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明るい公務員講座

2015年11月9日   岡本全勝

時事通信社『地方行政』に、2015年11月9日号から、2016年9月12日号まで連載。
2016年10月からは、明るい公務員講座・中級編へ。

(目次)
11月9日  ①楽しく仕事をするために
11月16日 ②仕事で悩んだとき
11月30日 ③実は人間関係に悩んでいる
12月7日  ④説明の仕方
12月14日 ⑤資料で説明を
12月21日 ⑥説明資料の作り方
12月28日 ⑦読んでもらえる資料とは
2016年
1月25日 ⑧何から始めるか~時間と仕事の管理術①
2月1日 ⑨自分なりの工程表を作ろう~時間と仕事の管理術②
2月8日 ⑩会議の開き方~時間と仕事の管理術③
2月15日 ⑪書類の山に埋もれるな~資料整理
2月29日 ⑫資料の分類と保管~紙資料
3月7日 ⑬資料の分類と保管~電子データ
3月14日 ⑭職業人として自分を磨き能力を上げる
3月28日 ⑮変えてみよう
4月4日 ⑯判断力を養う
4月11日 ⑰知識の多さと視野の広さ
4月18日 ⑱職場の技能を磨く
4月25日 ⑲話す技術(1)伝えることは難しい
5月9日 ⑳話す技術(2)熱くならず、熱意を伝える
5月16日 ㉑書く技術
5月23日 ㉒私の作文術
5月30日 ㉓勉強を続けよう
6月6日 ㉔公務員はサービス業
6月13日 ㉕服装でも良い評価をもらおう
6月27日 ㉖立ち居振る舞い(1)あなたは見られている
7月4日 ㉗立ち居振る舞い(2)所作が人格をつくる
7月11日 ㉘職場での生きざま(1)清く明るく美しく
7月25日 ㉙職場での生きざま(2)習慣は変えることができる
8月1日 ㉚家庭は二人でつくる安心の場
8月8日 ㉛家庭はあなたを育てる
8月22日 ㉜仕事だけでは駄目
8月29日 ㉝2枚目の名刺 社会人として
9月5日 ㉞人生は最大の企画
9月12日 ㉟人生は自己実現(初級編完結)

(全体の構成)
連載の際には、1回ごとに読み切りの形を取っていますが、原文は次のような構成になっています。これを、編集者が1回ごとの分量に切り取って、掲載してくれています。①②が連載の回数です。

はじめに ①
初級編
第一章 楽々職員術
1 明るくやろう―楽しく仕事をするために ①
2 一人で悩むな、抱えるな―仕事に悩んだとき ②③
3 傾向と対策―説明の仕方 ④⑤
4 家族が読んでわかる文書―説明資料の作り方 ⑥⑦
5 今朝は何から始めるか―時間の使い方 ⑧⑨⑩
6 書類の山に埋もれるな―資料整理 ⑪⑫⑬

第二章 自分を磨こう
1 視野を広げよ―知識と判断力を養う ⑭⑮⑯⑰
2 やってみよ―職場の技能を磨く ⑱⑲⑳㉑㉒㉓
3 人は外見で判断される―身だしなみ ㉔㉕㉖㉗
4 人生に貴賤はある―生き様 ㉘㉙㉚㉛㉜㉝㉞㉟



