対応などなど。
担当している業務の専門知識の前に、このような共通知識が必要になりました。これは意外と気がつかれていません。
これらの項目それぞれに、専門書や研修はあります。ところが、これらの一覧、「管理職ならこれだけは覚えておこう」という教科書がないのです・・・

管理職になったばかりの人、これから管理職になる人が、参加しています。皆さん、熱心です。質問も、ふだん悩んでいる問が出ました。

人事院初任行政研修その2

今日7月3日は、人事院の人事院初任行政研修で、入間市の研修所に行ってきました。先日の基調講義を基に課題を与えてあり、その発表です。研修生たちは6人から7人の班に別れて、与えられた課題を議論し、発表します。課題は3種類あり、各班はそのうちの一つを与えられます。合計18班です。

今回は3つの教室に分かれ、指導教官は私のほかに、被災者支援本部で一緒に苦労してくれた、福井仁史・国立公文書館首席調査員と、辻恭介・内閣人事局総括参事官にお願いしました。それぞれ6班ずつ担当します。休憩を挟みつつ、13時半から17時までの、長丁場でした。

各班ともよく調べてあります。班によって、論点の整理や対応策が異なるのですが、資料の作成、発表も良くできていました。採用されてまだ3か月ですが、しっかりしています。
これまでにない事態に、どのように対処するか。その場合は、想像力の勝負になります。各課題とも、正解のない問題です。各課題の論点それぞれについて、正解は期待していません。まずは、必要な論点を漏らさず書き出すことが重要です。

もう一つは、他省庁の職員、初めて出会った人たちが議論をして、一定の結論を出します。司会者、論点整理担当、記録、発表担当、質疑応答担当などを、自分たちで決めていかなければなりません。そして進行を管理する人がいないと、前に進みません。その過程が重要なのです。

「目標設定と職場のマネジメントの実践」の講義

今日7月2日は、市町村アカデミー「管理職を目指すステップアップ講座」研修で、「目標設定と職場のマネジメントの実践」の講義をしました。
教授陣の意見を取り入れて、今回は班別討議を充実しました。2時間半のうち前半を私の講義、後半が班別討議です。5~6人の班を9つ作り、3班ずつ、違う部屋に分かれます。それぞれの部屋で、違う課題を与えます。職場で起きそうな問題です。対応策を考え、各班ごとに発表します。それに対して、残る2班が質問をします。

さすが、管理職を目指す人たち、そして自治体から送られてきた人たちです。どんどん議論が進み、白板に整理し、そして発表をこなしました。それに対し、鋭いツッコミが入ります。もちろん、正解が一つあるような事例ではありません。みんなで考えることで、一人では出てこないような発想が出てきます。
各班とも、賑やかでした。その様子を見ていて、今回の研修は成功だったと確信しました。

補足
講義の際に触れた「お詫びの仕方」は、このページです。