「社会」カテゴリーアーカイブ

社会

曖昧な言葉「不適切でした」

4月26日の朝日新聞オピニオン欄「「不適切」への批判、適切?」、梁英聖さんの「あいまいに逃げず、基準を」から。

・・・差別や人権侵害の疑いがある問題を語る際に「不適切」という言葉を使うことは、やめるべきです。
不適切さの中身を具体的に言わずに済んでしまう言い方だからです。実際、差別をした人が差別だと認めずに謝る際に最も便利な言葉として使われているのが「不適切でした」です。
残念ながら日本では、差別や人権侵害を明るみに出すべき報道機関までが「先ほど不適切な発言がありました」といった言い方を使っているのが実情です。

あいまいな言葉で謝るのは責任から逃げている証拠。まずは、公人がこの言葉で逃げるのをやめさせることから始めなければなりません。問題になっている事実は何なのか、どのような基準に照らして問題なのかを具体的に質問で追い詰める作業が重要です。
ひとくくりに不適切だと言われる言動の中には、人権侵害や差別といった社会正義に反する法規制すべき行為もあれば、芸能人の不倫のようなそれ未満のものもあります。前者ならアウトですが、両者の境界をあいまいにするために、不適切という言葉が使われます。
だから、人権侵害や差別のない社会をつくるには、まず両者の間に線を引くことが絶対に必要なのです・・・

他人の話は聞かない

先日の電車の中でのことです。私の前に立った若い女性、靴紐がほどけて、長く伸びています。よくまあ、踏まなかったことだと思うほど。
で、指で指しながら「靴の紐ほどけてますよ」と指摘したのですが、反応なし。もう一度指摘したら、耳からイヤホンを取り出しました。ああ、それで私の話が聞こえなかったんだとわかり、もう一度指摘しました。
すると、靴を見て「ありがとうございます」と返事が返ってきました。

アメリカ、子どものSNS利用を規制

4月22日の読売新聞が「自殺やいじめ懸念 規制進む 子どもとSNS 米で模索」を大きく解説していました。

・・・ 米国で子どものSNS利用を規制する州が増えている。SNSの過度な利用が子どもの自殺やいじめを引き起こしているとの懸念が背景にある。SNSの規制は言論の自由の侵害につながるとの見方もあり、差し止め訴訟も相次ぐ。SNSとどう向き合うべきか、手探りの状況が続いている。

フロリダ州では3月25日、14歳未満の子どもがSNSのアカウントを保有することを禁じる法案が成立した。14~15歳は保護者の同意が必要となる。SNS事業者に対しては利用者の年齢確認の徹底や、14歳未満のアカウントの削除を求め、違反した場合は1件あたり最大5万ドル(約770万円)の民事罰を科す。
多くのSNSでは利用年齢を「13歳以上」とするなど年齢制限を設ける。だが、実際には年齢を偽って利用する子どもも多いとみられている。デサンティス州知事は「SNSはさまざまな形で子どもたちに害を与えている。この法律により親が子どもを守る能力が強化される」と強調した。
全米州議会議員連盟によると、2023年は全米の少なくとも12州で、子どものSNS利用に関する規制が導入された。24年は約30州で同様の法案が審議される見通しだ・・・

・・・背景にはSNS依存による若者の心の健康への悪影響や自殺の増加が社会問題になっていることがある。
米疾病対策センターの20年の発表によると、09~18年の間に米国の14~18歳の若者の自殺率は10万人あたり6・0人から9・7人に6割増加した。
米国の保健当局は23年、1日3時間以上をSNSに費やす子どもはうつ病など心の健康の問題を抱えるリスクが2倍になると警鐘を鳴らした。21年の調査では、10歳代の子どもは1日平均3・5時間をSNSに費やしているという。
米調査機関ピュー・リサーチ・センターの23年の調査によれば、米国の13~17歳のうちインターネットを「ほぼ常に」使用と回答したのは46%に上った。14~15年調査の24%から倍増した。SNSの使用率は、ユーチューブが93%で最も多く、ティックトックが63%で続いた・・・

懲りない詐欺メール

皆さん方のパソコンに、次のような電子メールが来ませんか。

「ご注意◆E T C利用照会サービス※解約予告のお知らせ
いつもE T C利用照会サービスをご利用いただき、誠にありがとうございます。
E T C利用照会サービス(登録型)では、お客さまのアクティビティとセキュリティを確保するため、450日以内にログインがない場合、ユーザーIDを自動的にログアウトする仕組みを設けています。 解約予定日は「 2024年04月25日 」となっておりますので、お手数ですが、ログインと個人情報の更新をお願い申し上げます。」

私は自動車を持っていないので、もちろんETCは使っていません。このメールが来るたびに、「それなら早く解約してくれ」とつぶやいて、削除しています。「もう送らないでください」と返事したいところですが、それをやったら相手の思うつぼなので。

発信先は、訳のわからないアドレスであったり、最後にcn(中国)がついていたりします。中には、私のメールアドレスが発信者で、私のメールアドレスに来ているのもあります。そんな偽装ができるのですね。
同じような詐欺メールが、銀行やらクレジットカード会社から届きます。利用してもいない会社から来ても、引っかかりませんわ。でも、引っかかる人もいるということですね。
なお正確には、古い方のメールアドレスに来るのです。プロバイダー会社がこの手のメールを「迷惑メールフォルダー」に隔離してくれるので、たまにそのフォルダーを見て削除しています。その振り分け機能をかいくぐって、届く詐欺メールもあるのです。

電車の車内テレビ、親の仕事ぶり

通勤に、地下鉄と東日本旅客鉄道株式会社を使っているのですが、車内の電光掲示板「トレイン・チャンネル」がいろんな宣伝を流してくれます。東日本旅客鉄道では、4月からテレビ番組に近いものも放映しています。

その中に、子どもがお父さん、お母さんの働く姿を見るという番組があります。先週の分を、インターネットで見ることができます。子どもたちの驚く姿と、親に感謝する姿が、いいですねえ。ほかの週の放送も、見ることができればよいのですが・・・。

農業や自営業が少なくなり、ほとんどの人が勤め人です。そして、職住が接近していないことと、建物の中で仕事をしているので、子どもたちは親がどのような仕事をしているかを知らないのです。「職場訪問」をやっている会社や役所もあります。事務職では、働いている姿を見ても、子どもは理解しがたいでしょうね。