(詳細目次)
①楽しく仕事をするために(明るさは最大の武器、あいさつの効用、返事は「はい」と元気よく、出世の基本は笑顔、明るい職場は仕事が進む)
②仕事で悩んだとき(一人で悩むな抱えるな、相談に乗ってもらったら安心した、メンターを持とう、山よりでっかい獅子は出ん)
③実は人間関係に悩んでいる(中身の悩みと進め方の悩み、上司も早い段階で相談に来て欲しい、ホウ・レン・ソウ、実は人間関係に悩んでいる、苦手な上司、嫌な上司は反面教師)
④説明の仕方(傾向と対策、唾を飛ばすよりメモ、メモの良さ、ファックスと電子メール、ひどい伝言ゲーム)
⑤資料で説明を(岡本のイエローカード、報告の上げ方3つの準備、必要最小限の資料、準備は万端自信を持って)
⑥説明資料の作り方(あなたは何を説明したいのか、成果物と説明資料は別、1枚にまとめる)
⑦読んでもらえる資料とは(読みやすい文章、役人言葉を使わない、別添資料の作り方、目次を付ける、決裁文書は保存を考える)
⑧何から始めるか~時間と仕事の管理術①(光陰矢のごとし、今朝は何から始めるか、明日の予定と来週の予定、仕事の予定は前日までに)
⑨自分なりの工程表を作ろう~時間と仕事の管理術②(ドタバタするより工程表、見える化の効用、日程の決まらない課題一覧、時間の管理と仕事の管理は別、ネズミを捕るかゾウを捕るか時間の配分)
⑩会議の開き方~時間と仕事の管理術③(仕事の敵・会議、その会議では何をするか、効率的な会議、忙しさと成果は比例しない、1か月3か月ごとに振り返ってみる)
⑪書類の山に埋もれるな~書類整理(データの海におぼれるな、仕事のできる人は資料整理の上手な人、資料は頭の延長、文書管理規則までの資料整理、減らすことと分類すること、資料整理は減らすことから)
⑫資料の分類と保管~紙資料(メモは資料作りの第1段階、半封筒による整理、完璧は目指さない)
⑬資料の分類と保管~電子データ(電子データの整理が難しい、フォルダーによる分類保管、共有文書の管理、個人の勉強資料、自宅での資料整理、自分に合った整理術を作ろう。)
⑭職業人として自分を磨き能力を上げる(有能な職員とは、人事評価、評判、お手本になる先輩と人間修養道場、先輩との差、第一人者になる、定期試験、困った天動説)
⑮変えてみよう(「おかしい」と思う目、評論家になるな、逃げてはいけない、改善で力量を発揮しよう、引き継ぎ書の重要性、引き継ぎ方で組織を向上させる、執務要領)
⑯判断力を養う(知識・経験・情報量、相談する、模擬訓練、さまざまな職場経験、判断の基準・3つの視点)
⑰知識の多さと視野の広さ(あなたの知識は時代遅れ、知識の高さと広さ、知的好奇心と向上心を持ち続けよ、研修と自己啓発、新聞の活用法、視野の広さ、先を読む)
⑱職場の技能を磨く(参考になるビジネス書、技と心構えと、考えることと伝えること)
⑲話す技術(1)伝えることは難しい(話してみよう書いてみよう、話すことは難しい、会話と対話の違い、何を伝えたいのか、「雄弁は銀、沈黙は金」ではない)
⑳話す技術(2)熱くならず、熱意を伝える(熱さと伝達率は比例しない、人の話を聞く、異論の同意、紙では伝わらないこと、人前でしゃべる、講演のこつ)
㉑書く技術(書くことは勉強、1枚にまとめることで頭が整理できる、相手の立場に立った文章、図表の使い方、メモ取りは難しい)
㉒私の作文術(原稿作成を料理に例えると、献立を考える、材料をそろえる、調理する、味見をして手を加える、試食をしてもらう、食卓に出す、ブロックの積み上げ、手書きの力、封緘と宛名書き)
㉓勉強を続けよう(仕事の中で専門分野を持とう、勉強を続ける―継続は力、勉強のテーマはあなたの目の前に、人を知ろう―人脈は力、異業種交流の勧め、会うことの重要性)
㉔公務員はサービス業(人は外見で判断される、公務員はサービス業、住民の満足を得る、住民の信頼は役所の財産、信頼関係で満足度が上がる)
㉕服装でも良い評価をもらおう(あなたの常識は世間の非常識?、スリッパは恥ずかしい、男性諸君ファッションを勉強しよう、ルール違反、おしゃれで自分を引き立たせる、小物にも注意、自分を高く売ろう)
㉖立ち居振る舞い(1)あなたは見られている(ここが変だよ公務員、頭は下げるもの口はお礼を言うもの、お見送り、ごみを拾う、あなたは見られている、居眠り防止法)
㉗立ち居振る舞い(2)所作が人格をつくる(熱くなったら冷ましましょう、平常心を保つ術、目は口よりも物を言う、所作が人格をつくる、職場のしつらえ、自分を磨く人間修養道場)
㉘職場での生きざま(1)清く明るく美しく(人生は日々の積み重ね、志を高く持とう、清く明るく美しく、ペンキ塗りは楽しい?、好きこそものの上手なれ、お酒は職場の潤滑油、お酒の失敗、年齢とともに飲み方を身につけた)
㉙職場の生き様(2)習慣は変えることができる(誘惑に負けるな、病気とけが、出世しよう、鏡に映った自分を見る、習慣は変えることができる、仕事が顔を作る)
㉚家庭は二人でつくる安心の場(家庭はつくるもの、職場よりも難しい、愛は冷める、毎日の手入れが必要、ありがとうと言おう)
㉛家庭はあなたを育て(イクメンの勧め、介護はもっと大変、仕事を支える家庭、家庭もあなたを育てる場、人生は夫婦でつくるもの)
㉜仕事だけでは駄目(新説アリとキリギリス、仕事だけでは駄目、服装が表すあなたの生活、地域での役割)
㉝2枚目の名刺 社会人として(趣味に目覚めた、今からでも遅くない、仕事人間の反省、趣味で人生を豊かに、社会参加、2枚目の名刺、第二の人生をどう過ごすか)
㉞人生は最大の企画(40歳は折り返し、我が人生を企画する、あなたがつくるあなたの人生、時間をつくる、時間泥棒に注意、スマホは危険、人生は人それぞれ)
㉟人生は自己実現(迷い道が人生だ、失敗が人を育てる、行動が信念と人生をつくる、努力と誠実、人生の目標、評価者はあなた)

明るい公務員講座(日誌)

(連載開始、明るい公務員講座)
時事通信社の専門誌『地方行政』に、「明るい公務員講座」を連載することになりました。今日11月9日号が、第1回掲載です。今後、毎週月曜に載る予定です。
平成8年(1996年)、富山県総務部長を務めていたときに、『明るい係長講座』(初級編、中級編)という小冊子をつくりました。何度も増し刷りしてもらったのですが、さすがに20年近く経って古くなりました。いずれ本にしたいと思っていたのですが、時事通信社から、全国の公務員向けに連載しないかとのお誘いがあり、そろそろ潮時だと思い、筆を執ることにしました。
もっとも、具体的な職場と職員を思い浮かべながら書いたのと、全国向けに書くのでは少々勝手が違います。大都市の市役所から小さな村役場まで、状況が違います。とはいえ、規模の大小や時代を超えて、また仕事の内容が違っても、職場の悩みは共通しています。それが私のたどり着いた結論です。
37年間の公務員生活の間、3つの県庁で、事務員、課長、部長を勤めました。国では、事務官、課長補佐、課長、審議官、統括官(局長)、事務次官を経験しました。総理秘書官として官邸から霞が関を見たり、復興庁で各省からの寄せ集め部隊を率いるということもしました。下からも上からも、組織を観察しました。定例業務とともに、日本で初めての仕事も経験しました。今回も、私の失敗談を中心に、そこから学んだこと、上司はどう考えているかをお教えします。楽しく笑いながら、勉強できます。
第1回目は「楽しく仕事をするために」で、出世のコツまで書いてあります。第1回から、キョーコさんが登場します(苦笑)。
県庁や市町村役場では購読されているので、地方公務員の方は読んでください。もちろん国家公務員の方にも、民間の方にも、役に立ちます。

講演録やインタビュー

2015年10月31日   岡本全勝

社会を支えるNPOと企業─復興から見えたこと」には、次のようなことを書きました。
・・・私は、発災直後に被災者生活支援本部事務局次長に急きょ任命されて以来、国の責任者として、救助、復旧、復興に携わってきました。この大仕事に取り組みながら、あわせてこれまで考えていた行政の構造改革にも挑戦しました。一つ目は、「官僚主義の打破」です。二つ目は、「国土の復旧から暮らしの再建への転換」です。 三つ目は、「民間と一緒にやる」です・・・
・・・私は官僚として、日本の行政の長所と短所を考え続けてきました。この仕事に就いたときに、どのようにしたら早く良い復興ができるかを考えるとともに、「行政の構造改革」に挑戦してみる良い機会だと考えました。
「官僚主義の打破」「モノから人への行政の対象の転換」「行政による公共の独占から三つの主役への転換」。これら三つの変革は、現場での変化であるとともに、意識の改革です。
その改革は、受け入れられつつあると思っています。そしてそれが、東日本大震災を乗り越えて、住みよい社会をつくり出すことにつながっていくと考えています・・・

講演録やインタビュー

2015年10月28日   岡本全勝

(トヨタ財団広報誌、拙稿)
トヨタ財団の広報誌「JOINT」19号巻頭言に、拙い文章が載りました。「社会を支えるNPOと企業─復興から見えたこと」。
私の出る幕ではないと思ったのですが、復興に関して大変お世話になっているトヨタ財団からの依頼なので、寄稿しました。書いていることは、あいも変わらないことです。復興に支援いただいているNPO関係者、企業の方にお礼を申し上げる場として、利用させてもらいました。ふだんお付き合いのない方が、読んでくださるだろうと思って、書きました。このような機会をいただき、ありがとうございます。

著作の解説1 地方行財政

2015年7月14日   岡本全勝

「歴史遺産」古いものばかりです。
1 地方財政

①地方交付税・地方財政の解説は、「地方交付税-仕組みと機能」をご覧下さい。実務関係者・研究者からは「わかりやすい」との評価をいただいています。経済白書の参考文献にも引用されました。

②地方財政改革論が盛んです。経済財政諮問会議の提言等を踏まえ、いくつかの「改革」に着手しました。その概要と交付税の課題について、私の考え方を地方財政改革論議」として出版しました。
「この本は、第2章の地方交付税に対する一般的な非難への反論のところが最もおもしろい・・」週刊ダイヤモンド2002年7月20日号木村陽子先生の書評

③「地方税財源充実強化の選択肢」月刊『地方財政』(地方財務協会)2001年4月号は、税源移譲や留保財源率の引き上げなどを論じた論文です。その後これらの改革が動き出したことについては、感慨無量のものがあります。その後の動きを取り入れて解説したのが、上記の「地方財政改革論議」です。

④「平成15年度地方交付税法の改正と最近の議論について」月刊『地方財政』2003年4月号は、15年度の地方交付税の改正(留保財源率の引き上げ・三位一体改革の芽だし、国会での議論)と、最近の交付税をめぐる議論を解説してあります。三位一体改革と財源保障の必要性、財源不足、市町村合併と交付税について述べてあります。「地方財政改革論議」の続きです。

「近年の地方交付税の変化」月刊『地方財政』2004年1月号。最近の変化をまとめ、交付税制度50年の中に位置付けました。

進む三位一体改革-評価と課題月刊『地方財務』2004年8月号、9月号は、ズバリ三位一体改革の進捗状況を評価し、またこれからの課題を整理したものです。地方財政改革論議」の増補です。「続・進む三位一体改革」(同2005年6月号、2006年7月号)はその続きです。

⑦小西砂千夫関西学院大学教授との対談「地方交付税制度50年:三位一体改革とその先の分権へ」月刊『地方財務』1月号は、交付税と地方財政計画のあり方を、過去と未来にわたって、制度設計にまで踏み込んで議論したものです。大きな視野で議論しました。小西先生の問題提起が厳しく、これまでにない議論になっています。ふだん、制度を所与のものとして考えがちですが、今回の対談は、あり方にまでさかのぼって、そして先を読んでという、制度設計の議論にまで入っています。

「地方財政の将来」神野直彦編『三位一体改革と地方税財政-到達点と今後の課題』(2006年11月、学陽書房)所収は、三位一体改革の到達点を踏まえ、今後の課題と進め方を解説しました。
構成と執筆者は、次の通りです。意義と課題(神野先生)、経緯(佐藤文俊総務省自治財政局財政課長)、到達点・国庫補助負担金の改革(務台俊介前調整課長)、同・地方税の改革(株丹達也前自治税務局企画課長)、同・地方交付税の改革(黒田武一郎交付税課長)、地方財政の将来(私)です。

「三位一体改革の意義」「今後の課題と展望」『三位一体の改革と将来像』(ぎょうせい、2007年5月)所収
第1章総説の第1節「三位一体改革の意義」と第4節「今後の課題と展望」を、私が執筆しました。一部、「地方財政の将来」(神野直彦編『三位一体改革と地方税財政』学陽書房所収)と、重複している部分があります。ただし、今度の論文には、年表(目標の設定と達成度)や税目別税源配分の表なども、つけることができました。早速訂正です。p6の11行目、「その要因の2つは」とあるのは、「その要因の1つは」の間違いです。

先日、行政学の泰斗(私の行政学のお師匠様)とお話ししていたら、「必要があって、岡本君が書いた「進む三位一体改革」(月刊『地方財務』連載)を読んだけど、やたらと長かったね」とのお言葉。
「先生、すみません。あれは、関係者向けの実況中継だったんです。一冊の本にまとめるときは、そぎ落とそうと考えていたんですが、時機を失してしまいました」とお詫びしました。その代わりと言ってはなんですが、今回の論文が、要約になっています。短くすると、本当に言いたいことだけになって、わかりやすくなっています、自画自賛です、はい。(6月1日、3日)

2 地方行政
①「制度と運営と-ヨーロッパで地方自治を考える-」月刊『地方財政』2002年12月号は、2002年秋にヨーロッパ4カ国を調査した報告書です。地方自治に関して、住民の意識の違いを指摘し、これからの分権には、制度の運用と自治の意識が重要であることを述べています。

②「失われた10年と改革の10年-最近の地方行財政の成果」月刊『地方自治』2001年5月号は、1990年代の10年間が、地方行政にとっては大きな改革の10年であったことを述べたものです。

③「市町村合併をめぐる財政問題」月刊『自治研究』2003年11月号は、現在進められている合併と財政との関係、さらにこれからの小規模町村の財政の見通しを述べてあります。


(拙著、古典に?)
月刊『地方財務』7月号が、財政担当課職員にアンケート調査した「実務に役立つ120冊」を特集しています。そのうち上位10冊は、ランキング形式で掲載しています。
なんと、拙著『地方交付税―仕組みと機能』が第7位に、『新地方自治入門』が第9位に入っています。2冊とも、出版して時間が経ち、内容も古くなっているし、版元切れで古書でしか手に入りません。なのに、投票してくださった方に、感謝します。どのような理由で、この2冊が推薦されたか、コメントも載っています。
先日も書きましたが、なかなか改訂できず、申し訳ありません。
なお、第8位に入った、『地方交付税のあらまし』(各年、地方交付税制度研究会編)も、私が交付税課課長補佐の時に作ったものです。後輩達が、毎年、内容を更新しています。うれしいですね。(2013年7月4日)

著作の解説2 日本の政治と行政

2015年4月13日   岡本全勝

1 今後の日本の政治と行政
①「地方自治50年私たちの得たもの忘れてきたもの」(1997年、富山県職員研修所)と、「失われた10年と改革の10年-最近の地方行財政の成果」月刊『地方自治』(ぎょうせい)2001年5月号は、これまでの行政を、長期的な視点から論じたものです。
また、「豊かな社会の地方行政-工業化社会からポストモダンへ」月刊『地方自治』2002年5月号は、社会の変化に応じたこれからの地方行政の在り方について論じたものです。
それらを発展させて、東大で講義をしました。講義内容は加筆して、「地方自治50年の成果と課題」として『地方行政』に連載しました(2002年7月~2003年4月)。
②それを単行本にまとめたのが、「新地方自治入門-行政の現在と未来」(時事通信社、2003年10月)です。

③「予算編成の変化」月刊『地方財務』2003年12月号は、右肩上がりの時代と現在とで、大蔵省の査定・各県や市町村財政課の査定が、どのように変わったか。私の体験を踏まえて、論じてみました。
若い職員には信じられないでしょうが、かつては「要求基準前年度比150%」という時代があったのです。プラス50%ですよ。財政課のステイタスも高く、「財政課にあらずんば人にあらず」というような風潮もありました。中央政府においては、もっと極端だったそうですが。今なお、そんな俗説を信じている人(マスコミ)もたくさんいます。その「神話」を検証してみました。各地方団体の財政課員の皆さん、財政課に頭を下げている要求側の皆さん、一読してください。批判も、お待ちしています。予算査定の在り方を論じました。財政担当の方、ご一読ください。(東大での研究会では、これを基に、大蔵省や財政課の「予算を通じた権力」を議論しました。いつか、別にまとめたいと考えています。)(2003年11月28日)

「再チャレンジ支援施策に見る行政の変化」月刊『地方財務』(ぎょうせい2007年8月号
『地方財務』今月号に、再チャレンジ特集を組んでもらいました。私の他は、「再チャレンジ支援策の概要」(黒田岳士・再チャレンジ室企画官、旧経企庁)、「地域における若者の自立支援」(美濃芳郎・再チャレンジ室企画官、旧労働省)、「暮らしの複線化の推進」(森山誠二・再チャレンジ室企画官、旧建設省)、「交流居住、移住促進政策の推進」(菊地健太郎・総務省補佐、旧自治省)、「ささやかですが、北海道から新たな『日本の笑顔』を創ります」(大山慎介・北海道庁主幹)です。すごい執筆陣だと、思いませんか(自画自賛)。
なぜ『地方財務』で再チャレンジを、という疑問をもたれた方もおられるでしょう。しかし、私は、出納簿の計算を合わせることや、歳出を削ることが、財政ではないと考えています。財政は手段であって、目的ではありません。数字合わせなら、電卓に0.9を定数として入れて、すべての支出にかければいいのです。
今の職場で、行政の新しい形を考える機会をいただきました。中でも、地域の若者を育てること(美濃論文)は、地域と自治体の最大の使命です。「新地方自治入門」に書いた、「モノの20世紀から関係の21世紀へ」の代表例です。しかも、そんなに多額のお金は、必要ありません。市町村の財政担当者や企画担当者に、一緒にこれからの自治体を考えて欲しいのです。「?」とお思いの方は、拙稿をお読みください。次のような内容です。
1 再チャレンジ支援策の目的
2 行政の変化
(1)対象、(2)手段、(3)評価、(4)手法、(5)役割
3 再チャレンジ支援があぶり出したもの
(1)単線型社会、(2)外部に冷たいムラ社会、(3)仕事優先
4 地方団体の役割
(1)社会の大転換と行政、(2)地方団体への期待
なお、これまでの行政とこれからの行政の違いを、簡単な表行政の変化にしてあります。
(2007年8月3日、12月31日)

2 省庁改革
①平成10年から3年間、内閣に出向し、省庁再編を担当しました。その内容を「省庁改革の現場から」にまとめました。2001年に行われた省庁改革の概要のほか、国家行政機構のあらまし、政治と行政(政と官)の在り方などを解説しています。
②「中央省庁改革における審議会の整理」は、2001年の省庁改革に併せ、審議会を大幅に整理した際の考え方をまとめたものです。
永年批判があった審議会を、211から90に半減しました。そのほか、審議会についての問題点や論点も、網羅してあります。審議会を考える際には、役に立つと思います。これも、類書が無いと思います。

3 行政構造改革
連載「行政構造改革-日本の行政と官僚の未来」月刊『地方財務』(ぎょうせい2007年9月号から

行政改革の現在位置~その進化と課題」年報『公共政策学』第5号(2011年3月、北海道大学公共政策大学院)
北海道大学公共政策大学院の年報『公共政策学』に、拙稿「行政改革の現在位置~その進化と課題」が載りました。抜き刷りも送っていただいたので、関係者に送る準備をしているのですが。インターネットでも読めるのは、便利なものですね。宮脇淳先生から執筆依頼を受け、長年温めていたテーマを論文にしました。詳しくは、「行政改革の分類」のページへ。(2011年4月29日)

連載社会のリスクの変化と行政の役割月刊『地方財務』(ぎょうせい)2010年10月号から2011年4月号。中断中。

4 大震災と復興
東日本大震災 復興が日本を変える2016年、ぎょうせい

「地震・原発災害からの復興と地方自治」
日本地方財政学会編『地方分権の10年と沖縄、震災復興』(2012年、勁草書房。地方財政学会年報)
2011年9月に行われた、地方財政学会のシンポジウムの記録です。私も、パネリストを務めました。(2012年3月15日)

「被災地で考える「町とは何か」~NPOなどと連携した地域経営へ~」
(共同通信社のサイト「47ニュース、ふるさと発信」2012年8月31日)
「NPOと行政の関係を、書いてください」という注文でしたので、いま携わっている復興の仕事を通じて、考えていたことを書きました。
今回の大震災では、津波によって、町そのものが流された地域が多くあります。すると、ほぼゼロの状態から町を復旧しなければなりません。その過程を通じて、町には何が必要かがわかります。すなわち、町は何から成り立っているかが、見えてくるのです。そして、阪神淡路大震災と今回の大震災で、復興のために何が違うかが、見えます。道路や住宅を再建しただけでは、住民の暮らしや町の賑わいは、戻らないのです(第1章)。
第2章では、その観点から、行政学や財政学に議論を広げて、行政の役割の変化を論じました。最近書いていた関係する文章を再考してまとめたので、近年のいくつかの拙稿が基になっています。これらを読み返してみて、近年は同じようなことを、一つの共通する視点で考えていたことに気づきました、
第4章では、被災地での、NPOの活躍を紹介しました。リンクを張ってあるので、詳しく見る際には、便利ですよ。少ししか事例を紹介できなくて、申し訳ありません。いずれ、体系だって整理するように、NPO連携班の諸君が努力中です。
ディスプレイ上で読むには、結構な分量です。印刷して、ゆっくりお読みください。(2012年8月31日)

「東日本大震災からの復興―試される政府の能力」、日本行政学会年報
拙稿「東日本大震災からの復興―試される政府の能力」が載った日本行政学会編『東日本大震災における行政の役割』(年報行政研究48、2013年5月、ぎょうせい)が発行されました。この本は、日本行政学会の年報です。2012年の総会・研究会での発表を基に特集が組まれ、冒頭に拙稿を載せていただきました。行政学の大家と並べてもらい、とても光栄なことです。
発災以来2年間の取り組みと、それから得られた教訓を整理しました。行政学会なので、政府が何をしたか、何が変わったか、何を変えなければいけないかの視点を盛り込んであります。
副題も、千年に一度の津波と過去に例のない規模の原発事故災害を踏まえ、「試される政府の能力」としました。このような報告も、実務に携わり責任を担った官僚の務めだと考えています。
A5判で18ページの小論ですが、短いが故に執筆には苦労しました。書きたいことをたくさん削除し、かつ全体像をバランスよく書く必要がありました。他方、全体像をつかむには、読みやすいと思います。
目次は、次の通りです。
1 災害の特徴と復旧の現状
(1)被害の特徴、(2)効果的な救助と早い復旧、(3)復興への課題
2 政府の取り組みと民間の貢献
(1)生かされた経験と経験のない取り組み、(2)地方自治体による応援、(3)民間の活動
3 救助と復旧から見える日本の行政
(1)国土の復旧から生活の再建支援へ、(2)試される政府の能力、(3)大震災によって見えた日本社会

私の他に、飯尾潤先生が「東日本大震災に対する復興政策:構想と論点」、室崎益輝先生が「東日本大震災から見えてきた減災行政の課題」、森田朗先生が「東日本大震災の教訓と市民社会の安全確保」を、執筆しておられます。筆者の立場と視角が異なると、違ったものが見えてきます。これだけの大きな災害であり、いろんな観点からの考察が必要です。拙稿と合わせて読まれることを、お勧めします。(2013年5月14日)

(地方財政学会年報)
日本地方財政学会編『原子力災害と地方自治体の財政運営日本地方財政学会研究叢書)』(2015年、勁草書房)が出版されました。2014年5月に福島大学で開かれた、日本地方財政学会第22回大会の特集です。シンポジウム「原子力災害と地方自治体」には、私も参加したので、少しだけ発言が載っています。(2015年2月28日)

「復興の現状と課題―未曾有の事態へどのように対応してきたのか」
地方自治体向けの月刊誌『地方財務』(ぎょうせい)2015年4月号に、「東日本大震災から4年―復興へのあゆみと地方創生のヒント」を、特集してもらいました。次のような内容です。
1 復興の現状と課題―未曾有の事態へどのように対応してきたのか 小生執筆
2 福島復興の加速化―地震、津波、原子力発電所事故の三重災害からの復興 田谷聡・福島復興局長執筆
3 被災自治体への財政支援及び人的応援 海老原諭・復興庁参事官執筆
4 「新しい東北」の創造―産業・生業の再生、コミュニティ形成への新手法 小川善之・復興庁参事官補佐執筆
5 企業の力で産業・コミュニティを復興する 藤沢烈さん執筆
長尾編集長の指示により、自治体職員向けに構成しました。そこで、4年経った時点での復興の現状と課題だけでなく、私の原稿では、これまでにない課題にどのように対応したか、そしてどのように組織を作ったかを書きました。岡本全勝と職員たちの、この4年間の努力=技と作品=苦労の記録です。これは今後、霞が関で新しい課題について新しい組織を作る際の教科書になるでしょう。同様に、地方自治体の幹部にも、参考になると思います。また、地方での現在の第一の課題である地方創生に関して、被災地で進めている「新しい東北」という地域振興の取り組みを紹介するとともに、行政だけではできない部分を民間の力をどのように活用するかを書いてもらいました。
拙稿は、次のような構成になっています。
「第一章 5年目を迎える復興」は、復興庁資料でも公表しているとおりです。「第二章 復興庁をつくる」が、これまでにない課題にどのように対応したか、そしてそのためにどのように組織を作ったかです。
それを、「明快な目標」「効率的な組織」「関係者の理解」の3つに分けて解説しました。私の苦労の整理です。「明るい官房長講座」あるいは「明るい総務部長講座」です。新しい組織作りに悩んでおられる方や、これまでにない課題に取り組む方に、お役に立つと思います。
一 5年目を迎える復興
1 天災と原発事故、異なる復興
2 現状と課題
(1)住宅再建とまちづくり (2)産業と生業の再生 (3)被災者の健康と生活の支援 (4)原発事故からの復興 (5)新しい東北の創造
3 今後の見通し
(1)復興の完了を目指して (2)原発事故処理
二 復興庁をつくる
1 これまでにない課題にどう取り組んだか
(1)明快な目標=優先順位の設定と工程表の作成 (2)効率的な組織=組織作りと社風作り (3)関係者の理解=意思統一と国民の理解
2 新しい取り組み、新しい手法
(1)政府が行った新しい取り組み (2)企業やNPOとの協働
(2015年4月3日)